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ソロキャンプ~キャンプ用品について思うこと

近頃はなかなかキャンプへのテンションが上がらず、ずっと自宅待機の日々が続いている。
家での楽しみが多すぎて~主にテレビでスポーツ観戦やドラマ鑑賞の毎日~キャンプ場でスマホやタブレットで見れなくもないんだけど、どうせ見るなら大画面で見たいし、家でもできることをキャンプ場にまで持ち込みたくはない。
キャンプにはチープなトランジスタラジオの方がずっと似合うし、どうせキャンプに行くのなら、家じゃ聴かないAM放送を流しっぱの暗い夜でいい。ちなみにラジオは音楽を楽しむわけではなく、人の気配を作る獣避けと雷接近のバリ雑音を知るためだけなので放送内容には関係なくいつもAM放送である。

結構マメな性格で、キャンプのログや購入したキャンプ用品などもこまめに付けているのだが、テレビ鑑賞の間の暇な時間にログを見ていろいろ考えた。
大前提としてキャンプ用品は家に置かない、軽自動車に積みっぱにできる容量を総量としている。
車横付けは別として、駐車場で車からその日のキャンプで使うものだけをリュックに積み替えてサイトまで運ぶスタイルが多い。

総量を決めていると新ギアの購入はかなり慎重になる。
使わないだろうと想像できるものは買わない。ロマンよりも実用や兼用重視。軽量よりも少量。これが基本理念だ。

キャンプ用品購入ログを眺めていると「そういえばしばらく使ってないな」「車の奥底にずっと眠っているな」というものもある。
買わなきゃ良かったとまでは思わないけど、無くても良かったかも?出番が少ないな、と思うのが以下の5点だ。
なお写真はAmazonなどからキャプチャしたもので、値段はすべて今日(2024年10月29日)のものである。

キャリーワゴン

あれば絶対便利と思って買ったはいいけど、いざ実戦投入してみると、車止めのポールの幅がワゴンよりも狭かったり、いっぱい積めば当然重くなり急坂は苦行。使うものだけを厳選してリュックで運ぶ現在のスタイルの方がずっと効率的。
次第に出番は少なくなり、今では車からも降ろされて玄関に鎮座している。

コット
エアーマット

コットとエアーマットも1年以上は車から降ろしていない。
組み立てたり空気を入れることさえも面倒くさくなったし、「たかが野宿に家並みの快適さを求める必要があるんだろうか」という疑問。
そしてなによりも、銀マットと寝袋だけで十分にぐっすり眠れる耐性が付いてしまったこと。いちばんシンプルな寝床で眠れるのならば、運んで組み立てる必要は無い。
これからもよほど地面状態が悪い時(石がゴロゴロ転がる河原や雪上など)以外は出番は少ないと思う。

リフレクター

リフレクターも使ったのは1回きりしかない。
そもそも風が強かったり炎で暖を取るときにはDCMのコンロしか使わないし、前面の側板を外せば炎を直接感じることもできる。
DCMのコンロは翌朝に焚き火後の灰を取り除けば、コンロ内でシングルバーナーやアルストが使える大きさなので風防もいらない優れモノだ。
ただし、工夫のしようがない重さと、地面と火床の距離が近いので地面保護のために嵩上げが必要なこと、使い続けると歪みも大きくなり組み立てに一苦労する欠点も見えてきた。

DCMファイヤーブーストコンロ(万能だけど重い)
側板外せば直接炎を感じるし風防にもなる

ちなみにDCMファイヤーブーストコンロの他に焚き火台は2つ所有している。ピコグリルもどきと折りたたみ式のコンパクトグリルである。
この2つはいずれもリュックに入るし軽量なので、その日の天候状況や運搬距離などに応じてベストなものを選んで使い分けている。

ピコグリルもどき(風には弱い)
コンパクトグリル(長辺30cmが微妙、軽いけど歪みが出るのも早かった)

焚き火に関しては、何度も書いているけど、調理の熱源が第一の役目であり、焚き火に癒やしは求めていないのでそれほど重要視はしていない。「焚き火をするためにキャンプに出かける」という思いはまるで無い。
この感情の違いは、広場に集まって友達と火遊びをしたり、生徒自ら焚付から燃料運搬、鎮火と後始末までする『ストーブ当番』という制度が普通に行われていたし、家に帰れば『風呂炊き』が子どもの役目だったりした少年時代の経験が大きく影響しているんだと思う。今と違って火は常に身近なものだっただけに『炎=癒やし』の感覚はまったくないのである。
薪は現地調達が基本、薪の運搬がないことは荷物の少量化に直結する。

