『リフティング(4)私たち親子が回数を目標にしなかった理由』フットボールペアレンツ019
藍澤誠/Jの先生です。
リフティングシリーズ第4弾です。前回の記事はこちら。
リフティングの最高記録は16回でした。小学3年生の時点です。たぶんこれは、回数としては多くない方だと思います。めちゃ少なくはないけど、お世辞にも多いとは言えないくらいかな。ちなみに私の小3の記録は2回か3回くらいだと思います。そのころサッカーやってなかったので。
私たち親子は回数を目指して練習はしませんでした。リフティングをメインにしちゃうと、リフティングばっかり何時間もやってしまいます。
「これでさいご!」
「あと1回だけ!」
みたいな感じで延々終わらなくなってしまいます。
だって「あと1回」が達成されないと、こんな感じになってしまうのですから。
負けず嫌いなのがよくわかると思います。
サッカー経験のないママさん、パパさんはどうやって教えたらよいか、何回くらいリフティングができることを目指したらよいか、わからないでしょう。でも心配しないで欲しいです。
リフティング(1)でも書きましたが、目指すべきものは「回数」ではなく、「自分の目標」だと思います。「リフティングがうまくなる」を目標にしたら、「サッカー」ではなく「リフティング」がうまくなるのが当然です。
「回数」をめざしたら「回数」はできるようになるけど、「その結果サッカーがうまくなるかは未知数」です。下手にはならないと思いますが、うまくなるかはわかりません。
それはそうですよね。サッカーの数ある要素のうちの1つがリフティングなのですから。
20回を目標にしたら、20回はできるようになるけど、それ以外ができるかは未知数というのは、他の分野に置き換えるとすぐに理解できます。腕立て20回できるようになったから足が速くなるかは未知数。なぜなら足が速くなるための要素は腕立てだけじゃないから。だからといって腕立てが不必要ではない。腕を振ることは走ることの大事な要素で、それを鍛えるには腕立ては良いトレーニングになるから。未知数と不要は違います。
そんなわけでリフティングについては、時間を取られ過ぎない程度に、練習の最後とか合間に、ちょこっとやるくらいでした。
たぶん小学3年生頃って、1000回とかできる桁違いに上手い子がいますよね? そういう子を見ると、自分の子どもの回数の少なさが嫌になったりするでしょう。
ハルキの通っていたスクールにも、1つ上の学年に、いつも髪を三つ編みにしている、柔らかいプレーをみせる女の子が200回以上できていて、私は内心「自分だったら悔しくてたぶんそれ以上めざすよね」と思っていたのですけど、口に出さないでよかったです。
サッカーの上達に必要なのは、感情的な負ける負けないとか、リフティングができるできないではなく、自分に必要な能力が何かを見極め、それを高めるにはどうしたらよいか選択し、実践することだと私は思います。
リフティングがサッカーの上達につながる要素を含んでいることには異論はないです。その上でハルキ(小4)の、この6秒間のプレーを見てください。
このプレーの中の(4)の一瞬が、リフティングの効果といえば効果かもしれません。でも(1)の認知する力、(2)のかけひき、(3)の身体操作、(5)のスキルが総合的に必要なのはいうまでもないでしょう。(4)についてもリフティングのおかげというより、「次の動作に移る意識」が成功の大きな要因だったかもしれません。
リフティングで得た能力を試合で活かすのに、もう一段階別のトレーニングが必要だとしたら、それは時間的にもロスだから、最初からこの流れに組み込む形でリフティング練習をしたらどうか、というのが2022年現在の私の見解です。
リフティングがサッカーに役立つ度合を、未知数ではなく「確実に役に立つ」にしたいです。 ※「試合で活躍すること」を「目標」とした場合の見解です。
そしてリフティングを役立てるのと同様、(1)~(5)のプレーもそれぞれ試合に役立つようにするには、いろいろな工夫が必要だと私は思います。
なんか、難しそうに書いちゃいましたけど、「狙ったものを手に入れたい」という当たり前のことを書いているだけなのですが……。
この6秒のプレーについては、次回に書きますね。
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