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一時就学を断られたその後の話をします

訪れてくださり、ありがとうございます。本記事は、米国オレゴン州・ワシントン州を中心に毎月発行されている日系紙「ゆうやけ新聞」に連載中のコラム『第8スタジオ』からの転載(加筆含む)です。本記事は250円の入場料をいただきます(場合によって変動しますのでご了承ください)。定期購読のマガジンは1000円です。
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夏ですね、暑いですね。わかっちゃいるけど口をついて出てしまうほどの季節到来です。汗が湿って下着を濡らすので、1日に2回は着替えていますよ。あなた様はどうですか?

私は一時帰国中で日本におり、2週間の自主隔離を終えた後は、故郷・福岡に帰ってきました。

2週間を終えた時、世界がなんだかキラキラして見えましたよ。刑務所から出る時の気分と、これは地続きなのではないか、と想像したりなどしました。シャバに出る感覚をここで味わうとは、まこと人生はわからないものです。

ここで少し振り返りを・・・。

夏に帰国して子供を地元の小学校に一時的に通わせる「一時就学」を始めて、上の子が今年4年生なので、すでに4年目ということになります(実に思い出しやすい)。だから日本の季節はいつも夏です。

私は、4年にもわたり、母国の夏以外の季節に触れていないという事実に、自分自身わりと驚きますね。

桜も見ない、秋の紅葉も見ない、大晦日のきーんと張りつめた空気も、お正月も、ぜんぶ遠いです。緑、緑、緑、ときどき雨、大雨、台風、雷、梅雨、陽射し、蝉の泣き声、蚊、虫刺され、汗、日焼け、湿気。

そういうものが私にとっての「触れている」日本です。

この季節に日米を往復する生活になって早4年。振り返れば、最初はアジャストにとても時間がかかりました(エネルギーもね)。

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