コンビニで三角くじを引ききった話

本来、なんでも書きたいことを書いておけるブログスペースを用意してあるんだけど近年すっかり技術系の記事しか上げなくなってしまい、今さら与太話を上げても周囲が面食らうだけなので、noteに場を移し記録しておくショゾンにした。

としまえんが、ちょっとずつ閉園していくそうで。淋しい。
トム&ジェリーのコラボが始まった当初は大層ときめいたものの、大して盛り上がらず。

そう、旧知の人には耳タコでしょうが、トム&ジェリーが大好きなのですよウチは。作品はもちろん、グッズもわりと買う。

で表題の件なんですが。まあ昔話。
当時ウチは若さを持て余しつつ、今と違い小遣いも持て余し気味のヨドバシストだった。カメラ売ってた。
家賃を浮かす目論見で男友達と同居しておりました(と聞くと過敏に反応する人たちが少なくなかったんだけど、特にローズチーム的な事など気配もなく)。食事は8割コンビニ飯。今思えばそれってかなり贅沢だな。

その頃のコンビニといえば、まだ一番くじなんてのがスペースを取る事もなく、店内の片隅にはDigiCube(説明は割愛)のディスプレイがあったり。

ごくたまに、規定以上の額の買い物で三角クジが引けるキャンペーンなどやっていた。
今みたいに、ハズレという名の応募券が出まくるやつでもなく、ハズレはほんとに真っ白でハズレ。当たりが出たらグッズがもらえるという。当たりは3等まで。

で、ある日、トム&ジェリーのグッズが当たるクジ引きを開催してたわけ。
といっても、ほんとに大した物じゃなかったのでウチの鼻息は平常ペースを保ったままではあった。

まあ、けっこうな長い期間やっていたので、ほぼ毎日そこでメシを買う都合、たまたま3等が当たった。使い捨てのちゃっちいデジタル腕時計。
…まあ使わない。
ちなみに2等は忘れた。1等はランチボックス。まあお弁当箱。今だと百均で買える感じの。まあ欲しくない。持参のお弁当を食べられる職場環境でもなかったし、当時の昼休みは秒を惜しんでゲーセンに住んでいた。

そこの店長さん、顔馴染みのお客にはけっこうフレンドリーに話しかけてくる人で、いつだったか公共料金の支払いをしつつお弁当なんか買ったら会計額が7777円だった時なんかは深夜のテンションも手伝って2人でイェーイだのワーオだのフッフーだの無駄に騒いだり、バイトの子つかまえて「ほら、記念にコピー取ってあげなよ」言ったり、まあ少し変わったノリの人。

くじ開催続行中のある日、その店長さんに「私、今月一杯なんですよ」言われ、なんだか握手を求められ、妙にしんみりされた。ウチはしんみりしてなかったが。

それから数日後。
いつものように、夜中にお弁当2つ(金持ちかよ)に飲み物にお菓子なんか持ってレジ行ったら、店長
「このクジ今日までだから当たりが出るまで引いていいよ」
「えー、やったー」
お互い、極めて軽い気分で始めた事だった。

…100枚ほどハズレを引き続けた。
会計は済ませてあり、買ったお弁当は熱々からぬくぬくに変わりつつあった。
…ちらっ
「あ、あとで温めて直してあげるからw」

…さらに100枚ほど引いた。
ハズレだけを。
店長の後ろの棚にはランチボックスが傾けて置いてあった。
ここまでではないが、過去に駄菓子屋でもこんな経験あった。
違うのは、別にそんなにそれ欲しくない事と、ハズレを引いても何も貰えない事。まあタダだけど…

残り10枚ぐらい。
ようやく終わりが見えた。
っていうか、そこまで綺麗にウチの手から逃げるのがすごいよ1等の当たりクジ。
しかもストック2つあるんだよ賞品。

残り3枚、というタイミングで、隣のレジにお姉さん客。

「ちょっとこれ1枚もらうね」
と、手元の3枚から店長に抜き取られ、残り2枚。

で、お姉さんに引かせたクジがまさかの1等w
いや、ここまできたらもう、「まさかの」なんて言っていいのかどうか。。

棚の1等、お姉さんに1つ進呈して残り1個。
手元のクジは残り2枚。ダブルフィニッシュですか。。
やっと帰れる。
「腹減ったなあ」
「しんどい思いしたけど、終わってみればまあいい思い出かな」
「帰ったらあいつに愚痴りつつ見せびらかしてやろ」
ぐらいの事を思ってた記憶。
さて、うやうやしくラスト2枚から飛び出したるは…


ハズレ。

一気に身体中から空気が抜け、店長と顔を見合わせた。
お互い、力の抜けた半笑いで真っ白なクジと相手の顔をかわりばんこに見比べること3〜4回。

「あー… あの、ほら、その場でクジ開けないで持って帰っちゃうお客さんもいただろうから…」
そんなの先に言えよ。

そんなんで、限りなく残念賞の風格をたたえつつ参加賞の観を拭いきれない1等賞品のランチボックスと、温め直してもらったお弁当その他を手に帰宅。

夜中の2〜3時だったので、帰るなり「遅かったね」と同居人。まあそうだよね。。さすがにそういう関係ではないので「何してたの」とは聞かれなかったが。クジ引いてたんだよ。200枚以上。

買い物をしまったりお弁当広げたりしつつ、出来事を早速話した。

「で、もらっちゃった」
戦利品を掲げて見せる。
へええ、いいなあ、ぐらいは言えよとばかりに。
…それが。

「あ、それ俺も持ってる」

せっかく充填しかかった身体中の空気、再度ふしゅー。
なんか、2〜3日前に普通に1枚だけクジ引いて普通に1等当てたんだってよ。。
そんで、腹立つほど笑われた。

さすがにそろそろいい思い出ではある。
店長と同居人は達者かなあ。

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