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高校中退して国立理系に合格した話

初めまして。僕は高校2年が終わるタイミングで高校を辞め、5月から河合塾の浪人コースに混ざり勉強し、電気通信大学に合格することができました。

僕が今回このような記事を書こうと思ったのは、高校中退して大学受験を目指す事例がネットで検索してもあまり存在しなかったので、高校中退を考えている人達の参考になればいいと思ったからです。あと、自分の当時の思考や感情を整理してどこかに記録しておきたいと思ったからです。

高校中退して大学受験を目指そうと思ったきっかけと、受験期の生活を中心に記していこうと思います。記憶が曖昧な部分があると思いますがよろしくお願いします。


中学~高1

中学は何を思ったのか、私立の中高一貫校に入学しました。その中学校は施設や教育が他の公立中学校に比べ多少優れているだけで、頭のいい学校ではありませんでした。プールがなかったからとかおそらく当時は言っていましたがなぜ入学したのか自分でもわかっていません。

中1や中2では勉強する意味が全く見えず、テストでは学年ビリ2とかでした。ひたすらゲームに依存していました。それでも、中3から少し気持ちを入れ替え中の上くらいまで成績が上がりました。

そしてそのまま高校に入学しました。高校は3つのコースに分かれていました。一番上のコースは地方国公立やmarchを目指すあたりのクラスで、中学校から入学してきた人たちは大体ここに入ります。このコースは少人数で高2から違う階で隔離されて授業が行われているため、他のコースとは別の学校という感じでした。真ん中のコースは一番上の人が指定校で日東駒専に行くレベルで、大多数は指定校でFランに進学します。一番下のコースは無法地帯で指定校でFランに進学したり専門に進学したり就職したりと様々だったと思います。僕は特に何も考えずに真ん中のコースに入学しました。

高校に入ると授業がとても簡単で、試験前少し勉強するだけで学年10番以内の成績に入れたりしました。そして疑問に思い色々調べているうちに、僕の高校は頭が悪いということを知りました。さらに調べていくうちに、Twitterで難関大学合格を目指す人のアカウントを多く見て自分の知らない世界があると感じました。そして、勉強することに興味が湧いてきました。

高2

高2から親に頼んで河合塾に通うことになりました。そこでは、真面目に勉強する人、教え方の上手い講師、早い授業速度と高校とは全然違う環境で感動しました。河合塾やTwitterの人たちは熱心に勉強しているのに、高校ではくだらない指定校推薦のために直前に暗記すれば高得点が取れるようなくだらない定期テストに取り込むことが勉強だと思い込み、定期テストで高得点をとって頭がいいと勘違いしている人たちにうんざりしてきました。そして、7月あたりから高校やめたいと思うようになり週1ペースで高校をサボるようになりました。

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これは高校2年7月の進研模試です。全国偏差値と校内偏差値を見れば高校のレベルが察せると思います。高校2年では大体この成績を維持していました。

高校を辞めるか辞めないかをずっと考えていたので、とりあえず12月の高卒認定試験を受け、合格しました。(科目は記憶が確かならば「科学と人間生活」と「公民」を受けました。大学受験を考えている人たちにとっては簡単です。過去問は見ておいたほうがいいと思いますがほぼノー勉でも受かります)これより以前も母親に冗談半分で高校やめたいと口にしていたのですが、これがきっかけで母親も本気なんだなと思ったと言っていました。

高卒認定が取れたことがきっかけで、高校に行く意味がさらに薄れてきて学校をサボる回数も増え、河合塾で自習したり授業を受けることが楽しくなっていくうちに高校を辞めたい気持ちが強くなっていきました。高校の上のコースに冬期講習の間参加したこともありましたが、すでにグループが出来上がって疎外感を感じたし上のコースは休日も勉強合宿などで時間をとられるらしくそれが嫌なので上のコースにはいきませんでした。(元々集団行動が嫌いで苦手なので高校を辞めたくなった部分もあります)

そして、高校を辞めることを担任や母親父親祖母祖父に伝え、高校を中退しました。担任は初期の段階から高校やめようか迷っていることやそれ以外のことも話していたので既に自分の状況をわかってくれており割とすんなり辞めれました。が、父親の理解を得るのが面倒だったのと祖母祖父はあまり自分の状況を伝えていなかったので言うのがつらかったです。最終的には応援すると言ってくれたので良かったです。

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1枚目が全統高2マーク模試で2枚目がセンター同日です。全統マークはほぼほぼ既習範囲ということもありそれほどひどくないのですがセンター同日は酷いです。

高校を辞めた理由

高校を辞めた理由をまとめると、

・高校のレベルが大学受験を目指すレベルではなかったから

・勉強に専念したかったから

・もし大学受験で失敗したとき高校のせいにしたくないから

です。高校では友達は多いほうではありませんでしたが少なからずいましたし、いじめや嫌われていたわけではなく、僕もクラスの人たちを嫌いではなかったので人間関係が原因でやめたわけではないです。

