Celosphere Japan 2021 レポート
プロセスマイニンググループの大町です。
5月27日に「Celosphere Japan 2021」が開催されました。本イベントはCelonisのグローバルカンファレンス「Celosphere 2021」の日本語版イベントになります。
今回で3度目のCelosphereとなり、前回より参加者も多く、多数の講演がありました(下図参照)。私も、前回に続く参加です。
※本稿での画像は全て、Celosphere Japan 2021「オープニング：グローバルウェブカンファレンス「Celosphere 2021」発表内容について」の資料より引用しております。
本稿ではオープニングセッション「グローバルウェブカンファレンス「Celosphere 2021」発表内容について」を簡単にまとめてご紹介します。
Celonisとプロセスマイニングについて
前回開催時の2020年頃は、データ連携や業務可視化など、プロセスマイニングが実際に機能するのかといった基本的・検証的な話題が多かったそうです。
しかし現在は、「既存ユーザー企業にとって検証フェーズは終わり、プロセスマイニングはデジタルトランスフォーメーションを推進する企業にとって当然備えているべきものである、というスタンスに変わっている」と、Celonis株式会社の小林社長はおっしゃっており、グローバルではそういった潮流であるようです。
また、ガートナーの調査によるとCelonisはプロセスマイニング市場のシェア75-80%を占めており、揺るぎないリーダーシップを発揮しているとも示されています。このことから「Celonisこそがプロセスマイニング」と言う強いメッセージも発信されていました。
Celonisの新たな概念
Celonis EMSの新たな概念「Celonis Execution Management Platform」が発表され、これに伴って多くの機能が追加されました。
従来のCelonisは上図中の「リアルタイムデータ取り込み」「プロセス＆タスクマイニング」のみでしたが、「プランニング＆シミュレーション」「ビジュアル化＆日常業務管理」「アクションフロー」の3つが追加されました。
これは、より多くのデータを活用、より深いインテリジェンス機能を実現、よりレベルの高い自動化を推進したい、という要望が実現された形となります。
Execution Apps
次に、業務可視化後のKPI改善に役立つExecution Appsも新たに以下の3つがリリースされました。
オーダー管理
複雑な注文処理を克服するような自動化やコストを削減しつつ納期遵守の実現を支援するものです。
例えば、機械学習を用いて配達可能な時期を予測し、その妨げになるような注文ミスを積極的に修正したり、担当者にアラート通知を行います。
在庫管理
在庫の最適化を図りつつ不要な業務を取り除く支援をするものです。
マスターデータの自動アップデート支援やリアルタイムでの在庫管理および監視、実績ベースで優先順位付けを行うモジュールなどが含まれています。
購買管理
購入価格や条件設定の支援や総支出の削減、最適な発注自動化をサポートし調達の遅れやミスを排除するものです。
戦術的な購入の促進あるいはインテリジェントなサプライヤマネジメント機能、購買請求処理の最適化も可能になります。
開発環境はオープンに提供されており、Celonisのパートナー企業により開発された80以上のExecution AppsがEMSストアで公開され、すぐに利用可能な状態になっています。
これらによって、多岐にわたる業種・業務の先端的なノウハウを活用し、成果につなげることが可能になります。
Celonisの協業
Celonisは、「全てのコンサルタントが標準装備すべきテクノロジー」というビジョンを提示しました。
多くのコンサルティングファームやSIパートナーとの連携強化を図っており、IBMおよびRed Hatと、またMicrosoftとの提携に関する詳細も発表されました。
IBMとは、技術面・サービス面・人材育成面におよぶ広範で深い協業を開始し、Celonis EMSの積極的な推進や相互運用性の向上が図られます。
Microsoftとは、Azureとの連携やPower BIと結合し統一されたプラットフォームの提供をするなどです。
ユーザー事例について
今回のCelosphereでは、40にもおよぶユーザー事例セッションが行われ、特定業務プロセスの可視化や改善にとどまらず、企業規模でのデジタルトランスフォーメーション変革を狙った先進的な取り組みが多く発表されました。
日本拠点について
Celonisの日本拠点は2年前から事業を開始し、内資・外資の50社以上にライセンスの導入が進んでいます。
日本市場は欧米と比べ、さまざまな業務プロセスにわたり非常に多様なITシステムと連携するケースが多いようです。
弊社でもSAPのみならず、Salesforce.comやフルスクラッチシステムとの連携ノウハウを蓄積しております。
パイロットや検討会をお考えの企業様は、ぜひご相談ください。
Celosphere 2021のリプレイは以下からご覧になれます。
AiritechのCelonis導入・活用支援サービス
Airitechでは、業務プロセスの改善に役立つCelonisの導入・活用支援を行っています。
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