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「愛の名が響く場所」という曲について
この記事は、鈴木愛奈さん(以降愛奈さん)の
2nd Album「Belle révolte」
の12曲目に収録されている
「愛の名が響く場所」
についての自分なりの解釈を書いたものです。
特に愛奈さんのLiveに2ndから初めて参加される方は、この曲のことを事前に知った上で参加いただけると幸いです。
まず結論から簡潔に言うと、
「愛の名が響く場所」は
数々の苦難を乗り越えた彼女が、その先でついに自分の居場所を見つけることができた曲
だと解釈しました。
この曲が生まれたきっかけは、1st Live Tour最終日にスタッフからツアーのバンドメンバー(通称愛奈バンド)へ
「愛奈バンドで曲を作ってほしい」
とオファーがあったことでした。
※詳細はキーボード担当の酒井ミキオさんのブログを参照
https://ameblo.jp/mikio-sakai/entry-12712169909.html
なのでこの曲は、1st Live Tourを愛奈さんと一緒に駆け抜けてきた愛奈バンドによって作られた曲になります。
その愛奈バンドのメンバーが再び集結して、
2nd Live Tourでこの曲を愛奈さんと共に歌います。
ここを覚えておくと、より2nd Liveでのこの曲の感じ方も変わってくるんじゃないかと思います。
私がこの曲で特に注目して欲しい点はその歌詞にあります。
まず歌詞の全文がこちらです。
(引用元:https://sp.uta-net.com/song/311320/)
この歌詞が、
『1st Live Tourに辿り着くまでの多くの苦難を経て、アニソンシンガーとしての一つの夢を叶えるまで』
のことを書いたものだと感じました。
次に歌詞を冒頭から見ていきます。
4行目では、愛奈さんが過去に挑戦したものの、優勝することが叶わずに、悔しい思いをしたアニソングランプリでの経験のことであると感じました。
それでもここでの挫折の経験を経たことで、驚く程の成長を遂げることができ、結果としてあの素晴らしい1st Live Tourになったんじゃないかとも思います。
余談ですが、
アニソングランプリに出場した時の衣装が、どことなく1st Live Tourで着用した衣装に近い雰囲気を感じたので、あの時の雪辱を晴らすという意味合いもあったのではないでしょうか。
「To the Light」 + 「God knows… 」
→最初の黒ドレス
「小さきもの」
→ 「Eternal Place 第一〜第三楽章」の白衣装
「甲賀忍法帖」
→ 赤い着物風衣装(ここは色違いですが)
※アニソングランプリに関するインタビューはこちらの冒頭を参照
https://hominis.media/category/voiceActor/post5173/amp/
それを経てから最初の3行に繋がります。
ここで夢であったアニソンシンガーとなり、念願だったソロでの1st Liveで全力で想いを込めて歌う彼女の姿が思い起こされました。
実際にライブで声は出せなかったけれど、
ペンライトの光や拍手が『声』となって確かに届いている。
だからこそ、声が出せないライブであっても「その声の波の中」という表現になったのではないかと思いました。
続く歌詞がこちらです。
ここではストレートにLiveに来てくれたファンに向けての感謝を伝えると共に、
「奇跡の仲間 = 愛奈バンドメンバーや支えてくれた全てのスタッフ」
に向けての感謝も伝えていると感じました。
ネタバレ防止のため詳細はぼかしますが、2nd Liveではステージ上で歌ってる姿にも是非注目してみてほしいです。
次に2番の歌詞です。
ここは特に色々な解釈があると思いますが、
学生時代の辛い経験から救ってくれた
家族やアニソンに対しての想いと感謝
そしてそれがきっかけとなって、
「皆を元気付けられるアニソンシンガーになりたい」
という未来への扉が開けたのではないかと感じました。
今ではもう、愛奈さんが歌うアニソンによって元気をもらっている人が数多くいます。
(もちろん私もその中の1人です)
これからも彼女が前に進み続けるのを、
全力で応援していきたいと改めて思いました。
※学生時代のエピソードに関するインタビューはこちらを参照
https://hominis.media/category/voiceActor/post7258/
次に2番のサビの部分です。