受験期

元々浪人コースで頑張ると決めていたわけではなく、最初は現役コースの授業に混ざり週3程度でバイトしながらそれ以外は自習室にこもって勉強しようと思っていました。ですが、現役コースの人たちはみんな制服で友達ときている人が多く疎外感があり、自習室も平日昼間は誰もいないか浪人生が少しいるくらいなので居場所がない感じがしました。なので、母親と塾に相談しに行き、河合塾は高卒認定が取れていれば浪人コースに入れることを知りました。(校舎によって違うと思うのでもし考えている人がいたら確認したほうがいいです。)居場所がない感じを1年間続けながら勉強するよりは浪人生のつもりで勉強したほうが精神的に楽だと感じ、5月から浪人コースに入りました。

5月から浪人コースに入ったのですが、

・みんな年上

・途中入学で暗黙のルールを把握できていない

・勿論高校の知り合いは誰もいない

という感じで、受験期前半は人が怖かったです。目が合っただけでも「変な人だと思われていないかな」と思っていました。今思えばその時目があった人は本当にたまたま目が合っただけだし、普通に堂々としていれば特に何も思われないとわかるのですが、当時はそんな余裕なかったです。それでも他人に勉強を阻害されるのが嫌だったので、他人を気にしないように河合塾に行って勉強していました。河合塾の授業、浪人コースの場合は特に既習前提で授業が行われるので、習っていない範囲は自分で参考書を買って進めなければならない状況だったので余計につらかったです。なので、教え方の下手な講師やついていけない講師の授業は切り、その時間を使って独学していました。

受験期後半になると河合塾の生活にも慣れてきて、あまり人が怖いという感情はありませんでした。極力集中できるようスマホを家に置き、ほぼ河合塾に閉館時間まで滞在していました。河合塾生活は1年間孤独でしたが孤独感は勉強することで紛らわしていました。授業の時間割にも依りますが夏休み以前は1日6時間、夏休み以降は1日8時間勉強していました。

受験直前期~受験

受験直前期も直前講習という受業がありましたが、既に勉強のリズムが出来上がっていたし自分で勉強したほうが効率がいいとわかっていたのでほぼ切りました。僕の志望校的にセンター75%以上は欲しいのに12月1日に行われたセンタープレテストで65%を切っていたので、本当に時間がありませんでした。

結果センター本番では73%でした。目標には若干届きませんでしたが、実力通りだと思います。センターが終わってからも二次試験の対策を死ぬ気でやっていました。

合否結果は

芝浦工業大学 数理科学科 〇

東京理科大学(理)応用数学科 ×

東京理科大学(理)数学科 ×

東京理科大学(理工)数学科、情報科学科(同一試験) ×

千葉大学(前期) ×

電気通信大学(後期) 〇

でした。千葉大と理科大には落ちてしまいましたが、1年前の成績を考えると十分な結果だと思います。受験直前期は1日平均11時間勉強していたと思います。高校の人たちや教師を見返したい、高校中退したことによる責任感も勉強の原動力になっていたと思います。

高校中退してよかったか

僕はまだ大学生なので、高校中退してよかったかどうかはまだわかりません。もしかしたら就職で高校中退したことが不利になるかもしれないし、今後様々な人との出会いで中退したことを後悔するかもしれません。しかし、現時点で僕は高校中退してよかったと思っています。勉強を頑張りたいという目標をもって高校中退して、それを1年間頑張り続けられたという経験は今後の人生で自信になると思います。僕は今までろくに努力してきたことがありませんでした。部活も適当にやって高校1年の時に辞めてしまいました。でもこの1年間を通して頑張ったことが自分にとってすごく新鮮だったし、努力することの大切さを知った気がします。あのまま高校を続けていたら、適当な大学に進学し適当な人生を歩んでいたと思います。

また、周りの人に支えられたおかげで1年間頑張り続けられたと思います。親には金銭面や事務手続きで助けられたし、母親には予備校でも弁当を作ってもらって、家に帰ったら話し相手になってくれました。祖母や祖父にも定期的に頑張っているかなど聞いてくれたし、前期が終わった後コロナの影響で自習室が使えなくなった時、部屋を貸して勉強させてもらいました。メンタルがボロボロな時期に毎日昼飯晩飯を用意して集中させてもらえる環境にしてもらったのは本当に感謝しています。また、高校の友達と数か月に1度ご飯を食べに行くことも楽しく、気分の切り替えになったし、Twitterで周りに頑張っている人がいたというのも勉強のモチベーションにつながったと思います。

もし高校中退して大学受験を考えている人がいれば、勉強を頑張るコミュニティを持っておいたほうがいいと思います。一人だと勉強の仕方が間違った方向に行ってしまうし、受験の情報などを入手できるし、モチベーションの向上になります。リアルでのコミュニティを持ったほうがいいと思いますが難しいならネット上でもいいと思います。

また、やはり高校中退というのはリスクが大きいと思います。もし途中で受験から逃げてしまったら一生高校中退というレッテルを貼られるのは恐ろしいと思います。人に勧められる自信はないです。でも、高校中退は恥じることではないし、選択肢としてありだと思います。先述の通り親戚の支えで勉強することができたので、高校中退を考えているならばまずなぜ自分が高校中退したいのか理由を明確にし、親からの理解を得ることは大事だと思います。

最後に

ここまで読んで頂きありがとうございました。大学受験がゴールではないので、今後も努力していきたいと思います。相談や意見や感想などありましたら気軽にコメントいただけると嬉しいです。


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