新☆天国からの送り物miracoli miracoli(奇跡の恋物語)Prolog編
※漫画作品のオリジナル小説版になります。※
広い青空が広がっている世界のどこかに、小さな天界があり、そこには様々な天使たちが暮らしていた。
その世界には、大きな神殿があり、そこには特別な天使たちが住んでいた。
ある時1人の男性の天使が、聖愛話しかける。
「フェリシアーノ聖愛。 今日から、貴方は、この天界の女神に就任になると同時に、貴方の婿である羅聖と正式に婚姻し、夫婦になりなさい。」
と、ずっと昔から愛姫と一緒にいた羅聖と、聖神の義父の男性 聖から、いきなり発言し出した。
聖愛はそれに対して一言も話さずに、自分の部屋に飾ってある亡き母親の愛姫と、生き別れの神羅が笑顔で写っている遺影を寂しそうな顔をしながら、ずっと飽きずに見ていた。
彼の名前は、聖愛。
1000年以上昔、天界の女王だった愛姫と、その婿の聖神の間に生まれたが、その数年後に愛姫が亡くなり、その後継に聖と、羅聖、によって育てられた。
が、その反対に神羅も同じく生まれ、彼に起こった不幸の出来事により生き別れで他界に行ってしまった神羅への悲しさと寂しさ、心残りは、まだ彼自身の心の中に残っている。
しかし、今この時亡き愛姫女神嬢様に継ぎ、自分が新規の女神に就任と婚約者である羅聖との婚姻の儀式が控えている。
時々目頭から冷たいコバルトブルーの涙がぽたりぽたりメイド服に濡れていっているのにはお互い気づいていないが、聖愛の腹部が少し膨らんでいることに聖は気づき口を開けた。
「聖愛新女神様。貴方もしかして、既に、羅聖殿との子供を授かっているんか?、だとしたら誠にめでたい。
貴方と、羅聖様が、夫婦になると共に新女神就任の前に懐妊していたとは!!早速、羅聖様に報告しなくては♪と嬉しそうな顔で、聖愛を見た。
「聖愛と、羅聖が一緒にいることは、私も知っている。いよいよ、羅聖も、父親になる時が来たんだな。だが、2人(聖愛と、羅聖)に何があったかは、分からんが、将来は、羅聖か、産まれてくる孫に私の後を継いでもらいたい。」
聖は、少し寂しそうな顔をしながら話を続けた。
「聖愛、明日、羅聖と一緒に、私の知り合いの所へ行って、聖愛の懐妊を見てもらいなさい。もちろん、私も後から行く。このことをあいつ(羅聖)にも伝えてくれ。」と言い、傍のテーブルに置いてあるシャルドネのストレートティーを1口だけのみ、指をパチンと鳴らし、すぐに聖愛の目の前から消えてしまった。
聖が居なくなったあと、聖愛も、傍のテーブルに置いてあるシャルドネのストレートティーを少しだけゆっくり飲み、自分の王室へ戻って行った。
でも、先程聖が言っていたことを、羅聖にどう伝えたらいいか分からず心の中で悩んでしまった。。
.*・゚ .゚・*..*・゚ .゚・*.
その夜。自分の王室で、夕食を済ませ大きいキングサイズのベットでウトウトしていると、聖愛の王室に、世話人と一緒に聖愛の婚約者羅聖が入ってきた。
「聖愛様。夕食後の紅茶はいかがですか?もしよろしければ、羅聖様と一緒にお飲みになられますか?」
世話人が、聖愛の所へゆっくりと向かい、食後の紅茶について尋ねた。
「うーん。どうしようかなっ。。今日なんかすごく疲れているんだよね。。」
聖愛は、悩みながら、ソワソワして落ち着かない。
同時に羅聖も、愛する聖愛の所へ行き話しかける。
「聖愛!お前、何かすごく疲れた顔してねーか?何かあったのか?
