「いつも何かが嫌って言ってるよね」

自粛があけて数カ月ぶりに会った友人から言われた。

女友達が久々に会えば話は尽きないわけで、
仕事がどうとか恋愛がどうとか、共通の友人がどうだとか
たくさんたくさんしゃべっていた。

一通り近況を報告し終えた私に、友人は
笑って言ったのだった。

「いつも何かが嫌だって言ってるよね」

びっくりしちゃうことに、私にはその自覚が全くなかった。

マイベストソングのひとつに、さユりさんの「ネバーランド」という曲があるのだけど

「明日になればすべてが変わる魔法をかけた」と
笑っている 君はまだ
浅瀬でぴちゃぴちゃしてるだけ
好きなものが遠ざかる 暗い 狭い
ところにいるみたいで
欲しいものがみつからないとか
ただ駄々こねてばーっかり。
子供だったら 四六時中寝て
人のせいにして 生きてられるのにな
大人になんかさ なりたくもないよなって
人を見下して 生きていくのかな

お前なんかさ

ようするに現状を変える勇気も努力もないまま
周囲のせいにして自分は安全なところで文句を言って
いつまで子供でいるつもりですか???
っていう歌だと認識しているのですが
まさか自分の現状がそのままだとは夢にも思っていなかった。

自分と友人に話したことについて顧みると、
主には仕事の愚痴になってくるからこれはもう頑張るしかない。

でも頑張るしかないのにちょっとしんどくなっちゃったから
話聞いてほしいなって、それだけだったのになとか思うと
寂しくなってしまう。
もちろん友人からは「愚痴ばかりのお前と話すのがもう嫌だ」とか言われたわけではないのだけど
それでも言いすぎなのかなと思っちゃったりして。

仕事以外には結婚をする気がないこと、子供が欲しくないこと、一人暮らしでもペットが飼いたいこと、
など話したときに漏れた「それが許されない風潮が残っている悲しみ」「女に求められるものを満たせないことへのいらだち」
とかそういう話だった。

これなんかなおさらしんどいのである。
だって終わりがないんだから。

そもそもが生きることに前向きな人間ではないし、
死のうと思って死ねなくて、なんて経験もあって
人生なんて死ぬまでの暇つぶしだと本気で思っているような奴なのだ。

好きなことがたくさんあって、生きていてよかったと思う瞬間もあって、
それでもそれらを糧に「これからも生きていこう」とは思えない。
(そんな自分が心底情けないと思うのは、どんなに好きなものでもそのために生きようと思えない自分が恥ずかしいのは、また別の話だけど。)

頑張ってまで生きていたくない。

そんな人間なのに、「いつも愚痴ばっかりだね」なんて言われて一丁前に落ち込んでいる。

友達と会った時に、「こんなことがあって嫌になっちゃったんだ」って
言うのは仕方ないじゃない。
だって本当にいつも何かが嫌なんだから。生きてる限り。

でもそんなこと言わないで済むようになりたいななんて、
思うから、今度こそは変わらないといけない。
頭で考えるだけじゃなく行動を変えないといけない。
そうでないと、このままずっとネバーランドの子供のまま。

そんなことを考えた、久しぶりの外出でした。


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