Celosphere 2021 レポート デジタルオペレーション: 動的プロセスの発見と実行のリンク
こんにちは!
Airitechプロセスマイニンググループの塚原です。
昨年に引き続き4月13日より3日間、Celonisのオンラインカンファレンス『Celosphere 2021』が開催されました!
今年のCelosphereは世界中から15,000人も参加するという盛大なイベントとなりました!!今回はイベント内の「Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution」の模様についてレポートしたいと思います。
このセッションはガートナー社で長年アナリストをしているMarc Kerremans氏が解説しています。
出典:Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution
デジタルオペレーションとは
デジタルオペレーションとはITツールや開発手法を使い、より早くビジネスの価値を高め、エンドユーザーに届けるための改善活動を指します。
Celonisではさまざまな機器から送られてくるイベントのトランザクションデータを基にサービスや事業の業務プロセスを分解し、業務フローを可視化することが可能です。業務フローを可視化することでボトルネックや作業の自動化できる部分を発見し、業務効率を上げることが期待されています。トランザクションデータは、昨今のIoT製品をはじめ、ビジネストランザクション(顧客の注文履歴、予約履歴など)、電子情報(SNSクリックストリーム)などさまざまあり、時系列に沿ってデータが保管されていることが一般的です。
イベントとは
イベントとは何かが起きたことを指します。イベントデータはそのイベントを記録したものです。また、そのイベントデータをつなぎ合わせたものをイベントストリームといい、一般的には時系列を基に順番化されています。Celonisではこのイベントストリームを使いオペレーションの改善をしていきます。このイベントデータはさまざまなものから取得でき、複雑に絡み合っています。そのためプロセスマイニングでは複雑なイベントデータを統合し、整理してイベントストリームを可視化します。
出典:Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution
https://www.celonis.com/celosphere-2021/recordings/watch
デジタルオペレーションの方法
Kerremans氏によるとデジタルオペレーションは以下の3つを組み合わせることが大切です。
1. Monitoring
イベントデータの収集
2. Modeling and Analysis
プロセスモデルの定義・分析
3. Execution
プロセス・タスクの実行
出典:Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution
https://www.celonis.com/celosphere-2021/recordings/watch
MonitoringとExecutionを組み合わせる
イベントストリームを取得する理由は大きく2つあります。
1. プロセスの可視化する
イベントデータを取り込み、イベントストリームを作成する。
2. リアルタイムの検知と対応
あらかじめ対応ロジックを組み込んでおくことで各イベントに対するアクションを実行できるようになります。
どちらもただデータを集めるだけでなく、その後のアクションの選択やアクションの実行のためにイベントストリームを取得します。
出典:Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution
https://www.celonis.com/celosphere-2021/recordings/watch
MonitoringとModelingを組み合わせる
イベントログを収集することで自社内のサプライチェーンの端から端までプロセスマイニングの知識と技術を利用可能になります。イベントデータを調べることで自社がそれぞれのポジションでどのようなオペレーションを行っているのか視覚化し、フレームワークを設定し実行や拡張をすることが可能になります。
サプライヤー:購買管理、発注管理など
自社内:バリューチェーン
顧客:カスタマーサービス、請求書管理など
出典:Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution
https://www.celonis.com/celosphere-2021/recordings/watch
ModelingとExecutionを組み合わせる
2つの概念レベル
1. インスタンスレベル:実行→監視→調整
インスタンスごとに対応する手法です。柔軟性があるため、直接アクションに介入し改善する方法となります。例として1つの購買注文や1つ購買依頼に対応します。
2. プロセスレベル:実行→測定→分析→再設計
プロセスそのものを構造化する手法です。上記の例とは異なり一度構造化したプロセスは頻繁に変更されることはありません。
ModelingとExecutionを組み合わせるには、プロセス全体と個々のケースの2つの視点で業務を見る必要があります。
出典:Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution
https://www.celonis.com/celosphere-2021/recordings/watch
まとめ
デジタルオペレーションを成功させるためには3つの要素(Monitoring、Modeling、Execution)をまとめる必要があります。それぞれを単体で行っていても効果は期待できず、かけ合わさったときに最大の効果を発揮します。デジタルオペレーションを行う際は明確な目標を定義し、その目標への手段として用いる手法であると常に頭の片隅に意識することが大切であると感じました。
「Digital Ops: Linking Dynamic Process Discovery and Execution」の講演については以上となりますが、他にもたくさんの講演がありますので引き続き情報を発信していく予定です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Celonis
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