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にんげんという生物


6085年 大昔、にんげんという生物がいたらしい。
見つかった化石や骨、建物の跡地などから、2本の足で歩き、四つのタイヤで走る自動車や、空を飛ぶ大きな飛行機、テレビや携帯電話、パソコンなどという機械があり、それはそれは文明が発達していたらしい。
 今の我々の生活からははるかに発展していて想像もつかない。

今の我々の生活といえば、火や木を使うことが精一杯で、動物や植物と共存している。4つんばいで裸だ。言語はない。昔のような食べ物はなく、空気を吸うだけで生きていける。

僕は類稀な頭脳が発達している、パオというグループに属している。
パオのみが通じる言語で、過去の痕跡を調べ、情報交換をしている。
パオでは、今の我々のことをアマリと呼んでいる。
ちなみに、おそらくあなたが想像している10分の1くらいの大きさである。

大昔、にんげんはたくさんいたらしい。
何があったのか。なぜ滅びたのか。

アマリは、おそらく昔でいうチンパンジーだと言われている。
にんげんもこのような進化を経て発達したのだろうか。

調査を進めていくと、この地球にはたくさんの穴があいている。
それから、海は灰色。空気はちりぼこりが舞っているのだ。

昔何かが地球を破壊したらしい。
その時にきっとにんげんも絶滅したのだろう。
凍ってるにんげんもいるみたいなので、きっと太陽が当たらない時期があったのだろうか。

さて、言うのが遅れたが
私は、むかしのにんげんの時の記憶があるのだ。
うっすら頭に浮かぶのは
にんげんが3つくらいの大国とその他の国に分かれていて、大国同士が争い、最終的に文明が開発した大きな爆弾を落とすイメージだ。
自ら創り上げてきた巨大な巨大な文明をその手で壊すのだ。
そんなことするはずない?
誰もがそう思っていたよ。

ある日、とてつもなく大きな地響きとともに爆音がなり、一気に空が暗くなった。
人々は闇に包まれたのだ。
初めの1週間はまだ生きていた。
家にこもり、電気はつかないが、毛布で寒さを凌ぎ、残っている食べ物を食べた。
でもあまりにも寒いのだ。氷点下で冷凍庫の中にいるようなものになった。
意識が薄れていく

後世に文明を伝えたいー・・・

そういって文献などを残してくれたにんげんもいたが、大半が機械の中にあるとのことで、見つけるのは不可能に近い。
このような機械をどうやって作ったのか。
まだパオの知能ではそこまでは無理だ。

もし今後、パオが発達してにんげんと同じような文明の発展を遂げたとしても、
結末は同じなのだろうか。
そうだとしたら実に愚かな話である。

少しずつだが、今日も地球の痕跡を探す。

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