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ブルアカの考察と言う名の妄想

 ブルアカには多種多様なキャラがいる。角の生えた子、翼のある子、動物の耳がある子などなど。それはモブも同様である。犬に猫にロボット。多様性ここに極まれり、である。
現在放送されているには便利屋やアビドスの生徒が馴染みにしている紫関の大将もでてくる。それを見た時に同じことを思った人もいるかもしれない。そして似たような考えに陥った人もいたかもしれない。

デカすぎる。そうあの生き物たちはデカすぎるのだ。ゲーム内での描写ではそこまでに感じなかったが、あいつら、いや、彼らは人間に近いサイズをしているのだ。

人間に近いサイズ、人語を解することができる。それを見て頭をよぎった一つの仮説を否定するだけの論拠を見つけることは未だに出来ていない。
「新世界より」という小説を読んだことはあるだろうか、もしくはアニメでもいいが、そこには「バケネズミ」と呼ばれる生き物が登場する。彼らの体躯は150センチほど。子供と同程度のサイズであり、その知能は人語をわずかに解する。そして高位のバケネズミまで行くとスムーズに人間とコミュニケーションを取ることができる。
これはネタバレになる、というか作品においてかなり重大なポイントなのだがバケネズミという生き物は元人間なのだ。太古の昔に人間とハツカネズミのDNAを混ぜることで出来上がった聖痕だらけの生き物なのだ。

じゃあ、ブルアカの住人、というかキヴォトスの住人を見てみよう。



なぜ犬や猫、果ては角の生えた人間がいる?

 どれもこれも、キヴォトスが巨大な箱庭だと仮定すれば説明がついてしまう。もしくはクトゥルフのように旧世界の上に興った文明か。
DNAを混ぜれば、バケネズミと同様の生き物を作ることが出来るだろう。本来作りたかったのはモブの犬や猫ではないのか。彼女たちはその過程で生まれた所謂「失敗作」もしくは「出来損ない」ではないのか。中途半端に動物の身体的特徴を持っているのはそのためではないのか。モブの生徒であれば見た目は完全に人間の生徒がいたりするが、あれもまた失敗作ではないのか、特徴すら宿せなかった存在ではないのか。
人間から変化させようとしたのなら、徐々に人間らしさを失っていく過程があるだろう。きっと生徒はその過程で完成形、もしくはあるべき姿があの動物たちなのだ。

なぜ人間と同サイズの犬や猫がスムーズに会話を行いながら人間と同じ格好をしている?

 なんで人間と同様の恰好をする?我々は、人間は模倣から始まる。彼らもまた人間であれば、本来するはずだった格好をしていることにそこまで疑問は無いだろう。人語を解することも同様だ。彼らは目指すべき場所に到達している。人間に近いが、人間ではない生き物。
その遺伝子に刻まれた、もしくは遠く離れた祖先に近づこうとするだろう。
その結果が着ぐるみにも見えるあの恰好なのだろう。

なぜカイザーコーポレーションはキヴォトスを支配しようとした?膨らみすぎた成功と金と支配欲を制御できなくなったのか?

 カイザーコーポレーションはストーリーでキヴォトス全土を支配しようとしている。結局その野望は阻止されたし、実行部隊ごと切り捨てたようなので特に触れられたりはしていないが、あれは本能だったのではないだろうか。描かれ方的には肥大した支配欲だったが、本当は本能から来る行動だった可能性がある。本能という言葉よりも存在理由と言った方が正しいかもしれない。
 家畜や実験動物を多数もっているとして、それを放し飼いにすることはあるだろうか。畜産や労働と同じである。監督者が、管理者が、管理することで能率は上がり実験もうまく行くのだ。なぜゲヘナには羽と角がある生徒が多いのか、なぜトリニティには白い羽が生えた生徒が多いのか。
当然だ。畜産の農場でわざわざ牛と鶏を同じ寝床に入れるか?いれないだろう、だって管理しづらいから。
 つまり、本来彼らカイザーはキヴォトスの管理者であった可能性がある。長い時間か、強くなりすぎたキヴォトスの住民の所為か、理由はわからないがいつしか彼らは本来の任務である管理が行えなくなった。そのため、一度管理するための準備期間を設けたのだ。それがカイザーグループの設立であり、あの軍隊なのだ。
 なぜあの時カイザーはキヴォトスを支配しようとした?その答えは至極単純で、あの時本来の任務である管理業務に戻れそうであったからである。

ヘイローとは何なのか?

 名前とはいったい何のためにあるのか。それは個体を識別するためである。家畜にも、動物園や水族館の生き物にも名前があり、場合によっては名札の役目のモノをつけていたりする。
 大量の生き物を管理する場合、できるだけ全てを識別できた方がいい。それも特に元になった人間を遥かに超える異様な頑丈性を持った生き物とか。国によっては犯罪者にGPSを点けたりするらしい。同じことを考えたとしたら?その生き物は起きて行動している場合、何かのはずみで色々なものは破壊しかねないとしたら、どうにかしてそこに首輪をつけようとするだろう。
 だから、彼女らはみなヘイローを持つ。例えそれが失敗作であっても出来損ないであっても、もしくはだからこそ。管理者から見た場合にどこに不穏分子がいるのかわかりやすくするために。

 

つまり、色彩とは、気まぐれに帰って来た本来の所有者、カイザー達の主であったのではないか。外から来るということは、つまり、そういうことではないのか。

もしかしたらあの世界は我々が考えているよりもずっとグロテスクでおぞましい罪を抱えているのかもしれない。

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