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『ある貯金箱と金の貯金箱と銀の貯金箱の話』

【はじめに】

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ある貯金箱と金の貯金箱と銀の貯金箱の話                  

                   作 愛楽ゆか


 ●青年

 ●女神


        青年が、ブタの貯金箱を持って、入り
舞台中央に、ブタの貯金箱を置いて、ハケようとする

        神秘的な音楽

        音楽と共に、女神登場

女神    そこの青年、お待ちなさい(いかにも女神、といった感じで)

        青年、しばらくその場で女神を見ているが、無視してハケ

女神    そこの青年、お待ちなさい、お待ち、おま……待てやコラアアァア!

        女神、青年を追いかけてハケ

        しばらくして、女神、青年を引き連れて入り

青年    ちょ、なんですか、おじさん
女神    おじさんとは何よ!
青年    いや、どう見てもツナギ着たおじさん……
女神    おじさんじゃないわよ、アタシは、女神よ!
青年    女神……?
女神    そうよ、め・が・み♡
青年    全っ然、見えないんですけど……そもそも、女神って、
女神    あーもう、うるさいわねぇ! えいっ

        女神、指を鳴らす
        青年、喋れなくなる

青年(声) え、な、なんだこれ!?
女神    全く……最近の若者はこれだから困るわぁ。昔は、「女神でーす♡」って言えば、村中大騒ぎになって、崇められたものなのに……
青年(声) じゃあ、こいつ、ホントに……!?
女神    アタシは、確かにぃ? ちょおおっと、おじさんにぃ? 見えるかもしれないけどね、
青年(声) あ、そこは認めてるのか!
女神    でも、本当に、女神様なんだからっ!

        女神、青年を突き飛ばす
        青年、その弾みで魔法が解ける

青年    はぁ、はぁ……で、その女神さんが、俺に何の用だよ?
女神    やっと信じてくれたのね……女神、嬉しい♡
青年    用がないなら帰るぞ
女神    待って待って! そうよ、お約束のアレを忘れてたわ! こほん……

        再び、神秘的な音楽

女神    そなたの落としたのは、金の貯金箱か? それとも、銀の貯金箱か? そr
青年    あ、金の貯金箱で
女神    ちょおおおっと! 何ソレ!
青年    は?

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2,472字

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舞台を創ること以外にも創作がしたい、これまで舞台で表現してきた物語や世界をもっと知っていただきたい、楽しんでいただきたい……そんな思いから始めたnoteです。 細々と更新しておりますが、少しでも楽しいをお届けできていれば幸いです。 もしよろしければ、サポートよろしくお願いします!