【フ議連側編】『千葉県警動画削除事件』当時の動向記録まとめ
○はじめに
お疲れ様です。あいなです。
当アカウントは、現在、千葉県警の交通安全啓発動画がとある団体の抗議を受けて削除された件について、関係している地方公共団体に情報開示請求をしています。
早いものでして、私が2022年5月に情報開示請求を行ってから、半年以上が経過しました。
各行政機関から交付していただいた公文書の写しがだいぶ溜まってきましたので、ここで個人的に、事件の総括に相当するまとめ記事をいくつか作成していきたいと思います。
まず最初のまとめ記事では、フ議連側の動きとリンクしていると思われる公文書の写しや、フ議連に近い関係者が発信したSNS文書などを、時系列順に並べてご紹介させていただきたいと思います。
○7月17日 ニュース記事①
この記事は、フ議連が公開質問状の送付をフェイスブックで公表した時に添付されていたリンク先のものです。
PR TIMEは、さまざまなメディアと提携し、企業の新規プロジェクトや非営利団体の活動も支援している、BtoB系の情報発信サイトです。
このサイトで発信された該当の記事は、警察と協力したVtuberが交通安全啓発動画告知のための記者会見を開催した…という内容のものでした。
○8月20日 勉強会
作成部署:千葉県警本部 総務部総務課渉外係(交通部交通総務課保管分)
作成日:8月19日
文書名:県議会関連連絡事項
タイトル『勉強会開催連絡』
8月20日午前11時から、千葉県庁の議会棟にて開催された勉強会についての書類です。
連絡事項には、『資料がある場合は、議員提出分を含めて7部用意願います』とあるので、県議会議員が複数人参加していたと思われます。
勉強会の内容は不明で、議事録等も残されていません。
参加した議員の数も名前も不明です。
しかし、私が行った情報開示請求時の申請内容は『千葉県警が回答文書作成に係る経緯が分かる文書および記録全て』であるため、フ議連への回答文書作成の経緯にこの文書が関係しているのは確実であるとし、この時系列に追加しています。
○8月23日 ブログ①
勉強会で何があったかは分かりませんが、勉強会の参加者と思われる人物が、勉強会開催日の3日後にアップロードしたブログ記事があります。
その人物というのは、千葉県議会の環境生活警察常任委員会に所属している、千葉県議会議員・伊藤とし子氏です。
ちなみに、伊藤とし子氏は、全国フェミニスト議員連盟のメンバーではないようですが、ブログ内に書かれた主張は限りなくフ議連の公開質問状の内容に近く、また、過去のSNS記事を確認すると、フ議連関係者との交流があることが分かっています。
○8月24日 ツイート①
その翌日に、元荒川区議で、元全国フェミニスト議員連盟共同代表である瀬野喜代氏が一件のツイートを行ないました。
下記はそのスクショになります。
※元ツイに張り付いている画像は松戸市公式防犯キャラクターのもので、今回松戸警察署とコラボしたVtuberとは全く違います。
記事が投稿された2021年8月末時点ではあまりRTやリプはされていなかったようですが、一か月後ぐらいにVtuber支持派の指摘があってから急にプチ炎上したようです。
2023年1月現在も、特に非表示などの処理はされておらず、リプライが全て確認できる状態で完全放置されています。
○8月25日 電話①
受付部署:千葉県警察本部 総務部広報県民課広聴係
受理日時:8月25日(水)(以下黒塗り)
文書名:意見、要望等受理票
タイトル:『県警広報用キャラクターの適否について』
関係各所への回付:8月26日13:30
伊藤とし子氏はブログ記事をフェイスブックにシェアしているのですが、その記事のコメントに『電話しました』という人がいらっしゃいましたので、電話の主はその人かもしれないと予想をしています。
恐らく伊藤とし子氏&フ議連の主張と酷似した内容で、萌え系美少女キャラクターの採用意図を尋ねるような質問をしているのだと思います。
受理者が『適否』という表現を使っていることからして、批判的な意見を受け取ったという認識なのだと判断しました。
○8月26日 手紙①
受付部署:千葉県庁 知事部局総合企画部 報道広報課広聴室
受付日:8月26日
所掌課:千葉県庁 広聴室
処理区分:供覧
千葉県庁に届いたもので内容は黒塗りのため不明です。
フ議連の公開質問状とセットで『広聴事案』として起案されているため、フ議連関係者、もしくはフ議連の公開質問状と近い主張の内容のものであると思われます。
○8月26日 手紙②
