選挙中におけるセクハラについて

2024年10月に行われた衆議院選挙において、金子俊平氏が選挙カーの車内で運動員の女性にセクハラ行為をしたと報じられた。

こうした行為は、彼に限らず以前から報道されてきた。
しかも選挙中であり、本来最も気を付けなければならない時期にどうしてこのような行為に及んでしまうのだろうか。心理的な面からアプローチしたい。

まずは、セクハラに関して、性欲が強い人がそれをするのだろうという見方があるが、これは必ずしもそうではないということが昨今の専門家の分析で分かっている。むしろ征服欲が強いのだ。そのように理解すると、選挙期間中になぜこのような行為に及ぶのかが分かってくる。選挙は、いかに票を多く獲得するか、そのことによって、対立候補を打ち負かし、その選挙区を征服するかである。

一人の女性を自分の行為によって悦ばせたい(被害者にとっては最初から最後まで嫌悪と恐怖でしかない)、そのことによって征服したい、そのような征服者でありたい、という意識はむしろ選挙中にこそ最高潮に達してしまう。自分に自信がない人ほど、ハラスメント行為に及んでしまいやすい。
1999年大阪の横山ノック知事も選挙中の性加害で翌年辞任している。

今回、金子氏が失ったものははるかに大きい。人からの信頼や家族の絆ほど代償の大きいものはない。
人間とは、なんと愚かで弱く、浅はかで、自分に都合の良いようにしか考えられない悲しい生き物なのだろうか。


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