2025 牛若丸JS
コース・レースのポイント
今年は中京開催で3300mを使用。2角奥のポケットから2周、すべてハードル障害で13回の飛越、ラストの直線、坂を上りつつ2つの障害が待ち構えることからも置き障害コースながらスピードだけで押し切れないタフなコース。
昨年や21年・22年は重賞が行われたが、オープン特別の開催は初。重賞でもこと勝ち馬に関しては4角先頭+不良馬場で好位に進出したトゥルボー。コース全体でいえば逃げ馬というより好位チョイ差しの方が目立っている感はあるが、前に行けるor位置を取りに行ける馬を中心に狙いたい。そして何より、平地の鉄則として中京の3.4角大外ぶん回しはご法度。そこに障害も存在するとなると余計に気を付けたい。団子の隊列にならなそうではあるが….。
騎手としては中村騎手の相性が目立つ。このコースで過去10年3勝しているが、3着含め人気薄でも来ており注目か。
「牛若丸JS」という観点から見ると大障害組が良く来ているのだが、日程が変わった分もあって今年は同ローテ(そもそも重賞組が)なし。例年でもOPで負けた組も来ており今年も。
各馬雑感
ビートザレコード
勝ち上がりに若干時間こそ要したが、かねてからその素質は高く評価しており、戦ってきた相手関係との比較からも通用の下地は十分。未勝利時代には飛越落馬もあったが固定も飛べる力はある。前走は押して押して盛り返す形。新潟→中京替わりもよさそうで、平地1回使った経験値を活かし。
ヴァトレニ
入障戦の小倉でも水ごう以外はまともに飛べていたが、どちらかというと前走のようにヒョイっと飛んでスピードを活かすのが持ち味。いきなりインプレスの2着に来たように地力あるし2戦目の上積み期待も、新潟→中京替わりが鍵。この枠ならよほど主張されなければ。平地短距離のスピード能力を活かし、自分のリズムで。
ワールドスケール
セブンデイズ・エンデュミオンらとそう差のない競馬をしていた未勝利時代のパフォーマンスからかなり期待していたのだが、昇給後は苦戦。それでも今回騎乗黒岩騎手に乗り替わった2走前にはタフ展開を差し3着と形を掴んだよう。前走も早めから吹かしの競馬で7着も盛り返すところも見せた。大障害→中山新春と登録もスライドしてきており状態はカギに。
リレーションシップ
新潟JSの4着経験はこの中でも上位クラス。新潟でも飛越ミスがところどころで出ているだけに中京の連続障害への対応は大きなカギになりそう。それでも、2走前ではミスがありながら一時先頭の勢いで0.1差と、平地実績馬らしい脚力も見せていた。飛越良化さえあればスンナリも。
マイネルエール
母母コスモチェーロの良血で、入障後しっかり着順を上げ3戦で突破。前走福島でタロントゥーズ・ラエールにあの差をつけての勝利は素直に評価したい素質馬。好位競馬の経験も魅力的も、飛越には上昇余地あり、OP初戦中京替わりの今回はどこまで。
ファルヴォーレ
当地で行われた阪神JSで4着。この馬の下はメンバーレベルどうかも、前3頭については良いレベルだっただけに一定評価したい。大崩れはしないのだが最後に甘くなる面もありワンパンチ不足も否めない。前走は飛越でバランス崩し止めた形も本来ある程度は飛べる馬で。
サイード
昨年小倉開催の2着、オープン2勝の実績は最上位。前走もナチュラルスピードでは前に行きつつ差しに構えたセンスの高さや固定もこなせる飛越もしている。中京の未勝利も相手関係があったとはいえ好内容。血統的にも過去のコメント的にも軽いタイプ。先週の影響どこまで残るかも中京は、実績のみならず人馬のタイプ的にも良い。
ブリヨンカズマ
クロフネ産駒のタフな馬力型。固定向きの飛越を見せているという点で中京の連続障害は味方しそうで、馬場なり展開なりが向く形で他馬が苦労する形になれば本馬が一気に浮上も。江田騎手と新コンビ、この組み合わせだと中山がかなり合いそうだが。
ハーツシンフォニー
中京は2度走って③②着と相性のいい舞台、22.23年シーズンなどは飛越に難を見せていたが経験を重ねるうちに位置取りを上げる力とともに成長を見せてきている。前走も2周目向こうで進出し押切。中京でも同じ手をとれるタイプだが頭数増はポイント。1度目の中京では内の立ち回りもできていた。クラリネットの子らしいタフさと爆発力で。
ビップランバン
昨年の冬コク以来1年弱ぶりの復帰戦。中山で勝った未勝利ではメルテミア・ワールドスケールらを下しているのだが、飛越には良化余地を見せ、OPの2戦ではその点に加え追走面の課題も見せていただけに、初戦どこまで。好相性中村騎手。
トーセンアウローラ
今回が昇級戦も、前走相手関係は楽だったとはいえハナに立って、向こう正面から突き放す一方。相変わらずの右斜飛を見せていただけにOPの流れでそのロスがどこまで。同型兼ね合いあり、障害が断続的かつスパイラルカーブの中京はポイントに。
予想
ポイント
中京は前週の影響でゴール前などの荒れは目立つが、コースの前提が3.4角の下りスパイラルカーブ+障害。アウト→アウトはよほど抜けた力か内が壊滅しているとき、というのが自分の中でのポリシー。
枠並びでヴァトレニのスンナリになりそうだが、大外にトーセンアウローラがいる隊列、主張すれば前の争いは長引きそうだし、いずれにせよ早仕掛けも見込まれ持続戦。一層3.4角外から吹かしたくないなという印象。障害戦の隊列でそのような馬がいるかというと話は別だが….。
最近の鞍上の意識も込みで、条件ピタリのサイードから。爆発力はどうかも立ち回りに幅があり軸として。対抗には最内活かし耐久性能の高いビートザレコード。前が厳しい形ならワールドスケール。ハーツシンフォニーも適性見込むが、個人的な理想は3着にきたエコロデュエル戦のような立ち回り。リレーションシップは新潟でのものとはいえ地力最上位。人気ならともかく、このオッズなら抑えたい。
印
◎サイード
〇ビートザレコード
▲ワールドスケール
☆リレーションシップ
✕ハーツシンフォニー
△②⑥