実は1st Liveは2020年6月19日に開催される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止になっています。
中止が発表された当時にAi catwalkにアップされた愛奈さんの報告の動画は見ていて本当に辛いものでした。
※中止報告の動画はAi catwalkの2020年5月2日のきろくを参照
(FC内なのでリンクは割愛)
そんな中止を経て、
ツアーになると発表されてから当日までは
嬉しかった反面、
「本当に開催できるのだろうか?」
という不安もありました。
というのも、追加公演を除くツアーの日程は
・2021年2月11日横浜
・2021年3月6日大阪
・2021年3月13日名古屋
・2021年4月3日千歳
のとおりで、まさに緊急事態宣言を繰り返していた時期でした。
この前後のタイミングで実際に中止や延期になっていたライブもいくつもありました。
それでも多くのファンは開催されることを信じていました。
あの1st Liveが中止になってから約半年、
無観客でのライブも増える中で、
愛奈さんは会場のみんながいる中で歌い、共に過ごせることを誰よりも望んでいたのではないかと思います。
このタイミングでツアーが中止や延期をすることなく完走できたのは、本当に奇跡だったと言えます。
そういった背景もあり、私にとって愛奈さんの1st Live Tourはより特別で大切な時間となりました。
そしてCメロに続きます。
愛奈さんは本当に歌が大好きだと思います。
彼女のライブを見たことがある方ならわかる方も多いと思うのですが、本当に楽しそうに歌うんです。
愛奈さんの中で、歌というものが
「生命の鼓動と重なる」程大切な物であり、
それをより実感することができたのがあの1st Live Tourだったのではないでしょうか。
学生時代には辛い経験をし、
アニソングランプリではあと一歩のところで及ばず、
その他にも数多くの辛い経験があったと思います。
そして今彼女は
アニメの中で与えられたキャラとしてではなく、
グループの中のメンバーの一員としてでもなく、
アニソンシンガーの『鈴木愛奈』として歌う。
その時に「私の居場所がここにある」
ことを実感することができたのではないでしょうか。
次で最後です。
改めて見ると、愛奈さんにとってこのツアーは本当に大きな転機だったんだと思います。
思えばこのツアーを経てからAqoursのMCでも泣くことをほとんど見なくなりましたし、
元々高かった歌唱力もソロデビューしてからもっと高くなったと感じました。
それは彼女が
やっと自分の居場所を見つけることができた
ことがきっかけになり、大きな自信に繋がった
のではないでしょうか。
(2021年9月26日の『Guilty Kiss 2nd Live』での愛奈さんの堂々とした仕切りやMCを見て私はそれを感じました)
この曲についての私の解釈は以上になります。
これを書いている時点で、2nd Live Tourは名古屋公演までが終了していますが、これから千歳や横浜公演に参加される方が1人でもこの曲のことを好きになってくれると幸いです。
最後に、愛奈さんの人柄に関して、印象深かったエピソードを一つ紹介して終わります。
彼女はファンのことを本当に大切にしてくれています。
2021年7月23日の愛奈さんの誕生日に開催された
『1st Live Tourの追加公演-はっぴーにゃーすでぃ♪-』
でのお話です。
アンコール後ラストの曲「今日のわたしをこえて」の曲中で
愛奈さんが客席に向かって手を振りながら歌う場面がありました。
その時の様子が
本当に楽しそうで、
でもライブが終わってしまうのが名残惜しそうな表情で、
客席一人一人と目を合わせるかのように丁寧に手を振ってくれるんです。
そして、一番最後のMCでこんな発言がありました。
「本当に本日は楽しい思い出を、
そして皆さんにとっても楽しい思い出であったらいいなと思います。」
このライブのことを考える時に、私は必ずと言っていい程この言葉を思い出します。
愛奈さんのライブはその歌唱力やパフォーマンスはもちろんなのですが、
根底にあるのが、ファン気持ちを常に考えてくれている。
そういうところなんです。
あれからそろそろ1年経過しようとしていますが、
今でも2021年7月23日のあのライブは最高に楽しい思い出です。
『1st Live Tour 追加公演-はっぴーにゃーすでぃ♪-』の様子は
2nd Album「Belle révolte」の完全生産限定盤に収録されておりますので、
興味ある方は是非手に入れてみてください。