教師こそ、ランしてサーフィンに行け!
って、偉そうに言っちゃいましたが。
教員現役時代にパッと浮かんできたこの言葉。
このタイトルの本を出版して大反響!…という妄想を、まさに陸上競技場を走りながらしてました。29歳ごろか。
当時、私は走りまくっていたし、たまの週末にはサーフィンに行っていた。海なし県埼玉から、朝も早よから数時間かけて千葉・湘南へ。
真冬の寒い朝によく起きて行ったもんだ。
私は25歳で子連れ離婚をして、実家のある埼玉に出戻った。
そして、そこから教員免許を取得するために、
子供を保育所に預けながら短大に通わせてもらっていた。
それまでの人生、私はまともにひとつの職についたことがなかった。
色んな土地にあちこち住んでみたいと持っていたので、
むしろ定職には就きたくないと思っていた。
そして私の特徴として、結構なんでも楽しめる性分なので、
ちょっとでも興味があることなら働けちゃう。
だから、「仕事がないから引っ越せない」という考えもなかった。
色んな仕事をしながら転々としたものの、
23歳で結婚して、24歳で出産、25歳で離婚、という
怒涛の20代前半を過ごしたのだけど、
高校を卒業して家を出てからというもの、
色んな人に会ってきて、色んな仕事をしてきた。
だから28歳で教員になったときに、
「先生」とか「学校」という世界に色んな意味でびっくりした。
先生、なんで学校にパーカー着てったらいかんと?
なんでダサすぎるのに裾を短パンにインせんといかんとー!?
なんでそれ守らんと呼び出しするとーー??!
でも、その仕組みがわかってきた。
先生って、だいたい大(短大)卒でそのまま先生になる人が多い。
高校卒業後、その足で大学の教育学部とかに行って、
それでそのまま教育実習とか行って教員採用試験を受けて、
卒業とともに、学校に「就職」する。
アルバイトをしたことはあっても、
学生時代にやってたくらいだから、フルで働くのともまた違うし、
そんなに色んな職種もない。
聞くのはだいたい、
居酒屋とか、ファストフード店とか、家庭教師とか、塾講師とか。
大学の友達は同じ学部でともに教師を志す人が多くて、
教員になってからお互いに情報交換したりしていた。
んが、私に教師の友達は皆無だった。
いや、正確には短大時代の友が2人くらいいた。
けどザッツオール!!!
私の友達といえば、
高校卒業後に入学した海洋専門学校以降に出会った人が多かった。
その専門学校は全国から学生が集まる小さい学校だったため、
人間関係が濃厚で濃厚で、もう「そんなんいけまー」って言ってる隣で、「ばりうめぇ!」って言ってるまた隣で「いきなりめんけ!」とか聞こえるようなところ。まぁ、それは置いておいて。
あと出戻ったあとに始めたサーフィンの仲間たち。
専門学校にいた時から、
実習や仕事でダイビングに関わっていたときがあるのだけど、
よく思うことがある。
海って、人が人としてしかいられない場所だと思う。
どういうことかって、
肩書きとか年収とか職業とか、
陸(海の人はなぜか”おか”っていう)にいるときには
目の前をちらちら横切るそういったものが、
海の上では何の権力にもならない。
人が、ただの「人」でしかない場所。
それは、海を前にして人は無力であるからだと思う。
自然に対する畏れを抱く心が、海にいる人たちは持っているからだと思う。
波に巻かれたときや、
海原で視界を遮るほどの大雨を前に、
人は何も出来ない。
スイッチで波はなくならいし、雨も止まない。
ただ自分の身を守る最善の策をとるだけ。
そして祈るだけ。
大なり小なり、
自然と関わる人は、そういうことを体感して知っているから、
特に海の上では、肩書きとかそういうものに左右されることなく、
ある意味において、フラットな関係性があると思う。
そうなると、サーフィンしているだけで、
本当に様々な職種とか、年齢とか出身地の人と出会う。
それはダイビングをしていた時も同じ。
色んな話を聞かせてくれたり、新しい世界を見せてくれたりもする。
今までの色んな経験を含めてだけど、
サーフィンをしただけでも、
どれだけ人生に対する視野が広がったろうかと思う。
子供を社会科見学に連れて行くのもいいけど、
先生が生活の中で社会との接点を持つような動きをしたら、
授業はもっと面白くなるだろうなーと思ったし、
パーカー禁止を徹底するとか、
どうでもよくなるんじゃないかなーとか思ってた。
先生のためのセミナーとか研修って、
先生同士の集まりばっかり。
「イケイケのカッコいい美容師と教育について語ろう!」とか、
「タトゥーだらけのバンドマンと学校について話そう!」とかない。
学校の授業で講師として呼ぶことはあっても、
先生のための研修は、あくまで先生同士の「分かち合い」ばっかり。
で???!
それやってどうなる!!!!?
いいこともあるよ。
先生ってひとくくりにしたって、
色んな経験や考えを持った人や、情熱的な人もいっぱいいるのも知ってる。
でも、先生ばっかりの場で何が広がる!!!?
って批判的な感じになっちゃったけど、
批判したいわけでは全然なくて、
先生が本当に頑張っている人たちってのは、
現場にいてよくわかってるつもり。
ただ、「サーフィン行ってみたら?」って思う。
「先生のサーフィン同好会」じゃなくてね!
ピンで!
サーフィンじゃなくても、
知らない場所に行ったり、
会ったことない人に会ったり、
それこそ大自然に触れる趣味を持ったり、
「人」としかなれない場所に行って、
色んな「人」に出会ったら、
先生の人生もっと楽しくなるだろうになー。
って思う。
そしたら、
教室がいい場所になるのは、当たり前の流れじゃないかなと思ったり。
教室や授業のあれこれ改善するのは、その後にやったら、
100倍くらいに効果が出ると思う。
ランがなんでいいかは、また次回。
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