Google「会話生成AI」が超リアルでヤバい/全Geminiユーザーに「Imagen 3」を開放/バイトダンス版「Sora」がついに登場!/OpenAI、Hearstとも提携/生成AIのビジネス活用事例5選から考える、メリット・デメリット/ノーベル化学賞にGoogle研究者ら たんぱく質解析用AI/OpenAI、衝撃の「1兆円」資金調達を支えた投資家たち【週刊AIのニュース 2024年10月14日号】
こんにちは。AIのある暮らしです。
2024年10月7日〜10月13日の「週刊AIのニュース」をお届けします。
みなさまのAI情報収集にご活用ください。
【1】文章生成AI
OpenAI、Hearstとも提携 ChatGPTでEsquireなどのコンテンツ表示可能に
OpenAIは、米国のメディア企業Hearstと提携し、ChatGPTやSearchGPTで同社の雑誌や新聞のコンテンツを表示できるようにすることを発表しました。Hearstは「Esquire」や「Cosmopolitan」などのブランドを擁しており、この提携によりChatGPTの利用者に多様なライフスタイルコンテンツが提供されます。契約にはコンテンツの適切な引用とオリジナルソースへのリンクが含まれていますが、生成AIのトレーニングへのデータ利用は明確にされていません。
Copilot、Gemini……クリエイターがよく使う生成AIサービスは?
デジタルハリウッドが行った調査によると、クリエイターがよく使う生成AIは「ChatGPT」が最多で、71.7%が利用しています。他にも「Adobe Firefly」や「Midjourney」が人気です。また、AIの学習データとして自身の創作物を使うことに対しては、47%が肯定的な反応を示しましたが、著作権や報酬に関する懸念も依然残っています。
【2】画像・動画生成AI
バイトダンス版「Sora」がついに登場!テキストや画像から10秒の動画、完成度の高さに注目
バイトダンスは、新たな動画生成AI「PixelDance」と「Seaweed」を発表しました。これらはテキストや画像から10秒の動画を生成するもので、複雑な動作もスムーズに表現できるのが特徴です。AI生成動画の品質は大きく向上しており、ショート動画や広告分野での利用が期待されています。
Google、全Geminiユーザーに「Imagen 3」を開放、高速・高品質な画像生成AIモデル
Googleは最新の画像生成AIモデル「Imagen 3」を無料版も含む全てのGeminiユーザーに提供開始しました。Imagen 3は、細部表現が向上し、より自然な光と影の表現が可能です。日本語プロンプトにも対応し、クリエイティブから教育、研究まで幅広い用途に対応。ただし、現時点で人物画像の生成は制限されています。
アニメの“応援絵”に生成AIを使うのは問題か? 「ぷにるはかわいいスライム」寄贈イラストに、一部Xユーザーが“がっかり”
アニメ「ぷにるはかわいいスライム」の応援イラストに生成AIを使用したことが物議を醸しています。漫画家すがやみつる氏が背景にAI生成の月面画像を使用したと明かしましたが、一部ユーザーから批判が寄せられました。すがや氏はAI使用を正直に認め、今後も節度を守りながら利用していくと述べています。
生成AIを使って描かれた絵画はどこまで著作権を主張できるのか?
AI生成アートの著作権問題が注目を集めています。アーティストのジェイソン・アレン氏は、生成AI「Midjourney」を使って作成した作品で賞を獲得しましたが、米著作権局はAI生成作品を著作権保護の対象外としました。アレン氏はこれに異議を唱え、AIを用いた創造性も著作権保護の対象にすべきだと主張しています。
Adobe、クリエイターの作品が勝手に他人やAI学習に使われないようにする仕組み
Adobeは、クリエイターが自身の作品を保護できる「Adobe Content Authenticity」を発表しました。この無料のWebアプリは、作品に署名を付けて無断使用やAI学習への使用を防ぐための仕組みを提供します。画像や音声、映像に対応し、作品の改変履歴を追跡できるため、AI生成フェイクの識別にも役立ちます。
日本人をうまく動かせる動画生成AI「Hailuo」が3日間無制限モード開放中。有償プランスタートに合わせ
中国製の動画生成AI「Hailuo」は、日本向けに最適化された動画を生成できるサービスです。現在、3日間の無制限モードが開放されており、有償プランの導入に伴い注目されています。Hailuoは、動画生成において自然な動きを表現できることが特徴で、ビジネスや広告業界での活用が期待されています。
【3】モバイル・マルチモーダルAI
再始動する「Copilot+ PC」 “スマホを出さない”へ向かうオンデバイスAI
マイクロソフトは、オンデバイスAIを搭載した「Copilot+ PC」の機能を強化し、10月から再始動します。特に「Recall」機能は、PC上で見た情報をAIが解析し、タイムライン形式で検索可能にするものです。また、画像解析を活用した「Click to Do」や、AIを利用したファイル検索などが追加され、よりパーソナルなAI体験が提供されます。
Siriが主役に!Apple Intelligenceの革新ポイント
Appleは、Siriを中心に据えた新機能「Apple Intelligence」をiOS18.1で導入します。Siriは、メール送信やカレンダー操作、写真編集などをデバイス上で自動化し、他社のAIとの差別化を図ります。重要なのはサードパーティーアプリとの連携で、3,400万人の開発者が新フレームワーク「App Intents」を活用することが鍵となります。
グーグルの「会話生成AI」が超リアルでヤバい…これはChatGPTの登場時に匹敵する「衝撃」だ!
