朝を明けたいボクのプレイリスト(ヴァリアス・アーティスト)
1.街/米津 玄師
時々、考える。
僕より先に、街が目を覚ますのか。
街より先に、僕が目を覚ますのか。
考えても詮なきことだと、わかっているけど。
意味なんてない 退屈で美しいんだ
今 変わらない朝の為
――米津玄師『街』より引用
ただ、わかっていることは。
僕は毎朝、街の中で目を覚ますこと。
そして、今日の僕が始まること。
2.アウトロダクション/女王蜂
アウトロダクション。
『イントロダクション』から派生した造語。
(『outro』は存在しても、『outroduction』は存在しないらしい。)
終わりから、始まっている。
昨日が終わって、今日が始まる?
夜が終わって、朝が始まる?
僕が終わって、僕が始まる?
やめてもいいよ 諦められるなら
だけどこのまま 終わるの?
――女王蜂『アウトロダクション』より引用
終わりの終わりは、始まりらしい。
だから、『outro』で始まる朝。
何も間違っていない。
3.morrow/majiko
朝は、静謐に守られている。
そして、始まりの予感に満ちている。
予感に、胸を踊らせる人。
もしくは、恐れている人。
本当は、恐れることなんて何もないのに。
なぜなら、朝は静謐に守られている。
君がその内にいる間は、大丈夫。
大丈夫だよ。
『morrow』は、そんな曲。
4.Morning Sun/清 竜人
そろそろ、陽が上る頃。
静謐が、体になじむ頃。
車が近くを通りがかったり。
鳥が鳴いているのが聞こえたり。
そろそろ、起きなきゃいけない。
単純な繰り返しが
本当はただ大切で
気付いていないだけなんです
――清竜人『Morning Sun』
いつも通りの朝は、こんなにもいとおしい。
5.Breath of Spring/小瀬村 晶
寒くて寒くて、死んでしまいそうだ。
この季節は、そろそろ終わりかけていて。
でも、そんな素振りを見せるだけで、一向に終わってくれない。
冬は嫌いじゃない。
ただ、寒いのがだめなだけで。
でも。
布団の中から鼻だけ出して、じっとしていると。
ふいに、春の匂いがする。
春はまだ遠いのに、匂いだけはするんだ。
『Breath of Spring』
6.toward morning/In The Blue Shirt
“wake up”=『目を覚ます』
“get up”=『起床する』
そんなわけで、“get up”しなきゃいけない時間です。
どれだけ寒くても。
どれだけ暑くても。
ヒトは、“get up”する生きものです。
まあまあ、悪いことじゃないですよ。
静謐も良いですが、喧噪もまた良いものです。
居心地が良ければ、の話ですが。
なので、『toward morning』。
そろそろ、“get up”しませんか?
7.El Ron Zacapa/bohemianvoodoo
ちょっとだけ、番外編。
なんとなく、ノリの良い朝。
レコードでもかけたくなる朝。
(レコードなんて、持ってないんですけどね。)
そんなときに、『El Ron Zapaca』。
気持ちよく目が覚めた。
気持ちよく起き上がれた。
じゃあ、あとは……。
『Ron Zapaca』=『ロンサカパ』とは、ラム酒のことです。
はい。
まあ、たまにはそんな朝もいいんじゃないでしょうか。
8.傘/Kitri
それでも、怖い朝がある。
それとも、怖がっているのは朝の先にあることでしょうか。
だから、朝も怖くなるんでしょうか。
そんなときは、傘をお持ちください。
傘は、君をきっと守ってくれます。
雨?
まあ、それもあるかもしれないけど。
朝の先にある、君が怖がっているものから。
この『傘』は、優しい傘なので。
9.アイル/haruka nakamura
アイル。
I'll.
そろそろ、立ち上がった頃でしょうか。
今朝は、どんな朝になるんだろう。
今日は、どんな一日になるんだろう。
全部全部、君の中にあります。
アイル。
アイル。
それは、常に君の中を流れている。
「希望の朝」とは、『アイル』の朝のことです。
10.21g/古川本舗
目を覚ました。
体を起こした。
立ち上がった。
服を着替えたり、牛乳を飲んだり。
そして。
君は、外に出るのかもしれない。
もしくは、このままうちにいるのかもしれない。
どちらにせよ。
“今日”は、誰にでも訪れる。
悲しむ事もない。また、だよ。
今日も同じなら一つ一つを閉じて仕舞うことにしよう
――古川本舗『21g』より引用
希望も。
絶望も。
どちらも溢れていても。
どちらか欠けていても。
“今日”を生きるのは、変わらない。
朝を今、明けよう。