とりま、世話人に、紅茶を持ってきてもらおーぜ」と言いい、その場にいた世話人に、2人分の紅茶を持ってくるように頼んだ。
「急ぎで、俺と聖愛の分の紅茶を持ってきてくれ。」
「かしこまりました。それまで聖愛様とごゆっくり。」一礼して、世話人は、その場から離れた。
世話人が王室から出たあと、羅聖は、聖愛に気づかれないように後ろから聖愛を抱いた。
ぎゅっ。。
「聖愛…俺、聖愛のことものすごく心配だ。。
でも、俺は聖愛をどんな奴から絶対守ってやるからな。安心させてやるから。。」「それと…」
羅聖は、急に聖愛を抱くのをやめて、彼を背にして向いたままそのまましょんぼりしてしまった。。
それに気づいた聖愛は、すぐに羅聖の方に行くが、ふと鏡を見ると、鏡に映った彼の目にはいつの間にか涙が溜まっていた。
聖愛は、それにすごく心配になり、急いで羅聖の顔もとへ移動した。そして恐る恐る羅聖に話しかける。
「羅聖…どうしたの??急に泣き出すなんて。。俺のこともしかして嫌になった??…」
話しかけても羅聖は、今でも泣きそうな様子だが、聖愛の問いかけには、返答がない。
それでも、聖愛は逃げずに羅聖に話しかけ続ける。
「羅聖…。俺の事、本当はどう思ってるの?」と言った時…
聖愛は、黙って羅聖の所へ近づきそのまま押し倒した。
ドサッ。
「!?聖愛??…」
「今は黙ってて…」
「え?…」
いきなりの聖愛の行動に、羅聖の顔はポロリと涙が出たぐらいで、ほとんどは、固まったままだった。。
そして、ポカーンと固まったままの羅聖を見ながら、そのまま羅聖の額にキスをし、更には羅聖とキスをした。
【聖愛と、羅聖が一緒にいることは、私も知っている。いよいよ、羅聖も、父親になる時が来たんだな。
が、2人(聖愛と、羅聖)に何があったかは、分からんが、将来は、羅聖か、産まれてくる孫に私の後を継いでもらいたい。」
聖は、少し寂しそうな顔をしながら話を続けた。
「聖愛、明日、羅聖と一緒に、私の知り合いの所へ行って、聖愛の懐妊を見てもらいなさい。もちろん、私も後から行く。このことをあいつ(羅聖)にも伝えてくれ。」 みたいな…」】とあれこれ説明した。
その事に羅聖は、頷くだけ。。
「そっか…親父がそんなことを…でも、親父も聖愛のことを心配しているんだからな。こう言って…
てか、明日俺と一緒に、親父の知り合いのところに一緒に来い。親父も明日来るんだろ?親父にも会いてぇし。。」
時には、2人っきりで甘くとろけるようなディープキスをすると羅聖は、そのまま聖愛の部屋着の中に手を入れた。
こそっ…するっ…
「せ…せいぁ…すごく好きだ… 俺、昔からお前を育てていたが、今の方がすごく可愛い…もうどこにも行くなよ」
「はぁ。 はぁはぁ あんっ。 あっ♡」
小声で呟きながら聖愛を攻めてくる羅聖に、敏感なのか、聖愛の体は、びくびく反応しながら甘い声を出す。
それから聖愛と、羅聖は、2人だけの空間で、♡行為を何回も行い、甘い時間を過ごしていった。。。
o,+:。☆.*・+。o,+:。☆.*・+。o,+:。☆.*・+。o,+:。☆.*・
しばらくして夜も更けた頃、お互い裸のまま羅聖と聖愛は、抱き合って寝ていた。
すると…
ガラガラガラ…コンコン。
「羅聖様。お二人の紅茶お持ちしました。中に入ってもよろしいですか?」
コンコンとドアを叩く音がしたので、羅聖は、すぐ起き上がり、傍にあったバスローブを着ながら返事をした。
「ああ、中に入ってくれ。」
羅聖が返事をすると、すぐにドアが開き、ドアの所には、先程のメイドさんが、羅聖に一礼し、紅茶が入ったカップと、お菓子が置いてある小さいワゴンを引きながら、入ってきた。
「羅聖様。お休みのところすみません。これお持ちしました。聖愛様と食べてくださいね。」と言い、そのまま退室した。
ぱたん。