受付部署:千葉県庁 知事部局総合企画部 報道広報課広聴室
受付日:8月26日
所掌課:千葉県庁 教育政策課
処理区分:供覧
こちらも千葉県庁に届いたもので内容は黒塗りのため不明です。
フ議連の公開質問状とセットになって供覧されています。
○8月26日 公開質問状の送付
8月26日付でフ議連は公開質問状を送付しました。
○8月27日 手紙③
受付部署:千葉県庁 知事部局総合企画部 報道広報課広聴室
受付日:8月27日
所掌課:千葉県警 広報県民課
処理区分:供覧
こちらも千葉県庁に届いたもので内容は黒塗りのため不明です。
フ議連の公開質問状とセットになって供覧されています。
○8月27日 手紙④
受付部署:千葉県庁 知事部局総合企画部 報道広報課広聴室
受付日:8月27日
所掌課:千葉県警 広報県民課
処理区分:供覧
こちらも千葉県庁に届いたもので内容は黒塗りのため不明です。
フ議連の公開質問状とセットになって供覧されています。
少し重い&長いですが、千葉県庁では、公開質問状と4通の手紙がセットになって関係部署に供覧されていました。
公文書の写しもこちらに置いておきます。
この公文書の写しについての読み解きについては、下記のnote記事もご参照ください。
○8月31日 電話②
受付部署:千葉県警察本部 総務部 広報県民課広聴係
受理日時:8月31日(火)(以下黒塗り)
文書名:意見、要望等受理票
タイトル:『警察で使用しているアニメキャラクターについて』
関係各所への回付:8月31日15:59
黒塗りのため内容は不明ですが、タイトルの『使用している』(モノ扱い?)『アニメキャラクター』(二次元認識?)という単語の使い方からフ議連側(というよりも伊藤とし子氏)の主張に近い内容なのではと感じています。
○9月4日 フェイスブック①
フ議連のフェイスブックアカウントにて記事が投稿されました。
この日は送付してから1週間が経過し、返答期日まで1週間を切っている時です。もしかしたら、公開質問状以外の手紙や電話の返事が9月2日までにあり、その返事を受けてSNSにも公開したのかもしれません。
○9月5日 ツイート②
松永弥生(痴漢抑止活動センター)氏がツイートに記事を投稿しました。
事件当時、Vtuber事務所社長が『〇〇(某ご当地Vtuber)がSNSでエゴサして見つけた』と証言する場面がありました。
某ご当地Vtuberの日常的な活動媒体であるツイッター上にてエゴサをしていたと予想すると、某ご当地Vtuberはこのツイートを発見してVtuber事務所社長に伝えたのではないかと推測しています。
○9月9日 回答書受理①
フ議連からの内容についての指摘やコメント等はありません。
○9月13日 電話⑤
受付部署:千葉県警察本部 総務部 広報県民課広聴係
受理日時:9月13日(月)(以下黒塗り)
意見、要望等受理票
『広報動画の削除について』
この公文書の写しは、『2021年8月26日から2021年9月末日までに千葉県警が該当の啓発動画を削除することに関して関係者と行ったやりとりが分かる文書や記録(メールやSNS文書も含む)』という情報開示請求時の申請内容に該当する文書だと判断して、ここに並べています。
電話を受けた広聴係担当者の名前が出ている(課長以上)ことから、この電話の主である申出人はただの一般人ではない扱いを受けていることが分かるのですが、一方で、回答は不要となっているのですよね。
9月13日というのはVtuber支持派の署名運動がツイッター上で大盛り上がり状態でしたので、フ議連関係者が『ネットが炎上しているよ!火ィ消して!』と言うタイミングとしては、まぁあるかもしれないと思っています。
○9月13日 ノンアポ訪問
電話と同日、何者かが、Vtuber支持を表明した足立区議(女性)へ、アポを取らずに会いに行こうと足立区議会に凸するも失敗。その出来事をVtuber支持派筆頭の某区議がツイートしたことで事件が話題になりました。
その後、誰が凸したのかが話題になっていたのですが、後日、元荒川区議の瀬野喜代氏が自身のブログで堂々とノンアポ訪問を名前付きで公表していたことが分かり、更に炎上しました。
ノンアポ訪問のくだりに関しては、下記のnote記事もご参照ください。
○9月16日 回答書受理②
○9月18日 お知らせ
○9月19日 ブログ②
瀬野喜代氏がブログ記事を公開しました。
このブログを発見した人がVtuber支持派の某区議に進言し、アポなし凸の正体が発覚しました。
○9月20日 ツイート③
