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と、思うのです



最近、なにかと”あの頃”に思いを馳せることが多い。

近々少し長く帰省して地元でリサイタルをするからか、
夢を追い諦めるドラマを見ているからか、
車でGReeeeNの「オレンジ」を再生してしまったからか、
当時ハマっていた「桐島、部活辞めるってよ」の作者の本を読んでいるからか、


理由がいくつも現れて、”あの頃”が愛しくなる。



まだ24歳なのにな、でももう24歳なのか。
死ぬってどんな感じなのかな。
これから私はどうやって生きてくんだろうか。


いろんなことが堂々と巡って、少し虚しさが襲ってくる。


もう手に入らなくて戻れない大切な”あの頃”がたくさんある。虚しくなる。

でも同時に、虚しくなるってことは私はとても幸せなんじゃないかな、とも思う。


そして、大切な”あの頃”をたくさん持っているのに虚しさを感じることに罪悪感を抱く。



「いずれは全て失うのに、どうして大切なものが増えていくの?」


”あの頃”に激しく共感した歌詞に、今も激しく共感する。


生きていくといろいろなものを背負っていかなければならなくなる、といろんな人が言っている。


確かにここ数年で私の背負うリュックはとても重くなった。


このまま重くなっていったら、おばあちゃんになる頃には後ろに倒れて起きられなさそうだ。


どうやって起きていくんだろうか。

もう今でも大切なものでいっぱいいっぱいだというのに。



今日も明日もいつかの”あの頃”になる。


今日の日は私が愛しく思う”あの頃”と同じような色をしているのだろうか。


そうだったら良いな。


そうだとしたら、なんだか今が愛しく思える気がする。


そうなれるように、
このエッセイを書こうと思った。




努力は報われないし、正しさなんてあやふや。夢は追うんじゃなくて追われるもの。


でもみんな、大切なものがある。
SNSに載せていない、心にだけある大切なものがある。


それだけでは良くないのかもしれないけど、それだけで良いのではないか。

と、



思って、



いつかの”あの頃”になる今日を紡いでいこうと、

思うのです。





と思うのです。





諦めとかじゃない。

そうすると、

努力が見方をしてくれて、愛を持てて、夢が背中を押してくれる。


”あの頃”が自分を守ってくれる。道を照らしてくれる。



と、


思うのです。









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