グーグルが新たにリリースした生成AIが、米国で大きな注目を集めています。このAIは、各種の文書をもとにポッドキャスト形式の音声会話を生成し、そのリアルさが驚異的です。もともと文書管理AI「NotebookLM」の機能として提供されましたが、ユーザーの間で非常に人気を博しています。現在はベータ版で、主に英語対応ですが、その会話の内容や音声の自然さが、本物の人間と区別がつかないほどです。
「Xiaomi 14T/14T Pro」国内発表 ライカ監修のカメラやGoogle Geminiを搭載、10万9800円から
Xiaomi Japanは「Xiaomi 14T」と「Xiaomi 14T Pro」を発表しました。両モデルはライカ監修のカメラとGoogle GeminiのAI機能を搭載し、高品質なポートレート撮影や動画編集が可能です。また、ディスプレイは6.7インチの有機ELで鮮やかな表示が特徴。価格は10万9800円からで、国内発売は11月下旬以降を予定しています。
【4】生成AI活用事例
ノーベル化学賞にGoogle研究者ら たんぱく質解析用AI
2024年のノーベル化学賞が、Google DeepMindのデミス・ハサビス氏とジョン・ジャンパー氏、ワシントン大学のデービッド・ベーカー教授に授与されました。彼らは、たんぱく質の立体構造を高精度で予測し、新たなたんぱく質を人工設計できるAI技術を開発し、生命科学や創薬に革新をもたらしました。ハサビス氏は囲碁AI「アルファ碁」の開発者としても知られています。
生成AI活用フォーラム2024 Fall 進化する企業の生成AI活用、AI駆動型サステナブルな社会への挑戦
このイベントでは、生成AIの最新トレンドやビジネス事例を紹介し、AIが社会に与える影響や課題を議論します。製造業から小売、金融、公共部門に至るまで、生成AIの活用が急速に広がっており、ビジネス効率の向上や社会課題の解決に役立つと期待されています。イベントには展示ブースや相談会もあり、参加者には特典としてAmazonギフト券やAI関連書籍のプレゼントがあります。
生成AIのビジネス活用事例5選から考える、メリット・デメリットとは
2023年、生成AIは日本で注目を集め、ビジネスを変革する力があるとされています。この記事では、伊藤園やソフトバンクなど5つの国内企業の生成AI活用事例を紹介し、業務効率化やアイデア創出の可能性を示しています。一方で、情報漏洩や誤情報、著作権侵害のリスクも存在し、導入には注意が必要です。
【5】生成AI業界
東大・松尾豊教授、生成AI「挽回は容易」 本社サミットで
東京大学の松尾豊教授は、生成AI開発において日本が米国に追い付くことは可能だと述べました。生成AIサミットで、利活用がイノベーションを促進すると強調し、日本の技術者がサービス開発をリードする重要性を説きました。松尾氏は、生成AIの潜在力を引き出すためのビジネス変革を進めるべきだと提言しました。
生成AIのデータ整備、経産省が支援 ソフトバンクなど
経済産業省は、生成AIの開発に必要なデータ整備を支援する事業を開始しました。第1弾としてソフトバンクのコールセンター向けデータ整備など3件が採択されました。さらに、AI基盤開発にも支援を行い、トヨタ子会社のウーブン・バイ・トヨタがマルチモーダルAI開発を手掛けます。データ学習用のクラウド利用料も補助され、業界全体でのAI推進が進展します。
学校で生成AI「禁止令」... 人工知能は先生たちの敵か味方か
生成AIを学校の授業や宿題に活用する動きが議論されています。文科省は小中高生のAI利用に肯定的なガイドラインを出していますが、AIの不正確さや偏りが問題視されています。一部の学校では、AIを使った宿題が発覚し、罰則を科す「生成AI禁止令」が出されました。AIの教育現場での利用に関して、適切な活用法が模索されています。
OpenAIが「悪意のある者がChatGPTを使って選挙を妨害しようとしている」と報告
OpenAIは、2024年10月9日に発表した報告書で、AI技術が悪用され、選挙や政治活動に影響を与える可能性を指摘しました。特に、アメリカやルワンダ、アゼルバイジャンで、ChatGPTを使って政治的コメントを生成し、SNS上に投稿する事例が報告されています。これには、選挙妨害や特定の政党を称賛するメッセージの自動生成が含まれます。OpenAIは、AIが攻撃者の能力を大幅に向上させていないとする一方で、適切な検出と対策が必要だとしています。
サムスン、第3四半期利益見通し予想届かず AI半導体苦戦を謝罪
サムスン電子は、2024年第3四半期の営業利益が前年比274%増の9兆1000億ウォンと予測しましたが、市場予想を下回りました。特に、AI向け半導体での競争で後れを取っており、エヌビディアへの供給遅延や中国企業との競争が影響しています。サムスンは技術力強化に注力することを表明しました。
