直感ってやつ。ファイナル。
「ファイナル」って響きが壮大に聞こえるけど、
「完結させるぞ」の意。です。
悟空とフリーザの戦いが長すぎるがゆえに
飽きて観なくなってしまった私からしたら、
「手短に」って結構大事(できてないけど)。
2015年、夏の日の信号待ちの直感に導かれて、
8月の終わりに娘と二人、宮崎にたどり着いた。
フリースクールをしていた彼と再会し、
園舎、兼私の自宅となる場所に案内してくれた。
その日はスクールに子供達がくる日だった。
玄関を入って、まっすぐ進むと、突き当りが教室だった。
そこは日当たりがいい部屋で、とても明るかった。
そして、部屋の入り口にたって、
座ってご飯を食べている子供たちとスタッフの人たちに挨拶をした。
一番手前に短髪の男性が座っていた。
彼と目が合ったとき「あ!」って思った。
そして時間が2秒くらい止まった。
その2秒は、部屋が白く光って景色が彼だけになった。
どう考えても、天気がよくて日差しが眩しかったからなんだけど、
その瞬間を説明すると、そんな感じだった。
とりあえずは、
「かっこえぇーーーー@3−402:@pwt。@y:ぽうあtmぷといへw;いgj:いじょpらじょぺg!!!!!!」
と思った。
でもすぐ「まーーーーまーーーーまーーーーまーーーーまーーーーまーーーーまーーーーまーーーーーーーーーーーー。落ち着け自分。」
ってな感じで全力で平静を装い、
とりあえずご飯を食べたり、荷物を整理したりして、
夕方にはちょうどアオウミガメの放流がすぐ裏のビーチであったので、
娘と見に行ったりしてた。
夕飯を作ろうと家に帰ってくると、例の彼が台所でご飯を作っていた。
彼はもともと私の住むことになった家に住んでいたのだが、
私たちが来ることになったので、
そこの敷地内にある小さな宿の一角に引っ越していたのだった。
彼はその小さな宿をリノベーションするために、長野から来ていた。
その日は、その宿の台所が使えない日で、
こちらの台所を使っていたのだった。
で、内心「ッシャーーーーーーオr、:ー43ヴィt;p9雨亜mvpw4mと;絵ghら、@w_−45012^0。xあw_@lrg_:えsp!!!!」
と思っていたのだが、何事もなくような素振りで
彼と私と娘で一緒に夕飯を食べた。
夕飯を食べながら、色々話をしていたのだけど、
彼がふとアルバムを持ってきて言った。
「これ今までに撮った写真ですけど、見ます?」
「どれどれ」
とまぁ会話の流れ的に見ることになったのだけど、
それを見て、衝撃を受けた。
だってその写真を私は、全部見たことがあった。
そんな感覚だった。
もちろん初めて見る写真だし、知らない景色なんだけど、
「私、全部これ見たことある」と思った。
というか、私が撮った写真じゃないかと思った。
「あー、この人だ」。
それは「わかった」って感覚だから、
「結婚したいー❤︎」とかそういう感じではなかった。
ただ「あなたですね」って。
そんな事、本人には言えないので、
その時はただひたすら「いい写真だね」って褒めまくった。
そして、なんやかんやで2ヶ月後に付き合うことになって、
すぐ入籍してもよかったんだけど、娘のリズムもあったし、
結局その10ヶ月後くらいに入籍した。
でもまーーーー、順番がいかんせん、
「気になる→お付き合いする→知っていく→結婚を決める」
でなくて、
「この人だ→結婚する→それから知っていく」
ってもんだから、
まーーーーーー意味が分からないことだらけだった。
喧嘩しまくってきたけど、その度に、
「この人なのになーーーーんでこんなに理解できんのんか!!!!」
と苦しんだ(自分で勝手に)。
あるとき、宮崎に来るきっかけとなった男性に言われた。
「愛ちゃんは、彼に生き方を教わるつもりでいたらいいよ」。
私は社会経験もそれなりにあって、
要領も愛想もよくて、いわゆる「できる子」的なタイプ。
夫は、自分の好きなことしかできない会社勤めはまずできないタイプ。
年下で、表向き物静かで全然目立つタイプじゃない。
でも、自分の感覚がピカイチの人だった。
ピカイチというか、鈍っていなかった。
私は社会ではデキる子でも、その世界に馴染みまくってたから、
感覚がもう麻痺していた。
「自分がどうしたいか?」というより、
「人からどう評価されるか?どうするべきか?」
そういうことを頭でずっと考えて生きていたから、
「社会の常識」の上にいない彼に一人怒ってばっかりだった。
でも、「彼が非常識だ。間違ってる怒!!」という私の思いを、
一瞬で「私が間違ってました」と思わせてくれるのは、
彼がサーフィンをしている時だ。
彼のサーフィンは本当に「今ここ」にしかいなくて、
「波にのってやる」という我はなくて、
「波に合わせて動く」とか「波と溶け合ってる」っていう感じで、
とてもリラックスしていてすごくスマートでかっこいい。
終わったあとは、いつも「気持ちよかったー!!!」って帰って来る。
私はといえば、
「なんとか波を乗りこなそう」という気満々で、体中に力が入ってて、
終わったあとは「うーん、うまく乗れなかったなーくそー」
っていう時が多かったりする。
彼のサーフィンは、彼の生き方そのもの。
今ここを感じて、流れにのって生きる。それを楽しむ。
私は本当にそうなることをずっと求めてきたし、
それをこの人生でするために、生きてきたんだと思うと、
彼と出会うことはもう決まっていたのだろうなと思う。
あの夏の信号待ちに来た直感は、
宮崎から彼が私を呼んだ声だとしか思えなくて、
もしそうじゃなかったら、
未来の私が「こっちだよー」って呼んでた声だと思った。
この頃は、私の直感が「戻ってきた」というより、
自由になってきてる気がする。
感じたいように、感じるってことなのかな。
今もお日様が気持ちいいから、陽の当たる玄関でこれを書いてます。
天気がいいから散歩に行こうかね。
fin.
4回シリーズ、長々と読んでくださりありがとうございました。
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