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【令和6年王祇祭レポート】③豆腐焼き

王祇祭は、櫛引の黒川地区の人たちが500年以上もずっと守り継いできたお祭り。
2月1日2日(旧暦の新年)に村全体がお祭りに沸きます。
王祇祭の別名「豆腐まつり」と呼ばれていて、お祭りの期間中に当屋豆腐と呼ばれる凍み豆腐を振る舞うのです。
1-2週間くらい前に、村の人たちが当屋に集まって、豆腐を焼きます。
20日・21日はその豆腐焼きでした。
コロナが明けてようやく!の4年ぶりの伝統行事です。

下座 当屋

下座の当屋、遠藤重左衛門さんの敷地で豆腐焼きをするそうで、日曜日に奉納前に伺いました。

段ボールで作ったお面は火の熱さを回避するため

村の人たちが集まって、豆腐の準備をする人たちと、焼き場で焼く人たちに分かれて作業していました。焼き場に入ったら20人くらい人がいて、ワイワイガヤガヤ豆腐を焼いていました。

 皆さん竹竿をもって、自分の向こう側の豆腐が焼けているところを指して、「これ焼げでっぞー!」と教える。
お子さんもいれば、おばさんたちがワイワイと話しているし、若いお兄さんが謡い?の練習をする声も聞こえる。若者からお年寄りまで世代交流の場みたいな光景がそこにはありました。

 しっかし本当に熱い。土手のそばに座っていると熱波がすごい。みんなダンボールで目だけ出すお面を作り、まるで溶接工みたい笑
熱さだけじゃなく、ここにいると煙にやられます。燻されます。画像だけでは伝わらない!

当屋豆腐の下ごしらえ

焼き場の隣の小屋では、豆腐を切って串に刺したり、焼き終わった豆腐を整理したりするところでした。
うわー 豆腐1個がでかい! パンで言えば1斤くらいの大きさかな?
スーパーでは見かけない大きさ。これを切って串に刺していくんですね・・・。
この豆腐は豆腐屋さんにたのんで作ってもらう、これ専用の特別なお豆腐なんだそうですよ。
今年は何本の豆腐を焼くのだろう?聞くのを忘れてしまった!確か今までは上下合わせて1万本準備するのだった気がするのだけど。

みかんが焼かれている・・・。甘くなるからと言っていたけど・・・


焼き場にはたくさん串に刺した豆腐が並び、なんと土手はおから!水をかけて固めていました。そりゃそうだ。そんだけ豆腐を準備すれば、おからもそれだけ出ますもん笑
しょごしきれないほどあるってやつですね。
もちろん食べるのにも使いますよ。ご自由にどうぞっておからが玄関先にもありました。
焼き終わった豆腐は凍らせて、凍み豆腐にします。
王祇祭当日には、両座とも当屋でこの豆腐を振る舞います。
ちなみに、上座と下座では味付けなど違うので、それはまた当日にレポートしますのでお待ちください。

焼きあがった豆腐 この後凍らせます。

ちなみに村の人たちが集まって・・・と言ってますが、当屋の親戚の方々もいっぱい。
当屋を受けるってことは、すんごいやることたくさんで、親戚の人たちも何日も饗応とか、この豆腐焼きとか、もてなす側の裏方をしています。

これを2日間もやるのって大変!

朝日の五十嵐大輔さんも下座当屋の親戚だそうで、裏方のお仕事に関わっているんだそうですよ。豆腐焼きの時も、奥の方にいて頑張っていました! 

この日は家に帰ってお風呂に入ってもしばらく燻された香りはなかなか消えなかったです。

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