ワシントンD.C.2日目(28日目)
アメリカ横断旅行28日目。
子供たちが朝ごはんを用意。自分たちで選んだクロワッサンにイチゴ。寒いのでホットチョコレートも初体験。
その後、ポトマック川を渡って、昨日と同じようなナショナル・モール周辺の路上コインパーキングへ。朝早いからか、昨日よりスムーズに駐車できた。
アメリカの路肩コインパーキングはまず駐車スペースを確保し、駐車したい時間分先払い。ここでは1時間2ドルだったと思う。その後は支払ったレシートを車のダッシュボードに置いておくだけだ。
もし、時間を過ぎて使用していたらどうなるのだろう。2度も警察に捕まっているので、これ以上お世話になりたくないと我々は予想より長めに支払っておく。
駐車後は昨日チケットが売り切れていたワシントン記念塔に向かうも、今日も売り切れ!朝一で来たのに・・・どういうこと?と怒り心頭。
なんでも、当日券はそもそも少なく、早朝6時くらいから並んで購入しないといけないよう。。。。
諦めて、その奥にあるリンカーン記念堂まで。近いようで意外と遠く、歩けども歩けどもなかなか到着できない。
ようやく到着したと思えば、その白亜の宮殿はとても大きく、とてもシンプルな作り。階段を上ると、広い室内にリンカーンが鎮座している巨大な銅像があるだけ。
リンカーンの視線の先には、まっすぐにワシントン記念塔、そしてその先に議会議事堂が広がっている。まるでリンカーンがこのアメリカの平和な風景を見守っているかのよう。
太陽が燦燦と降り注ぐ階段に座りながら、リンカーンと同じ景色を見ていると、とても平和で温かい気持ちになる。いつまでも座ってこの静かな世界に身を置いていたくなる神聖な空間だ。
なんて思っていたら、この景色どこかで見たことがある。そうだ、映画フォレストガンプでガンプが戦争から戻ってきて飛び込んだ池だ。子供たちと一緒に見たはずだが、皆忘れていた。
そこから歩いてホワイトハウスまで。天気が良く気持ちが良いが、下2人はすでに歩き疲れたのか夫と長女におんぶ。。。
国立公園だけあって、自然が豊かで気持ちが良い。東京でいうと日比谷公園といったところか。規模はだいぶ違うが。。。
ホワイトハウス前には警備の方がいたが、世界中からの観光客が自由に写真をとって、こちらも平和な風景だ。まるでこの建物の中で今現在進行形で大統領、そして家族が生活しているとは思えないほど。
あとから聞いた話によると、このホワイトハウス屋上から24時間、特殊警備が銃で不法侵入者を狙っているらしい。。。。
そこから歩いてナショナルモールへ戻る。
ナショナルモール周辺にはキッチンカーが並んでいて、気軽にランチを購入し食べている人を見かけた。
たいてい10ドル弱のセットで良心的な価格。子供たちが食べたいといったが、ここにきて食あたりになると困るので、見るだけに。
何より寒すぎる。いくら天気がよくても、この寒空の下でハンバーガーを食べる気にはならなかった。豚汁やおでんなどあれば購入していたかもしれない。
その後、向かったのはワシントン・ナショナル・ギャラリー。
そのパルテノン神殿のような巨大な建築(外観だけでなく、内部も素晴らしい)にも驚くが何よりも東館、西館に分かれてアメリカのみならず、世界のアートが一堂に会している。
もちろん、こちらも入場料無料でなんとどこもかしこも写真撮影、動画撮影もOK。日本では考えられない・・・教科書で見たことあるような世界的に有名な絵画が、こんなところに?ってほどの作品の波に埋もれていて、見逃さないようにするのが一苦労。
広くて広くて、館内MAPとにらめっこしながら、見たい作品だけピンポイントで見て回るというスタイルをとった。
ゴッホもルノワールもモネも全米一の品揃えでは?というほどの作品の数々。多すぎて本物?と思ってしまうほど、子供たちが絵に近づきすぎて触れてしまわないか心配になる。もちろん、子供たちが近づいても注意するような人はいない。寛容な社会というのか自己責任のもとの自由な社会というのか。
また、映画で見て知ってはいたけど、子供たちが座って模写していたり、団体客の案内係のような人が作品を説明していたり、日本のようにアートは静かに観賞しようという感じでもない。
とても自由に、時には広い館内至る所にあるソファに座って休憩しながらアートを思い思いに楽しむことができる。
本来アートとは一部の人間だけがかしこまって見るものではなく、ここアメリカのように誰もが自由に触れ、好きなように楽しむものなのだと改めて学んだ気がした。
絵画好きな長女が一番楽しみにしていたのがレオナルド・ダ・ヴィンチの作品。過去にレオナルド・ダ・ヴィンチが紹介された漫画を読んでいたようで、美術家としてだけではなく、科学や天文分野への造詣も深い彼の作品を一度見てみたかったようだ。
アメリカではこの美術館でのみ彼の作品が見れるとあって、このエリアはとても混雑していた。それだけでなく、ドーム型の天井を擁したお部屋に小さな彼の作品が一つだけおかれ、モネやピカソに比べ、ダ・ヴィンチは別格なのだと感じた。
ところで、このナショナルモール周辺には多くの美術館や博物館、科学館などがあるようだが、基本的にこれらの入場料は無料。
これらの博物館はスミソニアン博物館群と呼ばれ、イギリスの科学者であったスミソニアンさんという方が莫大な遺産を訪れたこともないアメリカに”知識の普及と向上”のために寄付したのだという。
そのため、すべての人が等しく知識にアクセスできるようにとスミソニアン博物館は基本的に無料となっているようだ。
なんと素晴らしい!アメリカの寄付文化はこうした過去の偉大な先輩方の善行に積み重なっているのだと納得。
ただ、このナショナルギャラリーはスミソニアン系列ではなく、アメリカの国立美術館だという。それでも同じ理念で、誰でも無料というのだから素晴らしい。
もちろん、こちらの施設にも昨日訪問した博物館同様、広いフードコートのような食堂があり、我々も到着早々、真っ先に向かい腹ごしらえをしてからゆっくり美術鑑賞をさせていただいた。
また、この美術館は西館、東館に建物が分かれている。主にクラッシックな建物の西館にはアメリカ、欧米、アジアの歴史的絵画がずらり。
地下通路を通って東館に行くとピラミッドのようなガラス張りの天井のアトリウムが広がる。ガラス張りの天井から降り注ぐ光がやさしく開放的で気持ち良い空間だ。
東館にはこのスタイリッシュな建物に合わせたような現代作家の作品が絵画のみならず、彫刻作品なども並ぶ。
ピラミッドのようなガラス張りの天井を眺めながら、どこかで見た建築に似ていると思っていたら、この建物の建築家であるI・M・ペイ(イオ・ミン・ペイ)さんという中国系アメリカ人のさんはフランスのルーブル美術館も設計したと聞いて、納得。
子供たちがデジタルアートを体験する無料イベントも行われていて、我が家の子供たちも列に並び参加させてもらった。
大人としてはもう少しゆっくり美術鑑賞したいところだったが、子供たちは朝から歩き続けて疲れ果てていたので、日が暮れる前にホテルへ戻る。
夜はお部屋でゆっくり夕ご飯を食べ、映画、ナイトミュージアム2を見て寝る。
こんな風に毎日アートに触れ、家で肉を焼くだけの美味しいご飯を食べる。ワシントンに住みたくなった。。。(行く場所場所で同じこと言っていると夫に笑われたが)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?