![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/47241716/rectangle_large_type_2_1cc52195a798e1d67bf0c730656b8d5a.png?width=1200)
日本でのAirbuyの取り組み(CTO日記)
Airbuyとして日本で取り組んでいる内容を整理しました。割とものすごい活動をしてると思っているのですが、自己発信力がないのが気になってました。どれだけこの記事を見る人がいるのかわかりませんが、私自身の記録として残しておこうと思います。これらの活動は2020年の7月以降です。
デジタルトランスフォーメーションの取り組み①
私が仲良くさせてもらっているマルタマルタさんのサイト上にある見積もりシュミレータです。コロナ禍でSEOを強化したらしく、問い合わせが増えたらしいのですが、サイト以外で問い合わせ毎に見積もりを作成することを人手でやっていて大変そうでした。どんな風に実際やってることを目の前で見せてくれたら、私ができそうなことを実演しますよとマルタマルタ社長の岩田さんと会話したきっかけで生まれた自動化ツールですが、この度実演したムービーを公開しても良いと言われたので公開してみます。
ムービを見てもらうとわかると思うのですが、実際の見積もりをキントーン上で自動で作っているテストデモになります。顧客情報などは見えないはずですが、本番でも同じように動作しています。見積もり一件作成するのに30分、かなりの確率でヒューマンエラーが発生していたので、やり直しを頻繁に実行していましたが、このプログラムだと一件作成するのに3分程度に短縮されました。また、見積もり作成時の組み合わせが結構ありました。留学期間、留学期間の繁忙期の対応、学校単位で異なるプランなど。これらをエクセルシートなどで一元管理したリストをプログラムが読み込んで実行する事ができるようになりました。
デモでは私のパソコン上でプログラムを実行すると、自前のChromeブラウザが立ち上がって、キントーンにログインして、見積もり作成を自動で実行しています。この場合、パソコン一台がこの作業のために使えなくなってしますのですが、この仕組をGoogleのColatoratory上で実行できるものを提供しました。
この仕組のおかげでバックグランドでも実行する事が可能になたり、遠隔の見積作成者にプログラムを実行する事を簡単に依頼する事が可能になりました。バックグランドでキントーンにアクセスして見積もりを作ってくれるので、人でしかできないと思っていた見積もり作成が、24時間、365日自動で作り続ける事が可能になりました。
データサイエンティスト向けに提供されていたサービスなのですが、まじめに分析するとお金がかかるのと、制約条件が大きくて中々手が出なかったのですが、実ビジネス上で使えるようになったのは大きいです。
従来このような取り組みを始めるためには何か実績を残さないとできなかったり、説得するためのプレゼンテーションや、取り組みに効果的な人に直接交渉するといったことが難しいのですが、今回はコロナ禍で困っている企業を救いたい、企業内で一番困っていることを社長から聞き出し、その場で生の環境を共有してもらいながら、その場でツールを作ったり納品するという事例を作ることができました。
デジタルトランスフォーメーションの取り組み②
自動化ツールを作った事例としては朝栄社とのコラボもあります。コロナが本格化する前ではありましたが、ビールを飲みながら朝栄社の西垣社長とコラボできたということでWework内で取り上げてもらったことがあります。
位置情報を活用した分析をするために手動でパラメターを設定して実行するという事が確立できたけど、やろうとしているパラメターをすべて実行する場合、1年分の人件費が必要になりそうだとビールを飲みながら西垣社長からめずらしく愚痴を聞かされました。
それまでも何度も一緒にビールを飲むことはありましたが、西垣さん自身私がどんなことをビジネスにしてたり、どんなスキルが有るのか詳細には伝えておらず、私に頼むつもりで愚痴ったわけではなさそうでした。
そんな始まりでしたが、西垣さんがやろうとしていることを実際に作業するパソコンで見せてもらえれば、何かお手伝いできるかもしれませんとビール飲みながら話していたら、そのままパソコン開いて見せてくれることになりました。
ブラウザ開いてサービス画面開いてログインすると慣れた手付きで実演してくれました。慣れた人でも複数のパラメターを入力したり、出力したデータを再度読み込んで加工したりとすると一回あたり5分程度かりそうでした。
