📚今はまだ、夢を叶えている途中📚どりかむ図鑑～ミクロ事業部・ふうか 前編～📚

株式会社どりーむずかむとぅるーのスタッフの秘密に迫る「どりかむ図鑑」。実に2年ぶりとなる本企画。満を持してどりかむ最年少社員（入社時）のふうかが9人目として登場！

ミクロ事業の成長はふうかの成長。今ではミクロとくじら幡ヶ谷店の立派な看板スタッフになったふうかも、入社から今までの14か月間、決して順風満帆ではありませんでした。今日は現在の野望から苦悩まで、じっくりとお話を伺いました。

株式会社どりーむずかむとぅるー
ミクロスタッフ
ふうか
大好きな餃子のお店を持つことを夢見て、2023年9月に株式会社どりーむずかむとぅるーに入社。高円寺の「二階麺肴酒店 黒黒黒（ミクロ）」と幡ヶ谷の「大衆麺酒場 ミクロとくじら」からなる、ミクロ事業部の社員として活躍。史上最年少社員であり、弊社初の女性料理人として目下奮闘中！

ミクロ事業部とは
「あたらしいどりかむ事業」にあたる「ミクロ事業部」は、2020年に高円寺に誕生した「二階麺肴酒店 黒黒黒（ミクロ）」と、2021年に開店した「ミクロとくじら 幡ヶ谷」の2店舗から形成されています。カルチャーなどともつながりの深い、楽しくてやさしい未来を創設することを目指しています。

英語？喫茶店？いやいや、餃子バー！

人と人とのつながり、そんな言葉を具現化するかのように株式会社どりーむずかむとぅるー（以下、どりかむ）の社員は縁のある人たちの集まりです。そんなどりかむ内では久し振りに、新規のリクルートから新入社員が誕生。今回は、ミクロ社員ふうかにインタビューしました。

－本日はよろしくお願いいたします！もともと、どりかむ図鑑は読んでくれてたんだよね。

ふうか（以下省略）お願いします！そうですね、入社するタイミングのときだったかな、読んでましたね。

－あんな感じの記事にしていきますので。まずは、2023年9月にどりかむに入社するまでの経歴を教えてください！

もともと看護とかに興味があって。海外でこどもを助けるようなことができたらな、と思っていて、英語を話せるようになるために外国語専門学校に通っていたんです。

だけど、その学校がビジネス英語に特化しすぎていて、結果的に中退したんです。

－そこからどんなきっかけで飲食の世界に興味を持ったの？

専門学生のときにあんまり学校に通えなくなっちゃってて。だけど、学校の隣の喫茶店にだけは行けてたんですよ。そのときに「こういうお店やりたいな〜」って思って。

そこから料理ができるようになりたいと思って、ホテルの中にある喫茶店の厨房で働いていました。19歳のときです。

－料理経験はなかったけど、いきなり厨房に入ったんだ？

はい。体育会系の環境だったんで、とにかくやる気を買ってもらって。そこでは最初にパフェの盛り付けとかを習って、発注とかもちょっとやらせてもらって。最後の3か月間くらいでフライパンも握らせてもらいました。

料理がめちゃくちゃ楽しかったんです。アドレナリンが出て、9時間働き終わった後でもまだ働きたいって気持ちになるくらいめっちゃ楽しかったです。だけど、体育会系の環境が合わなくて辞めました。

そのあとは焼肉屋とバーテンダーでアルバイトとして働いていました。バーテンダーのときにまた少し厨房も経験して。そのつぎに、ここ（どりかむ）です。

－アルバイトしていた状況から再び社員として職を探そうと思ったきっかけは？

あのー、なんだろう。アルバイトをしている時だと、経営とか「お金」に触れることが無かったから、社員になったほうがお金の管理とか学べると思って正社員として働ける場を探しました。

カフェとかの開業学校とかにも通ったんですけど、そこでもリアルな経営に触れることはできなくて。やっぱり飲食店に飛び込むしかないな、と思って。

－経営を学びたくて求人を探していた時に、他のお店とかも候補にあったと思うけど、どうしてミクロを選んでくれたの？

実際にミクロ（高円寺店、幡ヶ谷店）には行ったことはなかったけど、いろいろ調べてみて内装とか「おもしろいなー」と思って。

そのときにはすでに「餃子バー」をやりたくなっていたから、ミクロならお酒も扱っていて中華も学べるからいいなーと思って。

－そうだ。ふうかといえば餃子だもんね（餃子が大好きな子なんです♡）。いつごろから「餃子バー」を開きたいっていう夢を持っていたの？もともとは喫茶店をやってみたい、から始まったと思うんだけど。

