DTM制作裏話『Hello』
どうもロックが好きなボカロPの本田あいるです。今回はボカコレ2022春の参加曲『Hello』について書いていきたいと思います。
制作したきっかけ
この曲は元々ボカコレに出す予定はなくてシンプルなバンドサウンドの明るい曲をやりたいと思い作り始めました。サビのHelloの部分からどんどん広げていきました。アレンジと歌詞はスッと完成したけどギターが格好良く弾けなくて一ヵ月くらい放置していたのですが、友人のボカロPであるペケさんの影響でボカコレに参加することを決心して一気に完成させました。完成したのはボカコレ2日目の夜なんですが……。
リファレンス楽曲
今回のリファレンス楽曲は大好きなバンドであるUNISON SQUARE GARDENの『オリオンをなぞる』です。サビのコード進行も参考にさせていただきました。あのサビの突き抜けるような爽快感を再現できるように頑張ってみました。
茉屑さんのイラスト
今回は昔からの知り合いであるイラストレーターの茉屑さんに描いていただきました。この曲のイメージにピッタリの素敵な作品で「これは良い作品にしなければ」と強く感じたのを覚えています。僕が愛用しているテレキャスも部屋の片隅に描いてもらえて凄く嬉しかったです。本当に僕の宝物になりました。
使用したプラグイン
ソフト音源
ドラム=SSD5
ベース=MODO BASS
ピアノ=Sample Tank 4
各トラックにiZotopeのNeutron 3を挿してAIアシスタント機能で調整しています。Neutronは低音を強調してくるので、そこだけは自分で微調整しました。各バストラックにはBrainworx のbx_townhouse Buss Compressorで統一感を出しています。
ギターの音作り
今回のギターサウンドは新しく入手したNeural DSPのSoldano SLO-100で作ってみました。
これは80~90年代に高い評価を受けた高級ハイゲインアンプのシミュレーターでクリーン、クランチ、ハイゲインのどれをとっても良い音が鳴る最高のアンシミュですね。現代的な音でオケとも馴染むしノイズにも強いのでギタリストのDTMerにおすすめです。
エフェクターセクションにはコンプ、2種類のオーバードライブ、コーラスが入っており大抵の音作りには対応できると思います。フランジャーとかワウペダルは違うプラグインで代用できるので無くても困ることはなさそうです。
キャビネットセクションは音の微調整が出来ます。良い音の肝はこのキャビネット部分なのでここは納得いくまで調整することをおすすまします。このプラグインは最初から良い音に設定されていたのでマイクの距離を少し調整するだけでした。
ラックセクションにはディレイとリバーブの空間系が入っています。使いやすい音なのですが僕はDAW側で空間系をかけたいので、このセクションは使っていません。
歪んでいるけど綺麗な音が出せる良いプラグインだと思います。
歌詞について
今回は僕にしては珍しくポジティブな歌詞になっています。眠れない夜に独りで思いを馳せている女の子をイメージしています。どうして人間は傷つけ合うんだろうと葛藤を抱えながら、また来る新しい1日に希望を感じてしまう。今は辛くても必ず新しい希望が生まれるという歌詞です。
マスタリングについて
マスタリングはいつものようにPlugin Alliance の Shadow Hills Mastering Compressorで軽く整えた後にiZotopeのOzone9をかけて調整しています。最近、スタワンのアップデートでYouTube用のラウドネスにワンクリックで書き出せる機能が追加されたので曲の書き出しがとても簡単になりました。Studio Oneヤバいくらい使いやすいですよ。
以上で楽曲の解説を終よ。わりたいと思います。
最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました。