『言葉の海 溺れる人魚』
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言葉の海 溺れる人魚
愛楽ゆか
・東（あずま）
・西野
東と西野の職場。
東、西野、板付き。
東、リラックスした様子で自分用のティーセットでお茶を飲んでいる。
西野、緊張した様子で話し始める。
西野 えーと、……私、開発部の、西野、と申します！ 今回のプロジェクトの、えーとあの、リーダーを務めさせていただきます、よろしくお願いいたします！！ こ、今回、私共のプロジェクトを、採用していただき、誠にありがとうございます……私はその、若輩者でして、経験もなく、また口下手でして……
西野、プロジェクト会議の挨拶を練習していたはずだが、いつの間にか自身のネガティブアピールをし続けている。
東、必要以上に格好つけて呆れて、西野に声をかける。
東 西野君
西野 はいいっ！！！
東 ヘイヘイ西野君
西野 あ……
東 挨拶でネガティブアピールしてどうするの
西野 ……東
東 最後の仕上げをしようといったのは誰だったかな
西野 ……俺だけど
東 そのとーり
西野 ……仕上げに戻らないと、
東 ほら、僕の分はもう終わったんだ
西野 ……流石東、すごいな、
東 まぁ、僕にかかれば最終仕上げだって、丁寧かつスピーディに、そして華麗か
つ完璧に行うことができるからねぇ。うんうん
西野 終わったんなら、ここの資料回してくれないか、
東 それに比べて君は何だい、そんなつまらない練習なんかしてないで、目の前の仕事に集中するべきじゃあないのかい？
西野 ……
東 だいたい、僕なら挨拶のときにそんなネガティブなことばかり話さないよ。印象を悪くしてどうするんだい。まぁ、大げさに言うとか、
西野、目当ての資料を見つける。
西野 あ、あった
東 事実と違うことを言うのはよくないよ。僕は嘘が嫌いなんだ。正直者の僕だったら、こう言うね
西野 また始まった（独り言のように）
東 期待の新人、東！ 今回のプロジェクトも、新人ながらリーダーを任せられるほどの人物！ いやぁ光栄なことだよな、
西野 はいはい
東 そんな僕とタッグを組むんだ、絶対にいい結果を残せる！ そう思わないかい？ 君の素晴らしいアイディアもより輝く！ って
西野 はぁ（ため息）
東 おいおい聞いているのか、僕が
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舞台を創ること以外にも創作がしたい、これまで舞台で表現してきた物語や世界をもっと知っていただきたい、楽しんでいただきたい……そんな思いから始めたnoteです。 細々と更新しておりますが、少しでも楽しいをお届けできていれば幸いです。 もしよろしければ、サポートよろしくお願いします！