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冬のひまわり🌻(第4話)

今日は3ヶ月に1回の飲み会だ。
設備点検という名の店休で、その日の夜は懇親会という名目の飲み会となる。

昼間は店の掃除を主にやる事になるのだが、ワイワイと楽しく過ごす。
もちろん掃除をしているのだが、その日は上層部(幹部だ)も来る。

そして、メインイベントは夜!夜なのだよ!

一人ヤモメの福田だが、そんなに意気込んではいないが、誰かいい子はいないかな〜?の気分で毎回参加している。

むしろ大学生の男子諸君の方が、鼻息ふんふん言わせながら、バリっとキメこんでいる。

ま、女子もだが。
まあまあ可愛い子には男どもが群がる。

と、福田は有本泉ちゃんはどこかな?と、キョロキョロした。
まぁ、見つけたとしても近くに行けるはずもないのだが。

「キャハハ。やーだー」と、甲高い声が響く。
見ると大学生の寺田 美穂ちゃんが笑っていた。
と、横に。。。
あ!居た!泉ちゃん!
周囲にはやっぱり男が。
あ!イケメン佐藤!チクショーやっぱりか。アイツも泉ちゃんを。
一際一眼を引く。やはり美人さんだ。
男がひーふーみー。
ふむ。野郎が3人群がっている。無理もない。おの美しさは凶器だ。
泉ちゃんは、金粉でも振りかけているかのように、キラッキラッに輝いている。

ああ。美しい。

・・・さん。
・・・さん。

「福さん!」

ハッとして目が覚めた。

「ん?」と、声がする方を見ると、店長の和田だった。

和田は、まだ35歳。
これまたイケメン佐藤に負けず劣らずのイケメンだ!入ってくるバイトの女子を悩殺してしまうくらいのイケメンである。
しかも、仕事が出来るから、益々モテる。
けれど男としては話しはわかる人だし、頭も良い。

と、和田が福田にビールを注ぎながら言った。

「福さん。気になる子でも居るの?」

福田は、

「いや〜。別に居ないですよ」と、言った。

間違っても泉ちゃんとお近づきになりたいです!とは、口が裂けても言える筈もなかった。

「え?そうなの?福さんも良い子見つけないと!」と、和田はニコニコしながら、別のテーブルへと移っていった。

こういう少しの気配りができるから、店長なんだろうな〜?と、酔いながらも福田は感心していた。

「ふ〜くさん❤️」

ん?女子の声?
と、福田が振り向くと

目がとろ〜んとして、ヤバい雰囲気の熟女パートの木村さんだった。
「あ。木村さん」と言い、木村がビールを注ぐ手を見ながら
(なんか、俺ヤバくね?)
と、酔いながらもウルトラマンのカラータイマーがピコーンピコーンとなるかのように、危険信号が福田の中で鳴り響いていた。

パートの木村幸子は52歳のバツ2で、2人の子持ちのシングルマザーだ。けれど、2人の子供は既に親元を離れているらしい。

(どうする?俺?)

心に問いかけながら、あ!どもどもと、注がれたビールを飲み干していた。

つづく。

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