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高原通信【海外拠点編】8月

私には仕事より優先順位が高い活動がある。
所詮、仕事は仕事。
仕事で顧客を喜ばせるためだけに私の人生があるわけではない。なので”自分が一番自分らしくなれている”、と感じる活動をするのが自分にとっては仕事よりも大事。

その活動とは何かというと、高い波が押し寄せるアジアの辺境に、サーフィンに出かけることである。その中心拠点はインドネシアのバリだが、高い波が来る時期によっては、フィリピン、タイ、スリランカ、インドネシアのスマトラ島などに移動して長期逗留する。

そこで、いったいどんな日常生活を送っていかというと、(今回はタイのプーケットの南端で、比較的リゾート地です)
まずは安い宿探し。こんな感じの1泊3-4千円台のホテルを見つけて1か月くらい逗留する。

ホテルの外観
部屋の様子

もちろんアジアの辺境なので、1泊1000円くらいから宿はあるのだが、くそ暑い南国でクーラーも冷蔵庫もなく、粗末なベッドだけの部屋で暮らすのは、おじさんには体力的にシンドいし、貧乏くさすぎて精神的にも荒んでくる。そういうホテルは長期滞在には向かない。

食事は基本自炊となる。お金を節約したくて自炊しているわけではなく、サーフィンができるところはたいていド田舎にあるので、食事処自体が少なく、美味しくもないので、結局自炊となる。

食べるものは決まっていて、パン、チーズ、ヨーグルト、バナナ、オートミール、卵、鶏肉、シーチキンの缶詰のみ。別にダイエットをしているわけではなく、これらはどこのアジアの田舎でも手に入る食材だからだ。さすがに毎日これだと飽きるので、たまに外食をするようにしている。

観光客用のフードコート。一皿300円程度
ビーチ沿いにもレストランはある


毎日、午前中はひたすら海に入る。
朝の風のない時間帯で、干潮から満潮に向かっている時にとても良い波が来る。海の上では30人くらいが一つのポイントに押し寄せ、波を取り合う。良い波をめぐって喧嘩もしばしば起こる。ちょっと相手の進路を邪魔したりすると“Fuck You!”なんて下品な言葉で罵られたり、オーストラリア人の若者に真顔で説教されたりする。そのたびに“お前が死ね!くそガキ!”と日本語で微笑みながら返す私。岸から見てるとサーファーは優雅そうに見えるが、沖ではよい波をめぐっての戦争状態だ。


良い波がくるポイントは込み合う

昼前には海から上がり、宿に帰ってベッドの上でボーっと横になる。歳のせいかなかなか体力が回復しない。疲労困憊し、数時間まったく何もやる気が起きないので、とにかく体を休める。体が休まった頃、良い波が来ていればもう一度海に入り、来ていなければスーパーに買い出しに行ったり、地元のカフェでボーっとする。

お気に入りの地元民用のカフェ

私は社交的ではないので、夜は飲みに行ったり夜遊びしたりは一切しない。(そもそも、そんな施設も少ない)その代わりに、仕事で忙しくて読めなかった本を沢山読んでいる。また、次の仕事の準備や計画などを練る時間にしている。それ以外ではSNSをチェックしたり、Youtubeで好きな音楽を聴きながらベランダでお酒を飲んだりと、都会での日常生活とあまり変わらない生活をしている。

南国の風に吹かれて、気だるい雰囲気の中で飲むお酒と音楽は最高の癒し

このような生活が何か月も続く。
この話を読んで、「いったい何が楽しいのか?」、「1人で退屈にならないのか?」、「お金はどれくらいかかるのか?」、「どうやってこういう生活をなりたたせているのか?」
等疑問に思うはず。

次号に続く。

大きなうねりにビビりながら海に入る私


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