できれば食料も現地調達できれば理想なのだが、そこまでの知識も技量もないので、わかる範囲(いくつかの山菜やキノコ)に留まっている。キノコに関する知識がもっと増えればより楽しいキャンプになるのはわかりきっていることなので、このあたりが今後の課題だと思っている。

ヘキサタープ

4m×4mのヘキサタープも1年以上使っていない。
基本的にタープは使わないし、陽射し避けに張ったとしても日没前には必ず撤収する。
夜通し張りっぱなしの人もよく見かけるけれど、日没や日の出前後に吹くことが多い強風や風向きの変化に耐えるほどタープに信頼性は置いてないし、初めての場所で素人判断の風向き予想ほど当てにならないものもない。

よく過保護張りと称してタープの下にテントを設営する人がいるけど、あの感覚も正直わからない。
雨風を凌いでこそテントなのに、なぜ濡れるものを増やすんだろう?雨降りや強風が不得手なテントはテントじゃないと思うのだが…。
キャンプ道具を夜中タープの下に置いて夜露朝露避けに使っている人も見かけるけど、ソロキャンプならば、すべての道具はテント内に納まるくらいで十分間に合うはずだ。私の場合は外で朝を迎えるのは焚き火台だけにしている。
サイトの近くに使える切り株や東屋などがあれば椅子やテーブルも持ち込まないし、あるものは最大限に利用させてもらっている。

このヘキサタープを購入したのは、完全にSNSやキャンプ系Youtubeの悪影響だったと反省している。4×4を超えると立ったまま折り畳めないし、取り回しも結構大変だ。
映えてる写真や他人の感想に惑わさざれず、自分のスタイルに合うかを見極める力も大事だ。とはいえ、こればかりは経験を重ねなくては得られないもので、数々の失敗を失敗として素直に認めるのが大事なんだと思う。

テント設営は、なるべく日陰のある場所や朝日がいの一番に射さない方角、風が吹き抜ける方向を考慮するけど、どうしても直射日光をタープで遮らないと我慢できない場合もある。
そんなときは不本意ながらタープを張るけど、ポールは2本以内が自分ルールだ。ダイヤモンド張りか木にロープ(12mのトラックロープはいつも持っていく)を渡してAフレームで張るけど、それも夜前には畳んでいる。

変形Aフレーム張り

使っているタープはDDタープもどきの3×3レクタタープ。ソロキャンプでの荷物量なら3×3の大きさで十分だと思うし、なにより立ったまま畳んで撤収ができる大きさなので雨天撤収も苦にならない。

3×3レクタタープ

ちなみにポールは33mm径の継ぎ足しタイプを使っている。このポールはワンポールテントと兼用。テント付属のポールはあまりに非力そうで使ったことがない。付属のガイロープも3mm以下の心細いものだった場合は5mmのロープと対応する自在金具に換えている。

テント・タープポール
これもキャンプの必需品


以上のキャリーワゴン・コット・エアーマット・焚き火リフレクター・4×4ヘキサタープが使わないキャンプ道具ベスト5だ。
使ってみて初めて自分には必要ないとわかるのだから購入したことを悔いてはないけど、今の知識と経験があれば買わずに済んだだろうな。


一方、必ず使うキャンプ用品の筆頭はテントだろう。所持してるテントは4つ。建てる場所と天候に合わせて使い分けしている。みんな贔屓せずにまんべんなく使っている。
その状況によって使い分けているので順位はつけられないけど、今のところ増える予定もなく満足している。
「軽自動車に乗る分が総量」という自分ルールがあるので増やせない縛りがあるのが、いわゆるキャンプ沼にハマらないでいられるんだと思う。

Husky Fighter(全天候対応)
雨でも風でもどーんと来い。信頼性は抜群

このテントひとつですべての状況に対応するんだけど、真夏は暑い。冬は反射式ストーブで暖を取ってる。内容量がさほど大きくないので温まるのも早い。テント内での火器の使用や調理もやっているので小さな穴も開いてしまったりしてるけど、誰に見られるものでもないから補修用テープを雑に張って凌いでいる。
調理、飲食、喫煙も普通にやっているからたぶん中は臭いと思う。自分ひとりだけのソロキャンプは誰に気兼ねする必要もないので、好き放題使っている。
最大の利点は全天候対応ってこと。インナーテントが初めからテント内部に吊り下げられているので、土砂降りの中で設営撤収してもインナーテント内はドライ状態なのがすごく助かる。難点はちょっと重い4.8kgかな。

Naturehike CloudUp1
Naturehike CloudUp1
インナーを蚊帳にしてタープ泊
なるべくタープにポールは使いたくない。だからロープは必需品

