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高井息吹-RTAリリース記念対談

aireziasのYoutube企画「RTA」がサブスク等で聴けるようになりました。
多くのコラボミュージシャンを招いて行われたこの企画。
参加してくれたみなさんとの対談を敢行しました。

今回はM02「tell me-RTA No.10」でコラボしてくれた高井息吹との対談です。

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-これしかないわっていうフレーズがあってそれをぶち込んでて、みんなもそうだったんじゃないかなって思う。

福永:RTA史上、ryohadanoさんの「spoon」といぶちゃん(高井息吹)の「tell me」だけ、既にある曲を我々が駄々をこねてアレンジさせてって言って編曲がスタートしたっていう。

高井:「tell me」はライブで一緒にやりましたっけ?

福永:確か一緒にやったかな(aireziasのライブイベントにて共演の際に合奏)・・・なんで今回RTAで「tell me」をやることになったんだっけ?

高井:私の中で、自分の曲でaireziasと一緒にやったら凄く合いそうっていうので「tell me」をやりたいってなって、この曲一緒にどうですかって持ちかけて。

福永:そうか、持ちかけてくれたのか。

高井:自分のライブでも演奏する回数が多くて思い入れもある曲なんです。

福永:この曲ってこれまでの音源に収録されてないよね?

高井:そうなんです。いずれ収録したいと思ってたけど、今回のアレンジがめちゃくちゃ良いから他のアレンジで出すよりもこのアレンジで世に出したいってなりました。空気感も良いですよね、自分のパートを家で録って、それを福永さんがいい感じに音をまとめてくれて。その時しかできない空気があるのが、曲にもあってるし良いですね。

福永:最初にいぶちゃんのピアノ弾き語り音源をもらったのかな、基本それをそのまま活かして、弾き語りに景色を纏わせるようなそういう意識だったな。だから、ピアノと歌の邪魔をしないように凄く意識した記憶がある。

松田:俺らが入るの、ほぼほぼ2番からだしね。

福永:我々も、弾き語りが既に凄く良かったからそれを聴きたいってのもあってね。1番は他の楽器をできる限り入れないことに。

高井:ありがたいです。本当に、自分の思ってた曲の景色がそのまま仕上がって。もともと曲自体の空気がaireziasに合うと思ってたのが、やっぱりそうだったってなりました。

松田:それは本当に嬉しい。俺はダラブッカを入れたんだけど、本当にこれしかないわっていうフレーズがあってそれをぶち込んでて、みんなもそうだったんじゃないかなって思う。

福永:そうだね。俺はガットギターを弾いてたと思うんだけど最低限しか弾いてない。

松田:でもそれが答え、みたいな。

福永:RTA史上、この回だけなんだけど、ストリングスを解禁しました。RTAはなるべく自分らで鳴らせる音だけでやろうかなって思ってたんだけど、曲がストリングスを求めてる感じが半端なかったから、入れないようにと思ってたけど解禁したり。

高井:ストリングスも生っぽく感じられるのがすごいなぁって。

福永:ホワイトノイズとかも実は入れてて。あんまりわからないかもしれないけど、楽器を演奏する以外にノイズ系を結構散りばめたり。

松田:ゆうやけが色々ノイズを入れてたりしたね。あれだけ電子音っぽいんだけど、でもめちゃめちゃ合ってるんだよね。

福永:もっとアコースティックなアレンジになるかなと思ったんだけど、ゆうやけのアイデアのおかげで。相談してなかったアイデアだったんだけどリモートのよさというか。

高井:みんなのアイデアがそのままこれどう?ていう感じで。

福永:逆にいうと、リモートで作っていく場合、遠慮がちな人が敗北する社会になりがちではあるんだけどね。

高井:そうか、空気読むことに意識がいっちゃうというか。

福永:そこがリモートのよくないところではあるかもしれないんだけど、突飛なアイデアというか絶対そうくるとは思わなかったみたいなものが出てきたりするのはいい部分だね。

