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個人事業主10年感想録

個人事業の開業届を出したのが2015年2月なので、ちょうど丸10年間、個人事業主として過ごしてきた計算になります。
一つの節目でもあるので感想的なものを記載しておこうと思います。
基本的には自分の備忘のために書くものなので、特に興味ない人は回れ右推奨です。

この期間に何をしてきたかなどの情報は、昨年4月に記載した下記自省録をご覧いただきつつ、こちらの記事では自分自身の働き方などについての心境について書いていきたいと思います。

個人事業開業の経緯

なぜ個人事業を開業するに至ったか、という経緯ですが、関係者もいることなので詳しくは差し控えるとして、簡単にいうと当時所属していたベンチャー企業が解散することとなった影響で、その時点で携わっていた案件に引き続き関わり続けるための工夫の一環という事です。

個人として何か新しい事業を開始するので意気揚々と開業届を出しに行った、というわけではありません。
また、個人事業を開業したといっても、前述の通り携わっていた案件に引き続き関わり続けていたので、ある意味、勤め人という状況も意識もあまり変わりませんでした。

とはいえ、個人事業としてのお金の出入は自分で管理することになったため、当初は簿記についてもよく分からず往生しましたが、私の教授内である福岡市が実施していた税理士の無料派遣制度には助けられました。今でもあるかは分かりませんが、1年に3~4回ほど自宅まで来てくれて個別相談に応じてくれたことで、取引記録の付け方などを手取り足取り教えていただいたのは良かったです。

個人事業の変遷

その様にして始まった個人事業主としての歩みでしたが、その後も紆余曲折ありました。
途中で雇用に切り替えたいと打診され、安定性を鑑みて受けた数年後にはまた雇用ではなくなったり、そうこうしてると法人統合の影響で別組織に所属になったり、その中で再び雇用契約を打診され、また数年、任期付き雇用として働いていた中で、自分の中で心境の変化が訪れます。この辺りは2020年3月に書いた下記記事の最後に表れています。

この記事の中では概ね6年をサイクルとし、2020年からをフェーズ4として位置づけており、"Multi-Jobs for One Mission"という言葉を胸に進んでいく、と書いています。

2020年4月からはこれを実現するために、週4の雇用契約としたうえで残り週3を自分の裁量でリソースを割り振るような働き方をしてきました。
2024年4月からは任期付き雇用の満了に伴い、再び委嘱(委託)契約となったことを機に、メインの仕事を週3にしたうえで、より裁量リソース側を増やしつつ今に至る、というところです。

この中で携われたものが例えば「北九州テイクアウトマップ」だったり、「アトツギ支援」だったり、「Startup Weekendファシリテーター」だったりします。

これらの活動を通じ、改めて個人としてのMVVを下記のように定めました。

個人事業を10年続けてきて今感じること

個人事業として10年とは言っても、冒頭記載の通り勤め人的な半面を持ちながら細く長くやってきた感があります。
ただまぁ、この中で個人事業ならではとして感じたことをいくつか備忘的に書いておきたいと思います。

①個人事業だからこそ、他責が減る

これは良くも悪くも、自分が何をやるかを決めるのは自分でしかないので、その結果は自分で受け取ることを意識するようになります。
そうなってくると「○○だから△△できない」と言ったところで、その状況に導いた(とまではいかずともそれを避けれなかった)のは自分の行動の結果、という見方になり、自ずとリスク管理の習性が付いてきますね。
逆に、そうなってくるとリスクを鑑みるがあまり線を引いてしまうような部分も出始めてしまうのが良くないなぁと去年一年間の活動を振り返って感じたところです。

②個人事業だからこそ、自己管理の意識が高まる

これは①にもつながりますが、個人事業だとバイネームでの仕事になるため、穴をあけるわけにはいかないケースがほとんどです。特にイベントなど「この日にしかできない」仕事だと代替は効かないため、体調不良になるのにも日を選ぶ必要があります(笑)
お陰様でここ数年は大きな病気もせず過ごせていますが、元々身体が強い方ではないので、綱渡り感はずっとありますね。だったらラーメン辞めろ、とツッコまれそうですが、そこはストレス発散の1つなのでそれもまたメンタル面での自己管理という事で…。

③個人事業だからこそ、自分が為すべきと思うことが為せる

「為すべき」と書くか「為したい」と書くかは迷うところですが、要は自分が焦点を当てたい領域に自分のリソースを割り振れるのは、私自身の志向性にとても合致していると感じています。
特に中段でも書いた"Multi-Jobs for One Mission"に向けて、様々なルートを通りながら一歩ずつでも進められている感覚はあり、これは個人事業じゃないと難しいとも思います。
1人法人でも出来るとは思うのですが、正直なところ法人成りさせるほどのお金もいただいてないですし(笑)、法人じゃないと契約しない、というお相手とは別に仕事しなくてもいいかな、とは思ったりもするので、必要性を感じない、というのが正直なところです。この辺は1人法人やられている他の方々のお話も伺ってみたいところです。

最後に

最近とみに「フリーランス」という言葉の語源に想いを至らすことが多いです。
元々はfree-lance、つまりは「自由の(な)槍」であり、要は傭兵ではあるのですが、何に槍を捧げるかは自分次第、という事でもあり、その選択基準は別に金だけではないわけですよね。
むしろ個人的には金銭的報酬は二の次であり(いただけるものはいただきますが)、上記③にどれだけ合致しているかなのだろうと思います。
後は地域で色々動いていると、逆に法人じゃないほうが都合が良いケースもあったりするのですよね。そういった狭間を縫いながらパーツを組み合わせていくような存在になれると良いのかも、とは思ったりもします。

本記事をご覧いただいたうえで、何か私がご一緒できることがあればお声がけいただければ幸いです。

ちなみに画像はChatGPTに「シンボリックな自由の槍をもって社会の不具合を是正しようと立ち向かっている日本人の40代男性(服装はカジュアル)の絵を、街並みを背景として写実的かつシンプルな絵で描いてください。」とお願いして描いたものです。

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糸川郁己
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