フ議連の共同代表・増田かおる氏のフェイスブック記事が公開され、ツイッター等でシェアされました。
○9月21日 ブログ③
瀬野喜代氏がブログ記事を公開しました。
これ以降も女性差別反対に関する記事をいくつも更新していますので、ご興味ある方はご覧ください。(コメントは停止しているようです)
○10月4日 情報紙①
伊藤とし子氏が所属する政党『市民ネットワーク千葉県』が季刊情報誌を発行しました。
○10月4日 ニュース記事②
10月4日付のNHK NEWS WEBにて、この事件に関しての特集記事が公開されました。
その記事の中で、『最初にメンバーに問題を共有した』という称号と共に初めてフ議連メンバーが登場&コメントをしており、注目を集めました。
この記事は、抗議文を出したフ議連の主張と、削除された動画の制作をしたVtuber事務所社長の主張と、専門家の意見が順を追って読める良記事だと思っています。
○そういえば。
公開質問状に関しては、当時からたびたび内容の雑さ&過激さが槍玉に上がっていましたね。
『動画の使用中止、削除を求めます。』とあるのに後から『公的機関としての認識を問うたものです。』と責任逃れをしたり、Vtuberを『アニメキャラクター』としたり、もともとさほど胸部の揺れが大きくないのに『大きな胸が揺れます』という一文があったり等のことです。
その内容についての疑問が晴れるかもしれないSNSでのやりとりが、当時ありましたのでここに置いておきます。
10月4日のNHKのニュース記事に対して私が【なぜ炎上している今になって「私が最初に言いました」という必要があるのだろう?本当に乗り気なのかな?】といった疑問を呟いたところ、メンバーと知り合いの方が少しだけ実情を教えてくださいました。
つまり、公開質問状の作成者が『こんな感じでどうだろう?(これからマッシュアップします)』と誰かに確認したら、その誰かは完成原稿だと思って郵送手配してしまった、ということですよね。
今から書くのは、あくまでも、可能性の話です。『合議制の会』なのに『揉んでる最中に(勝手に)出』しちゃったせっかちさんのせいでおおごとになってしまったのでは…という可能性の話。
その場合、そのせっかちさんは意思決定権がある人なのは間違いないと思うんですよね。ただ、それをせっついた人とかもいるんじゃないかなーとうっすら思っています。相手の予定はお構いなしに自分のタイミングで勝手に手紙出しちゃうし電話しちゃうし会って話したいきっと分かってくれると思ったら非礼なノンアポでもグイグイ会いに行っちゃう系のパイセンとか…そしてパイセンのご機嫌を損ねないために今までずっと苦労し続けていつの間にか脳内がパイセン色に染まっている中堅とか…もしかしてパイセンのお世話を押し付けられる形で共同代表になるのが通例なのかなとか…いやこれはわたし個人の経験上のアレで、ただの妄想なのですけどね…
はい。可能性の妄想終わり。
この件、事務経験者としてはマジで怖いことですし、誰が勝手に出しちゃったのかなど詳細は聞くことはしませんでした。あと私はそこの部分の責任問題の追及にはあまり興味が無いので、フ議連関係者の内部から総括されてぽろっと出てくる話を気長に待ちたいと思います。
合議で決めていない内容の公開質問状に正当性は無い。という話は、民主主義を重んじる組織としては隠したい事でしょうし、ここまで敵視している側から批判を受けて炎上してしまっては、絶対に表に出るモノではありませんからね。
ー信じるか信じないかはあなた次第です。ー
(ちなみに松戸市議会の9月定例会は8月31日から9月27日までですよ。)
○10月8日 記者会見
ブログで嘆いても、SNSで呟いても、ニュースにコメントを出しても炎上し続ける状態のフ議連に対して、度重なる誹謗中傷や殺害予告が続き、ようやく表立って意思を表明する場を持つことになったようです。
下記の記事は、記者会見の記事の末尾にリンクが張ってあった、東京新聞の記事です。記者からの質問やコメントの書き起こしが書かれています。
(Vチューバーの県警動画削除 フェミニスト議連「ミニスカ、大きな胸の揺れ、交通安全動画に本当に必要か」:東京新聞)
フ議連がこの事件を自分たちの功績として誇らない&『警察は私たちの抗議を受けて削除した』という認識をあえて公表しないのは、恐らく民間企業からの名誉棄損や損害賠償請求の恐れがあるからだと思います。
今までだいぶ綱渡り発言してますが、こういう政治判断なんでしょうね。
政治関係者が集う組織の中にはそういった前例に沿ったアドバイスを受けられる環境や風土があるのだと思います。
