Crossroad in the Eastern Hokkaido.
"何を求めてこの地に辿り着いたのか?"
人は旅路の途中で、その目的を初めて知るときがある。
それはちょうど、広大な土地と自然を目の前にして、新たなフロンティアとして捉えた人々と、むしろその貴重な資源を守ることに転じたかつての人々の姿に重なる。
私の場合も旅に出るまでは、その本当の目的は知る由も無かった。
古代から続く雄大な火山地帯に、凍てつく風、白と静寂で埋め尽くす雪、その中で懸命に生きる命の集まり。そして、かつて同じ光景を見ていた先人たちの足跡。そんな世界に触れていると、余計なものが次々と剥がれ落ちていくのを感じた。
感覚が感性が、研ぎ澄まされていく。同じものを見ても、見える世界が変わってゆく。
2020年、世界中が揺れ動いた時代のさざ波の中、誰もが変化を求められた。
それは災厄なのかもしれない。ただ、人の歩みが、そのような厳しい環境でこそ弛まず踏み抜かれ、その足跡を新たな新境地に残したことは紛れもない事実だろう。激しい変化の中でこれまでの常識が崩れていく様に直面するのは、むしろ福音にも思える。
そんな最中に、私の北の大地への旅が始まったわけだが、この時流の変化と私の行く先があまりにも合致していたことに心底驚いた。
賑わいではなく静けさを、量ではなく質を、豪勢さではなく精神的な繋がりを。人々が本当に価値あるものに目覚め始めた、と言い換えても良いかもしれない。
今まさに、時代の重要な転換点の中心にいる。そのことに旅に出て初めて気がついたのだった。
私たちは、どこからやってきて、なぜ、今ここにいるのか。
旅路の途中でこそ、本当の目的地を知ることがある。
この道は、
先人達の想い酌み交わす道であり、
同じ時代を生きる人々の魂に感化される道であり、
自らの選択した行先に覚悟問われる道でもある。
人と自然が本質的に繋がれるこのフィールドで、人生の目的地を再発見できたことは、個人的な体験として大変幸福な出来事だった。そして、同じ体験を求めている方に、その恩恵をシェアできればと思う。
この旅に導いてくれた全ての存在に感謝したい。
- ひがし北海道の導き手を映す2021年ベストショットと共に -
2021年12月19日
鈴木藍
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