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「 見える全部聴こえる全て色付けたくせに 」


・髪を切りたい話

人生の半分以上をショートで過ごしてきたわたしは、この半年弱髪を伸ばしていた。
伸ばしていたと言ってもほぼ刈り上げの状態から数ヶ月伸ばしただけなので、襟足がやっと肩につくかくらいしか伸びていないし段もついているのでちょっとウルフのようになっている。
一般の人から見たらまだショートにあたるだろうけど、わたしをよく知る人と会うと「伸びたね」と言われるくらいには伸びた。

そんなに伸ばしていたのは訳があって、8月の終わり、初めて会った🗼といい感じになったわたしは、「伸ばしなよ」と言われた言葉を間に受けて伸ばす決意をした。
ただそこからだんだん返事がなくなり、最後に会ったのは10月になり、12月に会った共通の友達に「どうせ会えないんだから、言うこと聞かなくていいです」と言われる始末だった。
連絡はちょこちょこ返ってくるので、嫌われているわけではないとは思うけど、その間に同期への気持ちが再熱してしまい、吹っ切れて「いい趣味友達になりたい」と思えるようになった。

それからその友達にまた会ったときに「でもウルフもいいですね」と言われてしまい、案外好評なこともあって切るか切らないか思い悩んでいた。
前回美容院に行った時も「本当に切らなくていい??」と言われて、「伸ばします!!!」と言ったものの、やっぱり物足りなくて、今回も「襟足きりてぇ!!!!」となって勢いで美容院を予約した。

予約したのはいいものの、ずっと悩んでいた。
切りたいのは切りたいが、こんなに伸ばすのも成人式以来なので、もったいなく思ってしまった。
結局わたしは自分がなくて、周りの人の目を気にする節があるから、Twitterやストーリーで聞いてみたもののなかなか決められたなかった(答えてくれた方々ありがとうございます)
「こんな回りくどいことしてるけど、本当に欲しいのは好きな人の言葉なんだよな!!!」と思い、いつも教えてくれない同期にダメ元で聞いてみることにした。

「一生決まらないので切れ、短くしろと言って下さい」「もし長いほうがよければ言わなくていいです」と半ば強制的に言わせにいくLINEを送ったら、案の定「好きにしたら」と来た。
ここまでは想定通り……と思っていたら今回は違った。
同期がくれたピアスを活かすならショートかなという内容のLINEが入っていて、しかもよく見たら「好きにしたら」の後に5分以上時間差があって送られてきていた。
びっくりした、まさか答えてくれると思ってなかったし、自分もたったその一言で決意ができた。
そのあとも別の友達から「伸ばして」「襟足残しましょう」と言う連絡が来ていたけど、全く揺らがなかった。
Aの方がいいと全人類が言ったとしても、好きな人がBの方が似合うと言ったら9.9割型Bを選んでしまう、わたしはそう言う人間である。、



・SNSの話

わたしと同期はLINE以外のSNSで繋がっていない。
というかわざと繋がらないようにしている。
一緒に住んでるときもわたしがツイ廃で惚気ていることもバレていたし、わたしは同期がどんな名前やアイコンでTwitterをしているか知っていた。
インスタは同期はやっていなくて、その代わりわたしはTwitterやインスタに載せたことも、それ以上にしょうもないことも、LINEで送っていたし、送られてきていた。
それが今年になってついにインスタを始めたらしいけど、わたしはフォローしなかった。
別に見られて困ることを載せているわけではないが「インスタは見ているのにLINEが帰ってこない」とか考えるのが嫌だった。自分はするくせにね。

そんなこんなで今日まで過ごしてきたけど、今日かくかくしかじかあって、初めて同期のTwitterアカウントがわたしのタイムライン上に上がってきた。
これはほんとうに悪い癖なのだけど、鍵垢じゃなかったせいで、めちゃくちゃ遡って見てしまった。
当然わたしのことが書かれているわけではないけど、だいぶ昔の投稿にわたしが差し入れしたアニメのセリフ入りペットボトルの写真を載せている投稿があった。
わたしばかりが色付けられていたのかと思っていたけど、そんなこともないのかと嬉しくなった。


・「 ハッピーエンド 」
京都に行く予定があったこともあり、「僕は明日、昨日のきみとデートする 」を数年ぶりに見て、back numberのハッピーエンドを久しぶりに真剣に聴いた。

次の言葉はどこかとポケットを探しても
見つかるのはあなたを好きな私だけ

どれだけ離れていてもどんなに会えなくても
気持ちが変わらないからここにいるのに

ハッピーエンド / back number

ハッピーエンドじゃなくても、わたしを忘れてもと思える日が来るんだろうか。
少なくとも今のわたしは、いなくても生活は回るけど、なくなってしまうとほんとどうにかなってしまうんじゃないかと思う。

全部色付けられたこの世界で、これからもまた生活を続けていく。

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