このこなれた作業を担当者にパラメター1000以上の組み合わせで実行するように頼もうと思うけど、人がやるとパラメータ選択間違いなどによって毎回チェックする必要がありそうなのと、1000個の結果の品質を保てるか、複数の人がやると結果にばらつきがでるかもしれないという話でした。
それなら自動化ツールを作ってそのツールがすべて処理するようになったら、高品質で短時間で実行できますよと。それを作って試すまでに私なら短時間でできると言ったら、即答で快諾してもらえました。
結果的にマルタマルタで作った自動化ツールの原型のようなものですが短時間で効果を検証する事ができました。
最終的に以下のようなプレスリリースを出せたのは私の自動化ツールによる貢献が大きいとおっしゃってくれています。
技術系のコミュニティー活動
Westackという技術系のコミュニティーをWeworkのオーシャンゲートにゆかりのある技術系のメンバーと活動しています。基本的には技術系の題材で自由に発表して、簡単にコメントもらったり、面白そうな事があったら何人かで取り組んでみようということをやっています。私はAirbuyでの知見を生かして、日本ならではの取り組みを発表しているのですが、普通の日本のサラリーマンがやれそうでやれなさそうな事を真面目に発表しています。一例としては以下の取組についてもう少し技術的に紹介したりしています。
無線LANキャプチャー(Mac版)
WindowsだとほぼWifi Captureができないのですが、Linuxだと可能だが、LinuxでWifiキャプチャーできるWifiモジュールが入手困難です。Raspberry PIでやったことありますが、取得したデータを取り出すのが面倒、転送すると超ビッグデータとなり、手間暇かかるという状況です。
MacBookだとできるらしいので、試しに周辺のパケットをキャプチャーして、データ集計してみました。
Macの隠しアプリ起動
Optionボタンを押しながらWifiのステータスをクリックすると、Open Wireless Diagnosticsが開けるようになります。
Snifferを起動
Window Snifferでキャプチャ可能で、Channel と帯域幅を選択して実行すると/var/tmpに出力されます
出力したデータの集計
Wiresharkを起動して取得したデータを読み込んで集計ボタンを押すと集計開始
取得したデータの集計結果①
周辺の無線LAN状況の集計結果が簡単に入手できます
取得したデータの集計結果②
特定のチャネルが使われていることで、パケット再送が大量に発生している事がわかります。短時間しか取得してませんが、ピーク時には上手くネットに繋がらない可能性が高いですが、個人での改ざん策はあまりないのが現状です。
おまけ
以下のコマンドをマック上で実行すると↑と同じように/var/tmpにキャプチャー結果が出力されます。
sudo /System/Library/PrivateFrameworks/Apple80211.framework/Versions/Current/Resources/airport en0 sniff 5
このコマンドで取得されるデータは10秒間でも大量のデータになります。間違って30分のデータを取得するとストレージが枯渇するかもしれません。
Google Map
Google Map apiを使って特定の場所のデータを抽出してみました。
最近はGoogle Map APIを使うために、Google Cloudのアカウント取得だけではなく、実際の決済情報を入力して支払い能力があることを証明する必要があります。マルタマルタ向けに作ったサイトですが、同じように空港周辺といったようなマップ情報を簡単に取得できそうです。評価とコメントがわかってしまうので、実際に評価やコメントが得られるようになれば、日本の食べログのような評価サイトを提供することもできそうです。
LINEペイの導入
デモ上で初期から動かしていたLINEペイ。商用利用するために作成したサイトです。申請に通常では考えられないくらい日数がかかりました。
https://airbuy-japan.herokuapp.com/
このような写真を申請のために撮影しました。写真の場所にいてもLineペイの支払いを受けられるようになりました。このエアバイの看板はHGBの福成さんに作ってもらいました!この看板のご利益は相当です!