喫茶店をやりたくてホテルの厨房に入って。そのときにカフェ開業学校にも入り始めたんですよ。そこでカフェの経営の厳しさを学んで...。

あとはわたし、お酒入ってないと人と喋れないから（笑）

喫茶店とかカフェでトークが必要なわけじゃないけど、わたしがやりたいって思っていることは、なるべく人と関わっていけるようなお店をやっていきたいから。

「なにを組み合わせてもいいじゃん！」って、カフェ開業学校の先生からもアドバイスをもらって。餃子が好きで人とわいわい賑やかに過ごして、ってなるとカフェじゃなくてバーだろうと思って。だから、「餃子バー」をやろうと。あとは売上のことを考えるとやっぱりお酒を出したほうがいいし。

なので、流れとしては、お酒も学ばなきゃいけないからバーテンダーのアルバイトも経験したんですよ。ただ、そのバーは料理がイタリアンだったから。あとは経営も学びたかったから、中華のお店に入って社員として勉強しようと思いました。

ミクロは中華だし、お酒も学べるし、ドンピシャだったからほぼミクロ一択でした！まじでここしかないな、と。

他にもバーとか何軒か面接を受ける予定だったんですけど、ミクロを受けた後じゃないと他を受ける気にもなれなかったので、予定をずらしてもらってまずはミクロの面接を受けました。

－そして、めでたくどりかむに仲間入りしたと。入社してみて、どうですか？

やっぱり楽しいですね。

厨房だからあんまり接客にはあたれていないですけど、お客さんとスタッフがわいわいしている様子を見るのが楽しかったり、美味しいって言ってもらえたり。何回か来てくれて常連さんになってくださるのもうれしいし。

－中華を経験してみて、どう？いままで、中華を学んできたことはなかったんだよね？

中華ソバとかはやりたいこととは少しちがうけど、食材の組み合わせとかアイデアの部分ですごく勉強になります。

あとはバーをやりたいから、細かいつまみとか大事だから、ミクロの前菜とかがめちゃくちゃ勉強になります。これとこれを組み合わせたらいいんだ、とか発見があっておもしろいです。

－たしかにメニュー構成とか得られる部分が多いよね。メニューを発案したりブレーンになるのと、調理とか手を動かすほうだと、どっちが好き？

手を動かした方がいい！頭を使うことはやりたくない（笑）

－え（笑）でもさ「こういうレシピいいかも！」って考えることは楽しくない？

餃子に関してだったらめちゃくちゃいけるんですよ（笑）餃子の変わり種は60個くらいもってるんです！ミクロに入ってからも増えました。いろいろな前菜とか見ていて、この食材の組み合わせおもしろいなぁ、とかヒントを得ています。

あとは、ポテトサラダ（不定期で品変わりするミクロのおすすめ品）は頑張っているかも！ポテサラはおもしろい組み合わせを考えたりいろいろと試作してます！

餃子とポテサラのメニュー考案に頭のリソースを使ってます。それ以外のことを考えるキャパはないです（笑）

やりたいこと、やれていないこと、やらなきゃいけないこと。

－餃子愛まっしぐらだ（笑）！どりかむに入社してから、どんなことを得られた？

たくさんあります。

やっぱり、どこで働いても、どりかむ以外でも、「チェックが甘い」とか「管理ができてない」とか、じぶんの課題とか指摘を受ける部分がめちゃくちゃ一緒だから。

本当にそうなんだな、直したほうが今後じぶんのためになるな、って。まわりのみんなも言ってくれるから有難いな、と思っています。大事なところなんだろうな、って。

－それは大きな収穫だね。
いずれはじぶんのお店を持ちたいって夢があるじゃん？どりかむ内でこれを学びたいな、っていう目標はある？

経営です。経営というかInstagramの広告とかめちゃくちゃ興味がある。ようさん（どりかむ副社長 髙橋）の業務について、知りたいです。

SNSとかも大事だなと思うから。そこはめちゃくちゃ活用していかなきゃいけないなって。勉強していかなきゃ。

（じぶんでお店をやるときも）選択肢は多いほうがいいから。SNSとかも、「やらない」っていうのはいつでもできるけど、やるってなったときのために学んでおいたほうがいいかなって。

