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#135 クーラー とくらす

「エアコン」air conditionerを,夏には「クーラー」coolerと呼ぶ日本人は,冬には「ヒーター」heaterと呼ばないの,不思議ですね.”温度調整器”conditionerを言うのであれば,夏も冬も「エアコン」で統一したほうがいい気がしますが,やはり断然「クーラ―」ですよね.(だって,いかにも涼しそうぉーですから,,) 夏はやっぱり「エアコン」より「クーラ―」という和製英語に”クラァッ”とナビキマス.(ウォー,オヤジ ギャグ,さむぅーいです.)

 さて,虫の音に秋の気配を感じていましたが,実感できたのは,昨晩,この夏シーズン初めてエアコン(クーラー)を消して寝ることができました.本当に久しぶりです.

 今から40年以上前の私が子供のころは,夏場の最高気温が”33℃”くらいで,たぶん35℃なんて聞いたことがなかったと思います.「クーラ―は,ぜいたく品」というのが,一般庶民の考え方が普通でした.暑くて勉強できないときには,「図書館に行って勉強」してました.特別本を借りたりするわけではなく,単に涼しい自習室を使わせてもらいに行ってました.今,日本の本州の多くの家にエアコン(クーラー)があるのでは? もしかしたら,北海道にもそろそろクーラーが普及しているんだと思います.昔は,北海道の夏は涼しく,「暖房しかない」という話が有名でした.(今はどうでしょうか?)

 そういえば,「冬の北海道は,Tシャツでアイスクリーム」というのも,よく聞いたものです.青森までは,ストーブとこたつで頑張って冬の寒さと過ごしていますが,北海道は完全暖房でないと冬の寒さが過ごせないそうなので,室内はむしろ暑すぎてTシャツで,のどが渇いてアイスクリームがうまい!と聞いたものです.マイナス20度まで下がる内陸部では,ストーブを消したり付けたりしていては,反対に効率が悪いんだと思います.

 以前,アメリカオハイオ州に10月から2月の5か月間滞在したとき,マイナス20度を体験しました.小学校などは休校になりました.スクールバスをバス停で待っていると,鼻が凍傷になるほどで危険だとのことでした.建物内の消火栓も凍結するものがあるほどで,冬の訪れの前に係の人がいくつかの消火栓の”元栓”を閉めて,”使用不可”の貼り紙を貼って歩いてました.

 反対に,シンガポールを訪れたときには,本当は暑いのですが,建物内は寒すぎるほどの冷房が効いていて,長そでとジャケットを持っていないと風邪をひきそうな感じでした.

 地球が寒冷化した中世には,イギリスのテムズ川が冬に凍ったそうですので,”気候変動”は1,000年単位のスケールで見れば,よくある事なのでしょう.ただし,10年(?)単位で過去を振り返る人間からすると,平均気温の1℃上昇は,とてつもないことです.”年平均”気温が1℃上がるということは,夏場の短期間であれば,”5℃”くらい上がらないとつじつまが合わないですよね.たぶん,平均の変化と同様に,変動(振れ幅)も激しくなっていることでしょう.

 恐竜が姿を消した地球の気候変動に比べたら,きっと一桁小さな変動だと思います.万年単位で考えれば小さくても,10年単位で考えればとても大きな変動です.きっと,来年も,夏場は「クーラ―」と暮らす日々が続くのでしょう.

 私は,いつも,一日単位のスケールと,年単位のスケールを頭の中に入れて考えるよう心がけています(行動できているとは言えませんが,,). 残念ながら,10年単位のスケールは,数年前から老眼で”目盛り線”がぼやけて見えません.  ,,,,お後がよろしいようで.