記者会見を行ってからも、Vtuber支持派の批判や署名運動に対する返答を求める動きはさらに高まり、10月末にはVtuber側も記者会見を行っています。
一応、『動画削除』当時のフ議連の行動としてはここで一区切りでしたが、あともうちょっとだけ続きます☆
○2022年5月3日 情報紙②
記者会見から8か月後、フ議連の共同代表である増田かおる氏を支援している団体『増田かおると子どもの未来の会』が、動画削除に関する支持者向けの情報紙を発行しました。
これは3月に行われた松戸市議会の定例会の報告や、直後に控えた松戸市長選挙や11月にある松戸市議会議員選挙の投票呼びかけだったり、選挙の立候補者の応援&支持表明がメインの発信のようです。
そのうちの一枚に『あの動画の件は、増田さんは悪くないです誤解です警察が黙ってるのが悪いんです』という内容のアジビラがあったのでした。
その様子を、増田氏は写真付きでSNS記事を呟いていますが、該当の情報紙は複数種類の中の一種類であり、タイトルなどに目立ったキーワードが無かったため、画像ではよくわからなかったようで、このツイートが公開されてもあまり大きな騒ぎにはなっていませんでした。
その後の5月26日午後5時頃に、Vtuber事務所社長がこの情報紙の画像(Vtuber支持者側から進言があったようです)を張り付けて呟くと、それがきっかけでツイ引用付きで増田氏にメンションツイートする人が爆増し、増田氏の情報紙に関する呟きも捕捉されて大炎上しました。
この一週間後に松戸市長選挙があったため、増田氏側はこの炎上の件ではすぐに動くことがありませんでしたが、選挙終了後の総括と言う形で『様々な誹謗中傷があった』という発言をしていました。
○2022年5月29日 フェイスブック記事②
フェイスブックの全国フェミニスト議員連盟の公式アカウントからの発信ではなく世話人の記事をシェアするというものですが、共同代表が変わった旨が『バトンタッチ』という単語でサラリと書かれています。新共同代表の名前が無いのは批判除けのためであると思います。
○2022年5月29日 ツイート④
自身のツイートでもただ『バトンタッチ』と書かれており、こちらでも新しい共同代表が誰なのかは明かされていません。
フ議連としては、年度も変わったし代表も変わったことで、この件を『もう終わったことにしよう』となっているのかもしれないなぁ…と思いました。
○2022年11月17日 YouTube動画
松戸市議会議員選挙期間中の増田かおる氏にYoutuberが突撃インタービューをしたという3分弱の動画が公開されました。
『署名どうなったんですかね』
『私たちは署名見てませんから』
『選挙妨害です!誰か警察呼んでください!』
煽るようなyoutuber側の質問に対して、増田氏も周囲の選挙ボランティアの方々も敵意が抑えられずにむき出しになってしまい、やっかいさん向けの敵対行動を取り続け、結果的に何もお互いに実りの無いまま大炎上するという悲惨な事態になりました。
ただ、今後フ議連側は、警察側に見解を求めていくことはすると公言しているけれども、アンチフェミから批判を受けたことに対しては言動の謝罪や誤解を解こうという働き掛けは一切しないということは分かりました。
○2023年は…?
次にフ議連が注目されるのは、2023年に行われる統一地方選挙だと思います。選挙結果は今後のフ議連関係者の活動に、何か影響があるのではないかと思っております。
ちなみに、市民ネットワーク千葉県からは、伊藤とし子氏ではなく同じ地域から市議会議員となっていた川口えみ氏が千葉県議会議員選挙へ出馬する予定となっています。
○おわりに
SNS記事や資料を併せて並べてみて、この動画削除の件におけるフ議連側の行動は(批難されるいわれはあれども)『抗議活動』のひとことで済む話なのではないかという考えに落ち着きました。
フ議連の関係者と思しき人物がが8月下旬から行っていた手紙や電話による『抗議』も、フ議連から出された公開質問状も、『意見を言う』という表現の自由から逸脱するものではないと思います。
(意見の内容にめちゃくちゃ批判が集まったり、炎上への対応がいくらなんでもアレだったり、名誉棄損で訴えられる等のリスクは別の話ですのであしからず)
次回は、千葉県警の動向記録まとめを作成する予定です。
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では、また。
○おまけ(2023年1月18日追記)
カレンダーを作成してみました。