松田:なんか、ポーカーで最後に手をバーンて見せる、みたいな感じだよね。せーの、って。

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-「tell me」はaireziasと一緒にやって完成した感じがあります。

松田:この曲に関しては俺は映画っぽくしたいみたいなのがあって、だから俺一人で映像を撮りに、いぶちゃんのところにお邪魔したりしたんだけど。

高井:以前父が牧師を務めていた教会で撮ったけど、映像もめっちゃいいですよね。

松田:曲と合わせたときに凄く雰囲気が出るよね。音に引っ張られて、最後のストリングス入るところもキラキラ光を入れたり、そのセクションでのアイデアを受けてみんなで顔を出して歌うっていうアイデアが出てきたり。曲に寄っていく形で作られてる。最初は一人だけど、演奏が入ってく中でみんなも映像に表れていくっていう流れとかも、曲が出来ていく過程でアイデアをもらって完成した感じ。

福永:曲もそうだけど、映像の作り方がRTAの中では異質なのかもね。

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福永:他の曲と比べてなんだかストレートなアレンジになったなぁっていう。

松田:そうそう、迷いがなかった感じあるよね。

福永:aireziasというバンドは裏をかいたような音を入れることが多い印象なんだけど、みんな割とストレートにポーンて出してきた感じだね。あら、そんな素直な音も出せるのねみたいな。多分一緒にライブで実演奏したことがあったってのも大きいと思うんだけど。

高井:その辺は最初の選曲の時点で信頼があって、これだったらみんなが何も考えずに素直に出したものが絶対に正解になる気がするっていう風に思ってました。

福永:いぶちゃんの曲だと「marionette」とかをやらせると、とんでもないことになるかも。

高井:面白そう!

福永:いぶちゃんが想定している1.5割増のカオスになりかねないけどね笑 それを楽しんでいただけるなら。

高井:「tell me」はaireziasと一緒にやって完成した感じがあります。純粋に、笛の音も合うし、アコースティックでいて電子音とかを生っぽく織り交ぜられたところも。

福永:確かに、いぶちゃんの他の作品に比べると一風変わった仕上がりになった気がするね。質感というか。

高井:それでいて曲に凄く寄り添ってくれているから、自然なんですよね。

福永:リモートになって長野在住の堀内がフルートで参加できたのも大きかった気がするね。正直リモートってそれぞれの録音環境の違いによる音質のばらつきとか色々大変なんですけど、RTAならではのというか良さに繋がってるというか。スタジオで一斉に撮るのではなく、それぞれの生活している環境で録った音をまとめられたのは、時代的にも良かったのかも。いろいろな面で大変な時期だけど、こんな遊び方もあるよっていうことを示せるものを作れたっていう面もあるしね。

Q.あなたのお気に入りの機材や楽器があれば、自慢してください。

高井:18、19歳の時にローンで買った初めてのキーボード「SV1」ですね。そんなに高いわけじゃないけど当時としては本当に大きい買い物で、真空管が入ってるから音が良くて。鍵盤の白黒が反転してるんですよ、チェンバロみたいで可愛くて。特にエレピの音がめちゃくちゃ良いです。

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福永:真空管が入ってる楽器って不思議だよね。キーボードだとラインとかMIDIでも出力できるしデジタルなのにアコースティックでもあるっていうか。

高井:仕様も結構アナログっぽくて、画面もないし音をいじるのも全部つまみで調整したりなんで、扱いやすいキーボードだと思います。家でも大活躍してます。

福永:「tell me」のMIDI打ち込みもSV1で?

高井:そう。MIDIも使えるのは凄く重宝します。

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福永:ということで、高井息吹さんでした。

高井:ありがとうございましたー!


高井息吹(Eve) オフィシャルウェブサイト
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airezias × 高井息吹 / RTA No.10


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