![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170552573/rectangle_large_type_2_260dd4ccc3c97f3f18efb3beba12aab0.png?width=1200)
【令和6年王祇祭レポート】⑧春日神社
王祇祭1日目は当屋で、2日目は、春日神社で行います。
朝尋常が終わったら、社務所で受付をして、お札やお神酒などを受け取ってから春日神社に入ります。
(1日目は当屋に、2日目は春日神社に奉納をします。ちなみに一般の方は両日、写真撮影などは奉納と別に許可制で撮影料がかかります。スマホも同様ですよ)
![](https://assets.st-note.com/img/1737466682-ka2CQbLdVhl1OJISW08G6ZcT.jpg?width=1200)
中に入って真ん中に舞台があり、舞台の奥の真ん中の柱には、王祇様が両方から立てかけられていて、左手に上座、右手に下座の当屋頭人、王祇守、提灯持ちが本殿に向かって座っています。
そして舞台の周りには黄土色の裃を着た*【めぐりの長人衆】と呼ばれる方々が座るので、その後ろの方に場所を見つけて座ります。一般の人たちは能舞台に向かって座る感じになり、真後ろには春日神社の本殿があります。
*補足説明【めぐりの長人衆】→舞台の真ん中の柱から左に上座、右に下座の人たちが座る。
次の当屋の順番が座り順になっている。柱に近い人が次の当屋頭人
…めぐりの長人衆のはなしは次回にお話するとして…。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/171057713/picture_pc_28aded164e83dfa43bf0c854a371efc2.png?width=1200)
最初に神事が行われ、2日目の春日神社は両座立ち合いのもとに進みます。
上座・下座の脇能を1番ずつ奉納します。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170553110/picture_pc_8b04c3dfd165b8c0e5ec4080f0f9cb1b.png)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170553119/picture_pc_4f8e94fb5735c8473cdc6bcf0baf10b7.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170553118/picture_pc_2e05f88710049baa592c7b22264b49fa.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170553121/picture_pc_89b72c20759368b5e4db591310939a5b.png?width=1200)
脇能は神様を主役にした能なんだそうです。
お次は*大地踏。こちらも上座・下座で行われます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170553214/picture_pc_8c6c680941ca57b6777d649b45f1f647.png?width=1200)
一方しか見ていないとわからないのですが、当屋でする子と、神社でする子は違っています。そしてどちらも5歳くらいの少年が務めるのですが、上座は黒いヘッドバンドと黒いローブが付いた金の頭飾りを着用、下座の男の子は、長い上着で覆われた赤いローブと、赤いヘッドバンドが付いた黒い頭飾りを着ています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170553506/picture_pc_a963f9645654a519ad71a1e26d84f458.png?width=1200)
行きも帰りも、大地踏を教えてくれた先生が、舞台まで大事に抱えて連れてくるのがとても印象的です。
*補足説明→大地踏
大地踏みは、反閇(魔法の力があると信じられている特別な足音)と呼ばれる神道の儀式に基づいています。それは地球の精神を落ち着かせ、鎮圧するために行われます。上座の少年は、4つの基本的な方向を示す振り付けの儀式で地面を踏み、下座の少年は、5つの要素を表す対角線の方向を踏みます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170553601/picture_pc_ccdeb80302bcd60a1d7fcedda95d239b.png?width=1200)
続いて、式三番です。
こちらも両座立ち合いのもと行われるのですが、当屋でするときとちょっと違います。
上座の翁、下座の三番叟は、王祇祭でしか演じられることのない「所仏則(ところぶっそく)」という特別なもの。その組み合わせで行われます。
そして、三番叟がだんだん終わりに近づくころ、座の若い衆が気勢を上げ、騒ぎ出すのです。
・・・さて今回はこれで区切ります。
次回がこのシリーズ最後の尋常事の回になります!