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一瞬、一日、一年を生きる。

こんにちは、藍屋テロワールの藤井です。 

3月12日の大安に合わせて蒔いた藍の種が、10日後の3月22日に発芽しました。

これから畑に植え替えまでの約1ヶ月間、毎日の水やりを欠かさず、強い苗を育てていきます。そして苗が出たのも束の間、時期をずらしての2回目の種まきを本日行いました。あと2回の種まきを経て、約2万株の苗を育てていきます。

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3年目を迎える藍づくり。 

過去2年の反省を生かしながら、さらに良い藍を作るためのお話です。

この土地だからこその表現を

徳島での約2年の修業を終え、独立して2年。約4年、藍づくりに関わってきましたが、また僕の中での最上の藍づくりに対する答えは出ていません。

師匠の教えをもとに、環境も気候も違う福山市山野町で始めた藍づくり。当然、徳島と同じように育てても同じような藍には育ちません。土、水、気温、その他、藍を取りまく環境は同じではありません。だからこそ僕にしか出せない色があると信じて、試行錯誤の日々です。

そして迎える3年目。

3年目と言っても年に1度の藍づくり。

今回の種まきも僕にとって、たった3回目の出来事です。

3年目で3回目

これは農業全般に言えることだと思いますが、基本的に1年に1度しか作物を育てる機会はありません

ああすればよかった、こうすればよかった。そんな後悔や反省は、来年に繋げるしかありません。失敗したから明日またやり直そう、ができない世界です。過去2年も数々の失敗や反省を重ねながらの藍づくりで、自分の中で納得のいく藍にはまだまだ長い道のりです。
そんな中、今年の藍づくりに関して、種まき用の培土・畑にまく肥料等を一新しました。正直、この改善についても答えは分かりません。1年の藍づくりを終え、染液に布をつけてようやく姿をあらわす藍色を見るまで答え合わせはできません。

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一瞬の変化

染色においては、失敗や後悔を許さない一瞬に一度です。
藍染は、空気に触れて酸化することによって発色をします。
液に浸けたままでは濃くなりません。「浸染→酸化」を繰り返すことで、濃い色をめざしていきます。その工程において、布が空気に触れて酸化するのは一瞬の出来事です。

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その瞬間の手さばきや動作に迷いや誤りをおこすと、ムラになったり綺麗に染め上げることができません。今、展開させていただいている「紺屋|koya」のサービスについても、お客様からお預かりしたお洋服は1点ものです。失敗や後悔の許されない一瞬を大切にしながら、染め上げています。

藍に生きる日々を

今年からnoteを始めたこともあり、1年かけておこなう藍づくりの日々を、この文章を通して皆様にお届けすることができそうです。

僕たちが大切にする一瞬、一日、一年

この背景を知ってもらうことにより、僕たちの存在を身近に感じていただき、そして何より、藍というものに親しみを持っていただければ幸いです。

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