血迷う
東京2020オリンピックの延期が決定され、
世界中がコロナウィルスで混沌と渦巻く中
わたしは買った。
iPad。
第7世代。
iPad Proじゃないのかよ、
というつっこみはごもっともだが、
こちとら孤島に住んどるんだ。
在庫無し。
取り寄せにも相当時間を要するらしい。
ダメだ。
待てない。
赤信号待つのもギリギリで、
信号のない道を出来る限り通ることを
モットーとしているわたしには自信がない。
待つ自信が。
頭の中をあみんが流れるが、無視だ。
種子島店の店長Nさんはかなり人間が
できている人だった。
とにかく笑顔を絶やさない。
絹ごし豆腐のような柔らかい物腰、
そして瞳の色が茶色。
ダイソン並の瞳の吸引力に抗うことなく
わたしはついにタブレットデビューしたのだ。
使いこなせるかわからないけれど、
37歳。
遅咲きのiPadデビュー。