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人生のサウンドトラック

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個人的に大切なアルバム、曲、人生のサウンドトラックを紹介します。
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2016年12月の記事一覧

シングル・マン

RCサクセション/1976年作

忌野清志郎の独特な歌唱法や作詞作曲のエッセンスはその後のフィッシュマンズやたまなど日本のバンドに多大な影響を与えていると思う。昔は“ビジュアル系より凄いメイクでへんなイロモノな人”なんてとんでもない勘違いをしていた。

このアルバムはRCサクセションの2枚目の作品で、当時は全く売れなくて、女性の部屋を転々としていたこともあったと雑誌のインタビューで本人が語っている

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Chaos and Creation In the Backyard

paul maccartny/2005年作

ポール・マッカートニーのように時代のサウンドトラックを作ってきた人になると、周りの誤解や偏見も大きくなるんだろうな。

そんな世間の期待とか批判などとは距離を置いた個人の温もりに溢れた内省的なアルバムである。
空間を大切にした音のレイアウト。無駄なものが削ぎ落とされたシンプルな音作り。
目指す音楽が眼前で鳴ってる喜びを味わうことのできる数少ないアルバム

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Discovered Covered

Daniel Johnston/2004年作

“THE LATE GREAT DANIEL JOHNSTON Discovered Covered”
自分で作った音楽を最も必要としてるのは自分自身。この人の生き方を見ていると、真っ直ぐすぎて本当に人生をサウンドトラック化してる人なんだと思う。

タイトルとともに、アートワークが自分の墓前で花を持って立っているという皮肉めいた内容。2枚組で彼のベス

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SEA CHANGE

BECK 2002年作

アルバムの一曲目Golden Age。イントロのギターかシンセかで作られた生温かい柔らかで存在感あるグロッケンのような音色が印象的。あの音を聴くと、当時のどうすることもできない問題にぶつかっていた自分を思い出す。寒い2月の夕方、新都心のTSUTAYAで借りて、外の階段を降りながらウォークマンで聴いた。ちょうど冷たく沈む夕陽とこの音色が重なって、心に染みた。
SEA

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