おやすみなさいの話。
昼過ぎに起きて、ボーッとしたまま一人で街へ出て、KFCに寄って2ピースコンボ買って、スワンリバーのほとりでチキンにかじりつく。
食べきれなかったマッシュポテトを遊歩道の真ん中に置いてカモメの権力争いを眺める。
「ああ、あいつがボスかな。」って。
日が陰る前に今日は何かしなきゃって思って、フェリー乗り場からスワンリバーを渡って動物園に。
動物なんか見もせずそのまま動物園を出て、今度は街が一望できるキングスパークでタバコをふかす。
サンセットを眺めて家に帰ると友達から電話が。
「今日もカジノ行こう。」って。
特別講義受けるのに金がいるって親に嘘ついて振り込ませた金を引き出して、一丁前にスーツきていつものバースウッドカジノへ。
飲み代稼いだら、わざわざローカルしかいないオンボロのバーで酒を煽る。そのうちアジア人を馬鹿にする言葉聞こえてきて、いつもの如く喧嘩。
バウンサーか警察かわからない奴らに店から放り出されて何事もなかったかのように次の店へ。
明け方フラフラとオンボロのアパートに帰る。
風に揺れるカーテンの隙間から差し込む南半球の午後の日差しに目を覚ました。
「さて、今日こそ何かしなきゃ。」
こんなオーストラリアの日々が今僕の中で光り輝いているのは、一体なぜだろう。
金もない。夢もない。何の変化もない。
だけど結構高レベルな幸福感。
時が成せる技か。歳が成せる技か。国が成せる技か。
もう一度、あの地へ戻り僕は何を感じていたのか、知る必要がある。
僕はどんな人間だったのか、南半球に置いてきた自分にもう一度会いたい。
あ、おやすみなさい😘
素敵な夜を❤️
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