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THE SIXTH COGNITION
大好きな人たちの話をしよう。
今日は、財団1期生の岡ともみさん(藝大先端・4年)の展示を観に京橋へ。
本日最終日ということもあって、芳名帳にはびっしりと名前が書いてあった。
場所は、art space kimura ASK?
会場入り口を入ると、右手にさっそく大きなiMac。
岡さんのポートフォリオサイトが目に入る。
誰しも自分を説明する際、ポートフォリオや自己サイトの存在はとても重要だと思う。彼女のそれは、ある種の冷静さをきちんと持っていて、時系列、活動別に整理されている。活動の全体把握が非常にしやすくていい。
人はいくら口頭で話を聞いても「印象」には残るが「記憶」にはなかなか残りにくい。説明時に「視覚的に」説明できるものと、後日検索するための「アーカイブ」を意識的に残しておくことが本当に重要。
これはクマ財団の活動においても重視していくテーマだ。
さて、展示内容について。
彼女自身は、ツイッターでこう言っている。
「《spaceB》という新作を出します、反射と写り込みによる画づくりの実験的作品です。」
↑本人もちゃんと写り込んでもらった。
ビルの地下室という無機質な暗所にある、光の反射、映り込み、音との調和による「非日常の世界」。
目の前のアクリル板に反射または透過した光が四方の壁に映写、それはまあ、陳腐に言えば幻想的、あえて稚拙な表現で言うと「異空間的感」を抱いた。
なにかこう、幼い時に木の上に作った「秘密基地」のようなワクワク感。閉ざされた空間というシチュエーションが、より一層それを助長しているのかもしれない。
ただ、自分のいる空間、部屋自体の狭さは感じなかった。
どこまでもそこに居れる気がした。
↑本人があまりにもホラー的に写ってしまっていてすごく申し訳ない。。
全体感として、とても抽象度が高い作品だと感じたし、本人にもその旨は伝えた。ただ、それも「実験的」であるがため。
やみくもに抽象度を下げて、万人にわかりやすくすることがいいのか?
それは必ずしも正ではない。
ゆえに、こちらから能動的に理解に進むために音楽や映画などの作品と同様、
これまでの彼女のストーリー、制作信念などをもっと知りたいと思った。
以上が、感想のようなものだ。
ぼくが、クマ財団の活動に関わりはじめて丸一年が経つ。
こうした出逢い、作品理解との葛藤が毎日続いていくのだろうなあ。
不思議とたのしみな気持ちに溢れている、今はね笑
このところすごく思うのは、
何をおいてもまず「好きなこと」にとことん取り組む無邪気な人が、
自分は大好きなんだなということ。全力で応援したいんだなと。
今週末の日曜には、藝祭2017もある。
財団の複数名のクリエイターも出展するとのこと。
いい機会なので、一人一人のこれまでの作品や、それにまつわる想いなど、
じっくりと聞いて回りたいと思う。
彼女から聞いたクリエイター情報をメモしておく。
CEKAI(世界)
dot by dot inc.
岡 ともみ
1992年東京生まれ。筑波大学芸術専門学群デザイン専攻中退、東京藝術大学先端芸術表現科在籍。 プロジェクターの特性をつかった映像表現を主としており、プログラミングも併用しながら舞台制作やインスタレーション等、時間軸をもった作品を制作している。
クリエイティブユニットZEN-NOKAN代表。
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