グーグル広告に脅威、TikTokと生成AI検索に勢い
グーグルは44兆円規模の検索広告市場で長年の支配力を持っていましたが、TikTokやAIを活用した新たなサービスが脅威となっています。TikTokは、ユーザーの検索キーワードに基づくターゲティング広告を導入し、広告業界に変革をもたらしています。この動きは、検索広告市場の勢力図を大きく変える可能性があります。
OpenAI、衝撃の「1兆円」資金調達を支えた投資家たちの顔ぶれ
OpenAIは最新の資金調達ラウンドで66億ドル(約9780億円)を調達し、評価額は1570億ドル(約23兆3000億円)に達しました。これはUberやAT&Tと同水準の評価額です。この資金調達には、投資家がOpenAIのライバル企業に投資しないという条件が付いており、OpenAIの営利企業への移行が注目されています。
OpenAI、公益重視の法人格に移行か 敵対的買収に備え
OpenAIは、公益を重視する「パブリック・ベネフィット・コーポレーション(PBC)」への法人格移行を計画しています。この動きは、敵対的買収への対抗策として行われ、サム・アルトマンCEOの地位を守るためです。OpenAIは、技術開発競争が激化する中、AIのリスクに対処しつつ利益も追求する姿勢を示しています。
「ホワイトカラー」は数年以内に用済みになる…まもなくOpenAIが手にする「人工超知能」その怖すぎる未来予想図
OpenAIのサム・アルトマンCEOは、数年以内に人間の知性を超える「人工超知能(ASI)」の誕生を予測しています。次世代AIの利用料は月額30万円程度で、ホワイトカラー労働者を完全に代替できる能力を持つとされています。2050年には、さらに進化したスーパーAIが稼働し、AIが工学や物理学の分野で人間の限界を超える技術を提供する可能性が高いと指摘されています。
博報堂、広告詐欺対策で「ワールドコイン」と提携
博報堂は、OpenAIのサム・アルトマン氏が手掛ける暗号資産プロジェクト「ワールドコイン」と提携しました。この提携は、デジタル広告の詐欺対策を目的としており、ワールドコインの虹彩認証技術を利用してAIボットによる不正トラフィックを排除します。日本国内では認証機器の設置を拡大し、広告効果の精度向上を図る計画です。
【6】SNS業界
TikTokがAI駆動の広告システム「Smart+」を発表
TikTokは、AIを活用した広告システム「Smart+」を発表しました。このシステムは、広告のクリエイティブ作成からターゲティング、最適化までを自動化し、広告キャンペーンを効率化します。AIは過去の成功事例を学習し、広告主が短時間で効果的なキャンペーンを展開できるようサポートします。また、AI生成による「TikTok Symphony」を利用したクリエイティブ作成も可能です。
TikTok、マレーシアで数百人削減 AI活用を推進
TikTokは、マレーシアで数百人規模の人員削減を実施し、AI活用を進めています。特にコンテンツ管理業務にAI技術を導入し、グローバルな運営モデルを強化する方針です。この動きは、AIが投稿管理の効率化を目指す中で行われており、他国への影響も注目されています。
YouTube、広告スキップのカウントダウン表示を試験的に廃止か 5秒経つまで現れない新仕様を確認
YouTubeが広告スキップボタンのカウントダウン表示を一時的に非表示にする新仕様をテストしていることが判明しました。5秒経過後にスキップボタンが表示されるようになり、ユーザーがスキップできるタイミングがわかりにくくなる可能性があります。公式発表はまだありませんが、テストはAndroid版で確認されています。
【7】おすすめ動画
生成AI学習にIOWN活用 拠点の分散に期待も【WBS】
NTTコミュニケーションズが次世代通信基盤IOWNを活用し、離れたデータセンターを接続して生成AIの学習を効率的に処理する実証実験に成功しました。この技術により、地方へのデータサーバーの分散が期待されています。データセンターの集中によるサーバー逼迫や電力供給の問題解決に寄与し、今後の技術発展が注目されています。
GLOCOM六本木会議オンライン#86 教育における生成AIの可能性を探る
生成AIの教育分野における影響と可能性についての議論が展開されました。ChatGPTなどの生成AIが学習者や教職員に与えるメリットとリスクについて、事例を交えながら検討され、今後の教育への応用や課題が明らかにされました。特に、オンライン学習やファカルティ・ディベロップメントにおける活用が焦点となっています。
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