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【令和6年王祇祭レポート】⑧春日神社

王祇祭1日目は当屋で、2日目は、春日神社で行います。
朝尋常が終わったら、社務所で受付をして、お札やお神酒などを受け取ってから春日神社に入ります。
(1日目は当屋に、2日目は春日神社に奉納をします。ちなみに一般の方は両日、写真撮影などは奉納と別に許可制で撮影料がかかります。スマホも同様ですよ)

 中に入って真ん中に舞台があり、舞台の奥の真ん中の柱には、王祇様が両方から立てかけられていて、左手に上座、右手に下座の当屋頭人、王祇守、提灯持ちが本殿に向かって座っています。
そして舞台の周りには黄土色の裃を着た*【めぐりの長人衆】と呼ばれる方々が座るので、その後ろの方に場所を見つけて座ります。一般の人たちは能舞台に向かって座る感じになり、真後ろには春日神社の本殿があります。
*補足説明【めぐりの長人衆】→舞台の真ん中の柱から左に上座、右に下座の人たちが座る。
次の当屋の順番が座り順になっている。柱に近い人が次の当屋頭人
…めぐりの長人衆のはなしは次回にお話するとして…。

最初に神事が行われ、2日目の春日神社は両座立ち合いのもとに進みます。
上座・下座の脇能を1番ずつ奉納します。

脇能は神様を主役にした能なんだそうです。
お次は*大地踏。こちらも上座・下座で行われます。

一方しか見ていないとわからないのですが、当屋でする子と、神社でする子は違っています。そしてどちらも5歳くらいの少年が務めるのですが、上座は黒いヘッドバンドと黒いローブが付いた金の頭飾りを着用、下座の男の子は、長い上着で覆われた赤いローブと、赤いヘッドバンドが付いた黒い頭飾りを着ています。                                                                                                                

行きも帰りも、大地踏を教えてくれた先生が、舞台まで大事に抱えて連れてくるのがとても印象的です。
*補足説明→大地踏
大地踏みは、反閇(魔法の力があると信じられている特別な足音)と呼ばれる神道の儀式に基づいています。それは地球の精神を落ち着かせ、鎮圧するために行われます。上座の少年は、4つの基本的な方向を示す振り付けの儀式で地面を踏み、下座の少年は、5つの要素を表す対角線の方向を踏みます。

続いて、式三番です。
こちらも両座立ち合いのもと行われるのですが、当屋でするときとちょっと違います。
上座の翁、下座の三番叟は、王祇祭でしか演じられることのない「所仏則(ところぶっそく)」という特別なもの。その組み合わせで行われます。
そして、三番叟がだんだん終わりに近づくころ、座の若い衆が気勢を上げ、騒ぎ出すのです。
・・・さて今回はこれで区切ります。 

次回がこのシリーズ最後の尋常事の回になります!

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