本当は会員制の餃子バーとか、やってみたいんですけど。

－経営ってSNSとかの戦略以外に数字とかも大切じゃん？そういうことも学びたい？

学びたい。けど、本当に一から教えてもらわないとまじでできていないから。学ばないと。

原価率とかコストとかについてはカフェ開業学校で学びました。いまミクロで働くうえで、ナチュールワインの売値の設定とかで、そのときに得た知識は役立っています。

ただ、それ以上のことはまだ習得しきれていなくて。数字とか経営の部分をもっと学びたいです。

－数字の分析も経営の大切な要素だよね。例えば、日報でこの数値を出すために計算式を組んで、現場のスタッフに落とし込んで、っていうことを本部メンバーと話し合ってやっているんだけど、そういうことにも関わりたいと思う？

思わない（笑）

わたしのなかで、理想と現実でギャップがあって。じぶんの夢に対して甘えがあって。やらなきゃいけないけど、やりたくはないです（笑）

数字は全く関わりたくないけど、本当は。けど、じぶんの将来のためにやらなきゃいけないから。でも、やりたくはないです。けど、やりたいじゃないですか、一応。でも本当はやりたくないです、まったく。（めっちゃ早口でめっちゃ語気強めです）

でも、本当に一から教えてもらえるのであれば。パソコンとかもめちゃくちゃ使えるようになりたいから。

－料理とかに関しての目標とかやりたいことはある？

餃子をやっぱりじぶんで作りたいです。こうすけさん（どりかむ代表 清水）も「やってみなよ、やってみてよ」と面接のときから応援してくださっていて。「じぶんで原価率とかも計算してやってみたら」って。

そう言ってもらえたけど、実際に現場に立ってみると、もう、日々の営業をこなすのにいっぱいいっぱいで、疲れちゃって。本来のじぶんのやりたいことに向かう気持ちや労力が全然追いついていないっていうのが正直なところです。

でも、やれてないんじゃなくて、やっていないだけなんだろうな、って。

－そうだよね。頭ではわかっていても行動が追いつけないとき、あるよね。日々の営業でいっぱいいっぱいになっちゃうよね。

つながりが生まれるのが、ミクロの良さ。そしてわたしの役割とは。

－ふうかはほぼ毎日幡ヶ谷店の厨房に立ってくれているけど、そんなふうかから見て、ミクロってどんなお店？ミクロの良さってどこかな？

なんだろう。それこそ、スタッフとお客さんとの距離が近いってところかな。

ふつうの居酒屋って、友だちと行ったら自分たちの世界で楽しむけど、ミクロはちょっとオープンなところがあるから。たまたま隣の席になったお客さん同志だったりスタッフだったりと関わったり、お喋りしたりっていうのが多いなと思って。

厨房から見てても、ミクロスタッフってフレンドリーでめちゃくちゃ接客もいいなって思うし。

－たしかに、幡ヶ谷店も高円寺店もオープンマインドだよね。それは今後じぶんでお店をやる上でも取り入れたいポイントなのかな。

好みは分かれると思うけど、わたしは友だちみたいに喋れるお店がいいから。だからめちゃラフにコミュニケーションとれている雰囲気は吸収したいなって。

お客さんとスタッフっていう関係でも、礼儀は必要だけど、ちょっとプライベートな話もできるくらいの感覚は、わたし的にはめっちゃいいなーって思いますね。

－それは今まで経験してきた職場では得られなかった部分？

はい。わたしは今まで完全に厨房スタッフとしてのポジションが多かったので。居酒屋っていうスタイルもミクロが初めてだし、お客さんとの関わりはここが一番多いくらいです。

－そっか、そうだったね！実際にミクロで、直接お客様とコミュニケーションとってみてどうだった？接客は向いてた？

苦手！もともと料理したり手を動かすことが好きだったっていうのもあるけど、接客が苦手だってことは自覚してました。

「お客さん」と「店員さん」っていうのが、じぶんの中でめちゃくちゃしっかりあって。踏み込めないし踏み込もうとも思わないことが多いんですけど。だから苦手だし、話すことないって引っ込んじゃうし、緊張しちゃうし。

「どりかむの他のお店の紹介」とかそういうことは話せるけど、お客さんに話しかけたり質問したりしていい立場なのかな？って気にしちゃいます。

ただ、他のスタッフの接客を見ていると、結構みんな自分の話をしているのかも。お客さんの話を聞き出すばっかりじゃなくて、自分の話をしてお客さんが突っ込んでくれたりとか、それぞれみんな自分のスタイルがある。

