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東北・北海道旅行 11日目

トマムで雲海

星野リゾートトマムの駐車場で朝5時に目覚めると、昨晩、少し降っていた雨がやみ、穏やかな暗闇が広がっていた。

寝ぼけ眼の子どもたちを乗せたまま、ゴンドラ乗り場まで移動すると
”上空が強風のためゴンドラは運行中止”の張り紙。

下界はこんなにも静かに太陽が昇り始めているのに。。。とゴンドラ、いや雲海への未練タラタラ、諦めきれずその場で立ち尽くす。。。

調べてみると、かなりの頻度でゴンドラは動かないようで、2-3日の滞在中1回でも雲海をみれればラッキーという口コミをみて、1日の滞在で雲海を見れると確信していた自分たちが間違いだったと気持ちを切り替え、朝露美しい広大な草原をお散歩することに。

敷地内には馬や牛が放牧されており、厚い雲に覆われていが、空の青と牧草の緑のコントラストが美しい。

こんな山奥の何もない場所に不釣り合いなほど突如突き出た4本の高層タワー。
この4本のタワーはそもそも、バブルが弾ける前の1980年初頭にこのエリアまで鉄道を伸ばし、この地を一大リゾート地にしようと企てた官民一体の大プロジェクトだったようで、この4本のタワーこそが第3セクターが開発した高級リゾートマンションだったらしい。

その後、バブルが崩壊し、思うように運営が伸びず、2004年から星野リゾートが運営にかかわり、雲海テラスなど話題の施設を続々とオープン。
2015年には中国の復星集団が全株式を取得したのは記憶に新しい。株主は変わっても、運営は星野リゾートがそのまま継続している。

ちなみに、このトマムリゾートのある占冠村は富良野と帯広の中間地点あたりにあり、富良野からは車で1時間ほど。アクセスは悪くない。

占冠村の人口は1000人ちょっと。対し、星野リゾートトマムの4棟のタワーは客室数ザ・タワー:535室、リゾナーレトマム200室。
一晩で2000人~3000人も収容できる施設。

もともとは冬のスキーリゾートとして開発されたものが、夏にも雲海や波の出るプールで集客できるサービスを次々と拡充し、夏休みや冬休み、年間を通じて予約が取れずらいホテルとなった。

人口の何倍もの観光客が常に集う町。

ニセコにしろ、ここトマムにしろ、北海道はなかなか面白い。

早朝から広い敷地内を走り回った子供たち。お腹がすいた~。とこちらも敷地内の人気ブッフェへ。なんとこちらも長蛇の列・・・・

宿泊者以外も利用できるのはありがたいが、食事場所が少ないのがネックか。。。コロナ禍だったからか、焼きたてパンなどを売っている売店などあれば、購入して牧場のテラス席で食べるなどいろいろ方法もありそうだが。

30分ほど待って、席に通される。
このブッフェ、人気の理由は朝から食べれる海鮮丼。というかいくら丼!

子どもたちは朝から何度もお代わりしていくら丼をたらふく食べてご満悦。やはり子どもたちには好きなモノだけ食べることができるブッフェが人気だ。

わたしも朝から美味しいサラダと焼きたてのクロワッサンをいただき、久しぶりに贅沢な朝食をいただいた。ホテルに宿泊せずとも、こうしてホテルの朝食を食べるだけで、キャンピングカーの旅行も優雅な気分だ。

その後、北海道をあとにすべく、車を南に走らせ登別に。

登別近くにオープンしたらしいアイヌの歴史を学ぶ施設”ウオポイ”や洞爺湖サミットのあったウィンザー洞爺湖ホテルに寄りたい気持ちもあったが、時間の関係もあり、却下。

登別ではお風呂に入るのが目的だったが、数ある立ち寄り湯から夫が選んだ、地獄谷を見下ろす第一滝本館にはなんと室内プールが併設されていた。

プールには小さいながらスライダーまであり、子どもたちは温泉よりプールとひとしきりプールで遊び、最後にサクッと温泉へ。

ここの温泉。日本の10泉質の半分を体験できるのが売りらしく別名:温泉のデパート!言い得て妙!そして広い!露天風呂からは地獄谷を見下ろすことができ、黙々とあがる煙と硫黄の臭いに誘われて地獄谷にも一気に興味がわく。

温泉があまり好きではない子どもたちも”ここ楽しい~!”様々なタイプの温泉を楽しんでいた。

風呂上りは歩いてお隣の地獄谷を散歩。

初めて見る温泉が大地から湧き出る様子。硫黄のにおいに、茶褐色の大地。地球の生命力・神秘を感じることができる姿。名前のユニークさもあり、子どもたちも整備された遊歩道をハイテンションで走り回る。

その後、車は再び南下し函館を目指す。

天気も良かったからか、登別から函館への高速道路から眺める景色も美しかった。左側に内浦湾と呼ばれる穏やかな海を眺めながら、北海道駒ヶ岳、大沼国定公園。スカイブルーの晴れ渡った空がゆっくりと夕闇に覆われてピンク色のグレデーションに染まっていく様子。まるでどこかで見たことがあるような。絵画のような景色だ。

3時間ほどかけて函館に到着。あたりはすっかり暗くなり夕食の時間だ。
わたしは東京で食べた北海道発祥の回転寿司チェーン”トリトン”に行きたかったが、残念ながら函館エリアには店舗がない。

こだわりやの夫が探したのは、五稜郭近くの函館ラーメンの人気店”あじさい”。

透き通ったあっさり塩のスープ麺はシンプルながらやはりとても美味しい。
食後は道を挟んで向かいにあったソフトクリームの看板にひかれて”ラッキーピエロ”というお店へ。

ピエロの看板のみならず、店内の独特な雰囲気に、調べてみるとこれまた北海道でしか展開していないハンバーガーのチェーン店なんだとか。北海道民に愛されるご当地グルメらしい。

ソフトクリームもこの旅で食べたどのソフトクリームよりも美味しい!と思うほどの驚き!雲海は見れなかったが、北海道をこんな美味しいソフトクリームで締めることができてラッキーと気分よく20時発のフェリーで青森へ戻る。

青森到着は23時の予定なので、往路と同様、青森港で夜を明かすことになる。

北海道8日間、礼文を目的地とした道西の旅はこれで終わり。残り3日間で東北の山間部を巡る。




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