メイドさんが居なくなると羅聖は、まだ寝ている聖愛の寝顔を見ながらふとあることを思い出した。
聖愛自身が、はるか昔に亡くなった最愛の妻愛姫に似てる…もしかしたら、聖愛は、愛姫の生まれ変わり??と思っていた時、目の前が急に明るくなりその中に見たことがある人影が現れた…その人とは…
「お おおお前まさか愛…姫?」
自分の目の前に現れたのは、はるか昔と同じ姿の愛姫が立っていた。彼女の身体には、地面に届きそうなぐらい大きな白い翼があり、その肌は、透き通ったような綺麗な色している。まるで聖愛と瓜二つだった。
「はい。急に現れてごめんなさいね。貴方に会いたくてついここに来ちゃったの。聖愛は??」
少しニコッとしながら笑顔を見せる愛姫に、羅聖は、少し胸がドキドキしてしまった。
このドキドキは、はるか昔愛姫が、聖神と婚姻する当日行き当たりばったりで、愛姫のところへ行きはその場で告白&プロポーズし、やっと大好きだった彼女を略奪した気持ちが混み上がってきた時と同じだった。
でも、訳あって彼女とは生き別れになってしまったが、まさかこんなところで再開するとは…
そんなことを考えながら聖愛のことを彼女に伝えた。
「聖愛は、今俺の隣で寝てる。聖愛も色んなことを抱え込んで少し疲れちゃってるんだな…。愛姫も、顔も髪もその他も全部聖愛に似ているし、本当の親子だ。
もし聖愛が、愛姫だったら…今でもずっとそばにいられたのにな。」少し寂しそうな顔をする羅聖の目には少し涙で潤んでいた。。
でも、ほんのひと握りの勇気を振り絞って愛姫に、今の気持ちを伝えた。
「愛姫… 俺、貴方が居なくなってからなんか。。
すごく寂しいけど、愛姫をもっと大事にしてやれば良かったと思ってる。でも、愛姫は、もう俺の傍には居ないし、もうこの先お互い会えないんだな…
でも、でも…俺は、遥昔からずっと愛姫の事が好きだし、愛してる。もちろんこの先もずっと変わらない。
もちろん愛姫と、俺で聖愛と、星羅を育てたいんだ…
だから、俺の傍に帰ってきてくれ。。」
こういった時既に羅聖の目からは涙が止まらない…
愛情があった彼女が居なくなってからは、この気持ちをずっと我慢していた…
聖愛にも、星羅にも、親父にも、そして。。愛姫にも
羅聖のそんな様子を見ていた愛姫は、何も言わずに優しく羅聖を抱いた…
ぎゅっ。。
「愛姫…」
羅聖は、泣いている顔を上げ愛姫に抱かれている事に気が付くと、安心したのか羅聖の方からも彼女を抱いた。すると…
「羅聖、貴方の気持ちがすごく分かったわ。今すぐには無理だけど、私にはあれしか出来ないの。。」
「あれって??」
愛姫の突然の発言に羅聖は、一瞬困惑したが、彼女は、片方の手を出し何かを唱えている。
そして、羅聖には…こう伝えた。
「羅聖、ほんの少しだけど私が聖愛の中に宿います…
でも、いつでも私は羅聖…貴方の傍にいるのを忘れないでね。私も羅聖貴方のこと1番に愛してます。」
そう言うと、愛姫の周りが光り輝くように照らし、彼女の体は少しずつ透けていく…その姿は、もう愛姫と別れの時に感じた。
「愛姫…それって。どういう…」
羅聖が慌てて彼女に話しかけても言い終わらないうちに、あっという間に羅聖の前から愛姫の姿が消えてしまった。
「愛姫… またいつか会えるよな。。 絶対」
いまさっきいた愛姫の姿をもう一度思い出すとまた涙が溢れてきたがそれを堪えて窓に映る朝焼けをしばらくずっと見ていた。
その様子を羅聖が気づかない所で、ある人物がこっそり見ていたことには気づいていない。
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第1章【切涙 setsunamida】へ続く。
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