でも、じぶんの話なんて、なにを話せばいいの〜？ってなる（笑）わたしは話すことがないから、みんなすごいなぁって思う。ミクロのアルバイトメンバーは活動的で、仕事とかメインでやっていることが他にあるから、お客さんも興味を持ってくれたり話が拡がりやすいんだろうなって思います。

－そうだよね、たしかに！ミクロメンバーはみんないろいろなフィールドで活動しているから、話題も豊富だよね。

うん！だからみんな、お客さんを楽しませられるんだよな。みんな、接客に向いている。

まぁ、でも、お店では、そのポジションの人と、管理とかをする人の両方がいないと成り立たないから。そこに関しては、じぶんも含めて、バランスをうまくとれるようになっていけたらいいな、と思う。

わたしは接客とかじゃなくて、フォローしたり裏方にまわったほうが、みんなもっと働きやすいだろうから。だから管理とかをもっと学ぶことがじぶんの課題として見えてる部分です。

－人を楽しませる天性の才能をもっているメンバーが多いから、きっとそういう人には自由に泳いでもらったほうがいいんだよね。

そう！遊ばせて遊ばせてお客さん（の心）をつかんでもらって。その分、みんなはできない裏方の仕事をできる人に任せる、みたいなスタイルがそれぞれのいいところを一番引き出せて、お客さんをつかめる営業になりそう、と思います。

－本当にそうだよね、役割分担は大事だよね。ここ数か月でミクロ幡ヶ谷は急激にお客様も増えて、慌ただしい営業の日も続くと、そういうみんなの持ってる才能をきちんと活かせているかなって考えちゃうよね。
※お陰様で、ミクロとくじら幡ヶ谷店は売上も着々と上昇し、売上最高記録を記念した2024年5月は、ふうかが入社した2023年9月時に比べて170%UPとなっています

有り難いことにお店が忙しくなってからは特に、接客も大切だけど現場を回そうって意識がみんな強くなってる感じはあります。

－お店としても課題だよね。満席になることも多くなって、より多くのお客様にご利用いただけるように混雑時は時間制を設けているけど。当初みたいにお客様との会話を楽しむ余裕もなかなか持てなくなっちゃってるもんね。古くからのお客様にも変わらず来てほしいし、はじめましてのお客様にも個性豊かでオープンマインドなミクロを楽しんでもらいたいもんね。

新規のお客さんはめちゃくちゃ増えていて。一回来たら満足、っていうお店もあるけど、リピートしてもらうにはやっぱり料理と接客が大切な気がするから。

－ミクロをどんなお店にしていきたいとか、ある？

なんだろうなぁ。

理想は。本当にただの理想、何も気にしないで。理想は、ちょっと前くらいの感じが好きです。それの、もう少し来店数を上げられているラインが一番理想です。

お客さんにもゆっくりしてもらえて、接客もしっかりできてスタッフとの会話も楽しんでもらえて、お客さんと一緒にみんなで乾杯する時間もあって。

でも、やっぱりみんな方針がちがうから。

－初めてミクロに来てくれたお客様に楽しんでもらえるアピールポイントってどこだと思う？

料理の種類も豊富だし、食材の組み合わせとかおもしろくて他の居酒屋さんではあまり食べたことないものも食べられると思う。いろんな種類の料理と、あとは内装もおもしろいし。

落ち着いた時間帯だとスタッフとのコミュニケーションも楽しめるし、結構まわりの人とのつながりも増えやすいかも！人とのつながりが生まれやすいのはミクロの魅力かも。

－みんなを活かせるように裏方に回ったり、って話してたけど本来やりたいポジションとかって別にあったりするの？

本来は料理だけがいい（笑）だから本当に言っちゃえば厨房に仕切りがあってもいいくらい。

これとこれを調理してる間にこれを準備しておこう、って頭を使いながら料理しているのが楽しい。

－じゃぁ、いまのミクロみたいにいろいろなオーダーがバババッと入るのは苦じゃないんだ？

うん。一品ずつオーダーが入るよりは、何件か入ってここは一緒に調理しようとか調理工程を考えて組み合わせるのが楽しい。提供スピードとかプレッシャーもあるけど、でもそっちのほうが楽しい。それをずっとやっていたい。

前編はここまで！後編ではさらに内側に迫った内容をお届けします！

＜取材・文・撮影 みやの＞
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