写真でもわかるように今回の申請はデータサイエンティストやCTOという技術系のプロが対面やバーチャル対面上でオンライン決済を受け付けられるように申請したのですが、申請時に決済内容を正確に伝える事がものすごく時間がかかりました。
実証実験
せっかくLineペイとPayPayが使えるようになったので、イベントするイメージでサイトを作ってみました。試しにビールを売る真似を本格的にやってみるというイベントです。本格的にやるのであれば酒類小売業免許が必要だと思うのですが、反響が多かったら取得してみようと思っています。
下のQRコードは商品毎にオンラインでも紙ベースでも良いのですが、購入する人にスキャンしてもらいます。
スマホでスキャンすると下のように商品を実際に購入するためのLineペイとPayPayのボタンが商品毎に表示されているページがブラウザで開きます。
スマホ上でLineペイかPayPayのボタンをクリックするとスマホにインストールされているLineペイかPayPayのアプリが立ち上がって決済可能になります。
販売側はQRコードを発行するためのサイトだけ用意すればよく、購入者はクレジットカード情報や個人情報を提示することなく自前のスマホアプリで購入可能になります。
実際はお酒だと20歳以上かどうかを確認する必要があるのですが、スマホアプリで年齢確認できるようになると嬉しいです。
PayPayの導入
デモ上で初期から動かしていたPayPay。商用利用するために作成したサイトです。現状申請中ですが、Lineペイと同じように時間がかかっています。
時間がかかっていたのですが、2021年3月9日に無事に取得することができました!
国内のメジャーQRコード決済2つを弊社のサービス内でユーザ側で選択する事ができるようになります。これまではデモ内でコンセプトのような位置づけでしたが、本当にビジネスできるようになったので大変嬉しいです。
Lineペイと同様写真でもわかるように今回の申請はデータサイエンティストやCTOという技術系のプロが対面やバーチャル対面上でオンライン決済を受け付けられるように申請したのですが、申請時に決済内容を正確に伝える事がものすごく時間がかかりました。
PayPalの導入
Airbuyチーム内でフィードバックがあったのでPayPalを追加してみました。
こちらも商用利用できるようになりました。こちらの手続きは一瞬でした。
デモページには簡単に融合できたのですが、対応するスマホアプリが無いという事がやってみてわかりました。PayPalユーザは多そうなので日本人以外向けに活用できるかもしれません。
スクエアの導入
個人事業で使っている住友銀行からセールスの電話があってスクエアを紹介したいと連絡がありました。↑のエアバイ商店の写真を見せたら割とすんなりスクエアの加入が認められました。
このページにあるように
・ICチップ付きクレジットカード
・SuicaやPASMOなどの交通系電子マネー(PiTaPaを除く)、iD、QUICPay
などを対面上で決済を受けられるようになりました。既存の電子マネーが使えてるなどこれがあればほぼ全ての決済を移動しながら提供できるようになりました。このデバイスを販売員や配送者が所持できるようになると、ウーバーイーツみたいなローカルサービスを立ち上げる事ができるかもしれません。
Macbook Pro M1の導入
最近仕事用にMacbook Pro M1を購入しました。数年愛用してきたMacbook Proですが、インド滞在中の停電に伴う異常電圧かどうかは定かではありませんが、常時熱っぽいなどずっと調子が悪いなと思っていたのですが、とうとう充電できないポートが発生してしまいました。ここ数年プレゼンするときに100%うまく投影されないということも、顧客先でお約束のように毎度やらかしてましたが、そもそも本体が異常だったのかもしれません。
Macbook Pro M1に設定した開発環境
普段はあまり公開しないのですが、うまくいかずに返品しましたというような記事をちらちら見つけたのですが、以下のような環境を構築することができました。
・HomebrewでPyenvとPython3.9.1
・docker desktop preview版
・Google 日本語入力(最近まで入らなかったらしい)
・Visual studio code Version: 1.53.2
・Mac 版 Google ドライブ(最近M1対応したらしい)
てな感じで必要そうなものは動作確認できました笑
Macbook Pro M1で困った点と未解決なもの
最近Herokuにデモサイトをデプロイして気楽に運用するというスタイルを始めました。開発側で使っているDockerfileをビルドしてデプロイしてくれるすぐれものなのですが、M1に以降後デプロイは成功するのですが、アプリがクラッシュするという事象に悩まされました。エラーログだと全くわからず、最終的に超軽量のコンテナイメージをデプロイしたところ動かないことがわかりました。docker desktop preview版で普通にビルドしたイメージはHerokuでは動かないみたいです。コンテナは諦めて、そのままのPythonスクリプト一式をrepogirotyとしてプッシュするという手法でなんとかデプロイ後のアプリが動作する事が確認できました。大人しく正式版がリリースされるのを待つことにします。