今がなぜ楽しいのか、子育てについて思考する
毎月一度、このコラムを書くにあたって、私は一週間くらい薄く考え続けます。料理しながら、仕事しながら、走りながら、運転しながら、YouTubeを見ながら、生姜茶を飲みながら「何が書きたいか」を考え続ける。
テーマを決めるまでにもっとも時間を使うのです。
連載を始めさせてもらって6年になるようですが(ありがとうございます)、このルーティーンは変わっていません。
ここはいわば、私の人生の記録のような場所ですから、真実を書きたいと思っているのです。嘘のない気持ちを。見栄とか、謙遜とか、そういうものを取っ払った等身大の気持ちを。
今回、私が書きたいことは「子育てを楽しんでいるのは今」ということについてです。
一般に、子供は新生児から始まって3歳までは本当にかわいい、といわれます。3歳までに一生分の親孝行をする、ともいわれます。ティーンの時期に差し掛かると、思春期が始まって難しくなるとも。きっとそれもひとつの真実なのでしょうね。
ただ私にとっては違いました。私は子供が小学校キンダーにあがるまで、まったく子育ては楽しくありませんでした。
まったくというと言い過ぎかもしれませんが、楽しい時期として記憶はしてないです、私の頭脳には。楽しいこともあったけれど、大まかな印象として幸せな時期だったという印象はありません。私はきっと「保護すること」「お世話すること」に喜びを見出さないタイプだからだと思います。
自分がいなければこの子は困る、という状況は私に責任こそ与えはすれども、やる気を出させることにはつながりませんでした。健康に気をつけ、明日も生かす。ただそれだけに注力して、1日1日を乗り切っていたような気がします。
ただ、今はとても楽しいんです。笑いが出るくらい楽しい。どうしてだろう。いつからこのフェーズに入ったのだろう。それがわからないんですね。子育ては連綿と続いていきますから、この日が変化の日、と断定することは難しい。
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