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「体の知性を取り戻す」を読む
体の知性を取り戻す
著者: 尹雄大
出版社: 講談社
この本を購入したのはいつだったか覚えていませんが、ソマティクスを勉強していた5年前くらいだと思います。
あの頃は、ソマティクスに関連すると思われる本を次々に読んでいました。
久し振りに手に取ったのは、最近感覚に関する講座をやっているから。
講座を行うには自分の技術の鍛錬はもちろん、技術的背景を説明できること、他分野、流派、技術、思想を調査する、参考図書の整理などいろいろやることがあるのです。
この本は、今の私の考え方に近く、「そうそう」とうなづきたくなることばかりでした。
気を付け。
前へならえ。
体育座り。
行進。
休め。
静かに。
良い姿勢。
どれもからだを緊張させて固めてしまうことばかりです。
今ならそれ違う!と言えますが、
自分が子供だとして、今でもそういう教育なら性格的に何も疑わずに嬉々として従ってしまいそうです。
お行儀が悪い、と言われていた子は、体の感覚に素直だったのかもしれないですね。
練習もそうですね。
素振り、型などの練習も本質を知って、その本質に向かってやらないとその動きしかできない、応用の効かない体になってしまう可能性があります。
きちんと導いてくれる先生が増えると良いなあ、と思います。
身体の使い方を気にしている、勉強している人はもちろん、伸び悩んでいる選手、子供達にもおススメしたい本です。
※身体の使い方のテクニック本ではなく、問題提起と考え方が主です。