アメリカで文学賞の授賞式に出てみた
ご挨拶
お元気ですか。今日こちらは曇天。寒いくらいです。だんだんと夏に向かって暖かく、暑くなっているのでしょうか。季節の変わり目は体調を崩しやすいですからお気をつけくださいね。
執筆業に従事してから7年目に入り、小説の公募に挑戦し始めてからは(おそらく)3年が過ぎましたが、日本の文芸界だけでなくアメリカの文芸界というものには常々興味をもってみていました。
日本とはまったく違うだろうと思うからです。国が違えば言語・文化が違いますから、それは想像に難くありません。
▼アメリカの文学賞とは
例えば全米図書賞。これはアメリカの複数の出版社によって創設され、現在は全米図書協会によって運営される賞で、小説・ノンフィクション・詩・翻訳・児童文学の5部門があります。この賞の名前を聞いたことがある方はいらっしゃいますか。相当有名です。
2020年、作家・柳美里さんの『JR上野駅公園口』(Tokyo Ueno Station)が翻訳部門で受賞して話題になったので、憶えてらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
また全米批評家協会賞という名前もよく耳にします。これもアメリカ文学賞のひとつで全米批評家協会(National Book Critics Circle)から毎年優れた英語作品に対し、表彰がおこなわれています。
小説、ノンフィクション、伝記・自叙伝、詩、批評の5つの部門です(大抵どこも似たような並び)。
今年日本人で初ノミネートとなったのは作家・川上未映子さん『真夜中の恋人』ですが、惜しくも受賞を逃しました(こちらのコラムでも取り上げました)。日本人の作品だけでなく、この賞を受賞したすばらしい本がこの世にはたくさん出ていますよね。
▼アメリカの文学賞受賞作品・候補作品に注目してみる
心に引っかかったものを、私は手に取るようにしています。2017年全米図書賞にノミネートされた『パチンコ』は読んでよかった作品のひとつですし、おかげで公園でママ友と盛り上がることができました。
本は国を超えるのだなあと思いましたし、濃い小説は読み終わったあと豊かな気持ちになりますね。そういった蓄積があって、私個人としてはこれら賞への信頼があります。
そこで私が常々思っていたことは、日本の文壇だけでなく、アメリカの文壇に対して自分の作品を書いて応募してみたいということでした。日本語が母国語だからといって日本の文壇だけが対象ではないと思いますし、自分が輝ける場所を探すのは人間のサガともいえます。横移動は生きる基本ではないでしょうか。そんなわけで英語という壁はありますが、挑戦する気持ちをもっていました。
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