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東京で働くエンジニアが、北九州市のエンジニアイベントに参加して感じた地方で働く魅力
はじめに
こんにちは。エンジニアのAitoです。
2025/2/8に開催されたエンジニア向けイベント、「エンジニア×地域共創」で進化するイノベーション都市・北九州市の挑戦と可能性【DX LEADERS SUMMIT in TOKYO】#KITAKYUSHU Tech Day3 に参加をしました。
今回は、このイベントで感じた北九州市の挑戦と可能性についてお伝えします。
なおTech Day1, 2についての情報はこちらから確認が可能です。
自己紹介
東京のweb企業でITエンジニア兼DX推進をしています。本イベントに興味を持った理由は以下の二点です。
地方出身で、将来的にUターンやIターン、Jターン(いわゆるUIJターン)をすることも考えており、エンジニアにとって地方で働く魅力を知りたいから。
地方でエンジニアが活躍できる環境ができれば、日本が抱えるさまざまな問題が解決すると信じており、そのモデルケースを探しているから。
イベントの概要
本イベントは、北九州市が主催し、地域とエンジニアが共創することで生まれるイノベーションをテーマに開催されました。主なプログラムは以下のとおりです。
北九州市と地元IT企業の紹介
北九州市に地域創生ラボを解説した、東証プライム市場上場ウイングアーク1st株式会社の取り組み
北九州市立大学の実践的なデジタル人材を育成する新しい学部設立の紹介
地元エンジニアによるパネルディスカッション
北九州市立大学の実践的なデジタル人材を育成する新しい学部創立の紹介
最も印象的だったのは、北九州市立大学が2027年4月に開設予定の「情報イノベーション学部」の紹介です。
https://www.kitakyu-u.ac.jp/department/faculty/innovation/
この学部は、情報エンジニアリング学科と共創社会システム学科の2つの学科で構成され、実践的なデジタル人材の育成を目指しています。
私は新卒エンジニアの採用面接官も担当していますが、在学中に実践的な経験を積んでいる学生が非常に少ないことに課題を感じています。残念ながら大学教授は現場のエンジニアが求めている新卒の技術力に対して理解はありません。
情報イノベーション学部の具体的な取り組みとして、産学教育のコンセプトがあります。
企業が社員を大学に派遣して、学生に対して課題を与えます。学生はチームで課題に取り組み社員はメンターとしてフォローを行うことで、社会人としての実践力を育成することが出来ます。これを初年度から行うそうです。
これにより以下のようなメリットが考えられます。
即戦力となれる学生の育成
社会人との交流による、成長の促進や就活に向けての早期からの準備
企業の課題を学生が解決することによる、企業の成長
地元企業への愛着の上昇による、卒業後の人材の首都圏への流出の防止
産学官という言葉
ウイングアーク1st株式会社CEO、田中潤さんの講演に産学官という言葉が出てきました。
企業、大学などの教育機関、行政などが連携をして課題解決に当たることで、地方の課題を解決するという取り組みを行っています。
田中CEOがおっしゃるとおり、北九州市で地域創生の課題解決が出来れば、それは他の地域に対しても適用できるものであると私も思います。
ですので、産学官に力を入れ先進的に取り組んでいる北九州市でDXを推進する仕事を経験することは、日本が抱える地域創生という課題に貢献でき、全国各地で活躍できる魅力があると感じました。
ウイングアーク1st株式会社は北九州市に「地域創生ラボ」を開設し、産官学の連携を通じて地域のDXやGX(グリーントランスフォーメーション)を推進しています。
具体的には、CO2排出量の可視化プラットフォーム「EcoNiPass」の提供や、中小企業のDX支援など、20以上のプロジェクトに取り組んでいます。
ディスカッションによるアクションの決定
エンジニアでありながら、大学教授、エンジニア育成、プロダクト開発者、事業責任者など、さまざざまな立場で活躍される4名が登壇するディスカッションがありました。
ディスカッションは特に次のアクションがなく終わることも多いですが、今回は具体的なアクションとして「来週4人でMTGをしましょう」と決まりました。
何かを良くしたいという同じ思いを持つ人が集まり、具体的にアクションにつながる瞬間を目撃することは胸がとても熱くなります。
もし出来ることなら、感動を与えてくれたお礼として飲み代をカンパしてあげたい気持ちになりました。
最後に
北九州市は修羅の国という印象を持っており、今まで特にエンジニアにとって魅力的な都市であるというイメージは持っていなかったのですが、今回のイベントを聞いて印象ががらりと変わりました。
産学官の協働による北九州市の挑戦は、その成功例として他の地域にも広がり、日本全体の発展に繋がることを期待しています。
イベントの関係者の皆様、本当にありがとうございました。