デザイン解剖#65
今日はルミネ荻窪さんのバナーを分析&トレースさせていただきます。
コンセプト推察
これから春になり、新しいことへ挑戦していく、「新たな窓を開ける」がコンセプトかなと推察します。
また被写体として映られている方=このバナーのターゲット層と考えると、20代女性が好む、ぬけ感がありながらもポップな色使いを採用されているのかなと思いました。
使用フォント
英文:EngraversW01 Regular
Engraversは"彫刻師"を意味するそうで、確かにセリフの▲部分が、彫刻刀で削った時のようだと思いました。
和文:筑紫オールドゴシック
一目見た時には曲線の印象が残りますが、それぞれの文字をよく見て見るとはらいなど鋭角な部分も多く、少し緊張感もあるフォントです。
使用色
背景・肌色:#F0F0E7
英文・赤/青/緑:#D74835/#2B6EB7/#53AF93
和文・黒:#100E0C
どれも彩度が低く、3原色ながらポップになりすぎていない。
文字/背景の色は緑以外すべて被写体の洋服の色とマッチしており、統一感が生まれている。
配置の特徴
HELLO,が一番左側に飛び出ていることで、読み始める(最初に目線がいく)順番に迷わない
HELLO,の中央線と中央の図形の頂点が合っていることで一体感がある
HELLO,のカンマの下部にGOODのGが揃っていることで連続感がある
GOODの上部にFUTURE!の最後尾が揃っていることで、ここも連続感が生まれている
「どんな種をまく?」は図形に合わせて弧を描くように配置されていることで要素がバラけて見えない
「どんな」の上端は人物の指と揃えられており、「まく?」の下端はGOODのO中央と揃えられている。
「種を」のみ左端がHELLOのHに揃えられていることで、他の文字とも一体感がある
FUTURE!がなぜこの位置に配置されているのかだけ、理由が読み取れず…
写真は、人物が中央にくるような配置もできたはずだが、あえてそれをせずにOとGの間を視線がすり抜けるようにしたと考えられる。未来を見据えているような演出ができるのと、余白をとることで「どんな種を〜」の文面が目立つことが理由と推察。
トレース!
英文:文字サイズ140pt
HELLO,=,のみカーニングされ文字間20・他は100
GOOD=Dのみカーニングされ、文字間40・他は100
→Oが円形のため、膨張して見えるからだと思われる。
FUTURE!=Uのみカーニングされ文字間55・他は35
→FとTの下部にスペースがあるため、Uの周辺がスカスカして見えるからかと思われる。
和文:文字サイズ44pt
「どんな」=文字間295
「種を」=文字間315
「まく?」=文字間175
→図形に沿った配置にするため、それぞれ文字間が違くなった?
使用した写真素材の彩度をかなり落としました。
そうすることで、写真が落ち着いているために文字が際立って見えることが発見でした。(途端に80年代っぽい雰囲気になってしまっていますが…)
まとめ
とにかくグリッドにのっとって配置されていることが分かり、謎解きのようで楽しかったです。人物の指先と文字の端を合わせるなどは意識したことがなかったので、やってみると見るからに整った印象になることが発見でした!
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