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インバウンドガイド:2023年上半期の総括と秋繁忙期の生存戦略

2023年上半期(春の繁忙期)の総括

とりあえず、2023年前半戦を振り返ってみる。

数字的なところでいくと…

稼働日数:77日間
ツアー:7本(13日間、12日間、10日間、12日間、7日間、21日間、14日間)
チップ総額:約100万

これらの実際のツアーの日数に加えて、ツアーの下見や研修もあったのでなかなかに忙しくしていた。その中でも大きな変化といえば、別のツアーブランドと新たに契約を交わしたこと。繁忙期を途中から新しいツアーブランドにシフトするというハードなスケジュールになったが、結果的に報酬も大幅に上がったので良しとする。

新しいツアーブランドに乗り換えることついて一言

報酬を手っ取り早く上げていく方法としてはこれが最善策だと思っている。ガイドとして働きだして実質まだ3年なので、現状に満足していてはまずいし、今後ガイドになりたい若手へのロールモデルの目標にはまだなれていない。と思うと、それまでお世話になっていた事業者への感謝はもちろんありつつも、踏み台にしてさらに高みを目指すことは妥当な選択肢だったと思う。
契約先を変えることはフリーランスとして活動していく上では当然のことだし、それが結果的には業界自体の知名度アップや地位向上に帰依するはず。

チップ公開してみた

ちなみに今回チップの金額をそれとなく公開してみたが、これはガイドという仕事に少しでも夢を持ってもらいたいという想いから。
チップはお客様から現金手渡しもらうので、扱いがなかなかに難しくあまり詳細を出したがるガイドはいないので、情報が表に出づらい現状がある。実際に僕も他のガイドさんがチップとしていくらくらいもらっているかはよくわからない。もしかするとこんな額では太刀打ちできない程の額をもらっているかもしれない。とはいえ、ここで相対的な評価をしたところであまり意味はない。
ただ、個人的には、ツアーを一本アテンドして総額数十万円の札束をお客様から直接手渡しで貰えるというのは、とても夢のある仕事だと思っている。
チップはもちろん報酬とは別枠であり、あくまでもお客様のガイドに対する感謝の気持ち的な部分が反映されているという点では自分の仕事ぶりを純粋に評価してもらった気になり、ガイドとしての自己肯定感にもつながる。
逆に言えば、必ずもらえると保証されているわけではないところがゲーム感があって個人的には好き部分でもある。

少々業界内の細かいことを言えば、FITと呼ばれる個人相手のアテンドよりもグループでのロングツアーの方が、人数が多くアテンドする期間も長いのでまとまった金額がチップになる印象がある。これは、ロングツアーをやる大きなメリットとも言えるだろう。

「持続可能な仕事」への模索

この秋以降、個人的に掲げていきたい目標の一つ。
この春の繁忙期にロングツアーのアテンドをしていて感じたことの一つが、「この働き方って本当に健全なのか?」という思い。ガイドとしてほぼ休み無しの多忙過ぎるスケジュールへの体力的な懸念はもちろんあるが、それ以上に感じたのは、繁忙期の主要な観光地への(国内外問わず)旅行客の一極集中度合いが度を超えているということ。
人の多さで生じる必要のない不確定要素がガイドにのしかかり、その重圧たるや、ただただシンドい…(笑)。
やはり「仕事は楽めてなんぼ」だという考えが僕自身の自分の仕事への向き合い方の根底にある。
そうである以上、繁忙期の主要観光地でのガイドは極力避けるべきという結論に至る。
一見、ガイドとしての大変さだけが問題のように感じるかもしれないが、実際はお客様でもそんな人混みを想定していなかった人がいるに違いない。双方の為にも、今後は繁忙期は観光地としてはまだまだマイナーな地方のスポットを案内したいと思う今季の繁忙期であった。

マイナー観光地でのガイドの難しさ

では、繁忙期の主要観光地での異常な人混みに嫌気が差したからといって、直ぐ様田舎に引っ込んでガイドをすれば良いかというと、それが難しいのが今のマイナー観光地の現状。僕が今住んでいる地域もしかり。
場所によるが、インバウンド専門のガイドとして食べていけるほどの仕事がないマイナー観光地にはないことがほとんど。
訪日外国人旅行客向けのガイドの仕事がないという背景には、シンプルにその地域を訪れる観光客数があまりいないことが多い。そうなると、結局のところ自分で仕事を作っていく、あるいは十分な仕事をもらえるだけのコネを作っていく必要が出てくる。

マイナー観光地を含む地方に住んでガイドとして活動していくには、
ガイド一本に絞らず他の仕事と複業しながらという選択肢や、ガイドとして外部へ出張っていくガイド業と地域のガイド業を組み合わせるのか、どちらにせよ他とのバランスを取りながら進めていくことが現実的なのかもしれない。
まぁ、それも面白さの一つなので、焦らずやっていきたいと思っている。

ということ、2023年上半期の総括をしてみた。夏は一旦休養を取りつつ将来を考えながら秋の繁忙期へと歩みを進めていこうと思う。

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