東北・北海道旅行 2日目
鳥の鳴き声で目覚める高原の朝。
新潟県三条市のスノーピーク直営キャンプ場は山の上にあるので、盛夏といえども、とても涼しく、初めてのキャンピングカーの寝心地は最高であった。
キャンピングカーから一歩外へ出ると、朝から火を焚いて食事の支度をするキャンパーたちが見える。朝露に濡れた芝生の上を歩きながら子どもたちと敷設のトイレへ。
子どもたちとの適度な距離のモーニングウォーキングが楽しい。何より緑がキラキラと美しく朝からとてもすがすがしい気分だ。
朝食はガスコンロに小さな鍋でお湯を沸かし、袋タイプのカップスープにお湯を注ぎ、買ってきた菓子パンを食べる。
簡単な食事なのに、外で食べる朝食はなんと美味しいことか。カップスープも近頃はいろいろな種類があり、子どもたちと選ぶ時間さえ楽しかった。
一つ、失敗したのが昨晩の夕ご飯を食べたとき、椅子やテーブルを出したまま寝てしまったのだが、朝座ると濡れている。。。
これからは面倒でも、椅子くらいは車にしまおうと学んだ。
朝食後、歯磨きがてら、昨晩の夕ご飯で使用した食器を炊事場まで洗いに行くと、昨日は気づかなかったスノーピークのショップの中にシャワールームやドライヤーまで完備されていた。もちろん、どこもかしこもデザインが洗練されていてオシャレだ。
昔のキャンプ場といえば、風呂なしトイレ汚し!という女子には人気がないイメージだったが、さすがスノーピーク。その辺はしっかり心得ているようだ。
しかし、この後、数々のキャンプ場に宿泊することで、キャンプ場が汚いという私の昭和的なイメージは崩されることになる。
そういえば、スノーピークのキャンプ場は家族連れにも優しく、受付を済ませると子どもたちに芝そり用のボードを貸してくれた。
こうしたシンプルなサービスが、ファミリー、カップルに愛されるキャンプ場、ブランドを形成しているのだろう。
スノーピークのキャンプ場を後にし、日本海をひたすら北上。さすが米どころ新潟。どこまでも続く緑のカーペット(稲田)が美しい。
日本海沿いには奇岩も多く、色とりどりのビーチパラソルを広げた小さな海水浴場もあった。以前京都の日本海側で見た冬の日本海は寒々しく荒々しかったが、このあたりの日本海はとても静かだった。
車での旅はこうした日本の地方の街並みを見ているだけでも楽しい。
さて、2日目のお目当ては坂茂建築で有名な”スイデンテラス”。
ここは山形で地方創生に取り組むヤマガタデザインさんと世界的建築家の坂茂さんが初めてホテルを作ることで話題になった宿。
何かの雑誌で紹介されており、地方創生に興味がある私が来てみたいと思っていた場所。
あたり一面、田植えを終え少し伸び始めた美しい緑の水田に囲まれ、坂茂建築の真骨頂である木材と段ボールがふんだんに使用されている。
1階から2階の受付までエントランスの階段は吹き抜けになっており、一歩一歩階段を上りながらその先に広がる景色に思いを馳せる。なんてうまい演出なんだろう。
高い三角天井に四方一面、大きくとられた窓から庄内平野の水田が広がり、まるでバリ島のウブドのようだった。
装飾のない、無印良品の家のようなシンプルなデザインがさらにこの窓からの景色を輝かせている。
2階のレストランでランチを食べようと向かうと、コロナ禍で人が少ないからか、ランチボックスという3種類の紙でできた入れものに入ったまるでコンビニで買ってきたかのようなご飯。
テイクアウト用のエコ弁当ならわかるが、店内で食べるのに、これで食べるのはせっかくの絶景が台無しだ。エコを追求するのもよいが、せっかく米どころ庄内なのだから、せめて店内で食べる人にはお皿を利用するなど選択肢を増やしてほしいと感じた。
隣接する全天候型遊び場”キッズドーム ソライ”も同じくヤマガタデザインと坂茂さんのデザインで、行きたかったが、あまりにもランチのショックが大きかったのと時間的制限もあったため、寄らずに北上。
*今回の東北・北海道への旅の最終目的地は礼文島を考えていた。そこまで東京から東北と北海道の西側の主要エリアを巡りながら礼文島までの往復となると最低2週間は必要と今回も夫がざっくりと旅のスケジュールを立てていた。
ランチでの不満を解消すべく、秋田県に入ったところで、道の駅”ねむの丘”にておやつ休憩。
山形といえば、フルーツも楽しにしていた子どもたちと秋田県に入ってしまったけど、桃やブドウを購入していただいた。
日本の地方創生の一環として日本全国にできた道の駅。地場の美味しいものあり、体験あり、時には寝る場所ともなる道の駅。各地方の美味しものを食べるのもこの旅の楽しみの一つであった。
その後、秋田の日本海岸沿いをさらに北上し、夕日が沈む前にナマハゲが出迎えてくれる男鹿半島へ到着。
まずはお風呂とスーパー銭湯”混浴ランドおが”へ。
ここで夕ご飯も食べる予定がラストオーダーが19時まで。到着時は19時を少し回っていたため、空腹のまま風呂に入ったのち、どこか食事処はないかと受付の方に聞くも、この時間だとどこも閉まっているだろうと、スーパーを教えてくれた。山を下り、教えてもらったスーパーまで行き、スーパーのイートインコーナーで夕ご飯を食べる。
その後、この日はすぐ近くの”道の駅 おが”の駐車場にて1泊。
がらんとした夜の駐車場には大型のトラックと乗用車が数台。
初めての道の駅での宿泊で暑さや犯罪など心配したが、快適に夜を過ごした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?