強風の山の頂上、平地が少ない場所でも設営可能。ポール・インナーテント・専用グランドシートを含めても1.7kg。
ただしスカートが無いので隙間風はビュービュー吹き込むし、テント内は狭くて調理や火器の使用はできない。せいぜいアルストでお湯を沸かすくらいで冬は厳しい。この場所に泊まりたいという欲求が強い時専用かも。
ただし、自立式のインナーテントは優秀で、夏のタープ泊やインナーが無いワンポールテント内の蚊帳代わりに活躍する。

OneTigris Northgaze
OneTigris Northgaze

使用頻度で言えばいちばんこれが少ないかも。
区画キャンプ場で映えてみようと血迷ったときに使うけど、完ソロだったりすると逆に虚しい。
冬はストーブを入れるけど、ドームテントに比べると内容量が大きいので温まるのは遅い。

UnaFreely 謎テント
UnaFreely 謎テント

ポール無しだと1kgに満たない超軽量なので主にポールを使わず上から吊るしてゼロポールテントにして使っている。
ゼロポールの超快適さを知ってしまうと、今更ワンポール化はしたくない。ゼロポールテント専用。

以上が使っているテントだけど、専用グランドシートが付いているNaturehikeは別にして、Husky用の2.1m×2.1mのグランドシートは他のテントでも使いまわし。ペグは30cm鋳造と30cmチタンをすべてのテントとタープで兼用している。

ペグは手抜きをせず、どんなテントどんな天候でもガイロープも含めてすべて根本までしっかり打ち込む。
よくガイロープを省いてる人も見かけるけど、ほんの10分のペグ打ち時間と安心な睡眠を比べたら私は断然安心を取る。
「今日は大丈夫ですよね?」と聞かれたら「と思いますよ」とは答えるけど、素人の希望的憶測を含んだ予報はたまに外れることもある。その「たまに」は会いたくないからしっかり打ち込む。

その他に必ず持っていくものは、ユニフレーム山クッカーと某キャンプ場で拾ったフライパンとエバニューのアルストセット。ダイソーのポケットストーブと固形燃料、焼酎・ビール・コーヒー・味噌汁すべて兼用のマグカップくらいなものだ。

山クッカー

丸型クッカーセットは中華製ばちもんがいっぱい出てるのに、角形は全然見かけない。なぜなんだろう?Amazon見たらこんな高価格になっているのにも驚いた。
山クッカーは小で1合、大で2合飯が炊けるし、インスタント袋麺もそのまますっぽり入る。角を使って湯も注げるからケトルもいらない。大小2つ使えば流行りの水蒸気炊飯もできるし、フライパンは目玉焼きとウインナ炒め、ホットサンドくらいしかできないけれど、山クッカーセットを持っていけばソロキャンプならなんの不便もない。山クッカーは最強です。

LEDランタン
LEDヘッドライト

照明機器はLEDランタン2個だけ。
車での移動中は常時充電していてフル充電されているものを予備的に5個は積んでいるけど、テントまで連れて行くのは2個あれば足りる。
Temuで激安ランタンを買ってみたけど、まったく問題なし。蓄電量に不安があったけど卓上ランタンは極小の明るさで点けっぱなしで朝まで点いているし、ヘッドライトは明るすぎるくらいだ。
キャンプの夜は暗いものと割り切ってしまえば、なんの問題もない。

上記のものはすべて車に搭載済み。
昨夜呑んでいた焼酎のパックを持って、米を積んで、スーパーでちゃちゃっと買い出しをすればいつでもキャンプに行けるのだが、なぜかこの秋はテンションが上がらない。

薪ストーブ、アルパカストーブ、焚き火陣幕、メスティン、スキレット、マルチグリドル、ハンギングラック、戦闘飯盒二型、ホットサンドメーカー、ダッチオーブン、TC素材テント、パップテント、ヘリノックスチェアワン、ハンモック、ハリケーンランタン、ゴールゼロランタン、、、、、ちょっと思い出してみるだけでも流行りのギアがいっぱい頭に浮かぶ。
そして今年冬のトレンドはどうやらアイロンストーブになりそうな気配だ。

「全部持ってます!」って人も相当数いるんだろうな。
まあそれは個人の趣味嗜好でどうでもいいことで、振り返ってみると自分は一つも持っていないのに気がついた。これは逆に誇りかも知れない。
トレンド機器がなくても楽しくキャンプができているんだから今更手を出そうとも思わない。

次のキャンプははやま湖紅葉ゲリラキャンプかな?

はやま湖展望台

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