こんな風に育てたつもりはないのに
私は子育てよりも仕事を優先していた。
かなり息子たちに負担をかけた。
保育園から息子が熱があるという
連絡があってもお迎えは18時過ぎ。
たまに小学生の兄が弟を病院に
連れて行ってくれた。
学校の休暇日に学校に行かせた。
お弁当を持参することになっている日、私は作らなかった。
息子は、友だちから少しづつ分けてもらったそうだ。
私は学校からの手紙を読み忘れることが、しばしばあった。
息子は先生の話を聞いていなかった。
私が一向に仕事から帰ってこないので
中学生の兄が弟を近所の焼き肉屋に連れていってくれて
食事をしてくれたこともあった。
小学校に入った頃から、スーパーで買い物をお願いした。
リュックに入りきらないほど、けっこうな量だった。
そんなとき、知らないおばちゃんが
ビニール袋をくれたと息子から聞かされた。
こんな私を見ていた主婦たちが
「そんなに放置して子どもたちが可哀想!」
といった批判の声が飛んできた。
ほんとうに、可哀想なことなのだろうか?
悩んだ。
私の周りにいるシングルマザーは、心も経済も豊かでないように見えた。
ひとり親の支援をもらい、学校にかかる費用や保険料などの免除を受け、
住居の支援があるなど、頑張らなくてもパートの仕事で十分に生活できていた。
たくさんの支援があるにも関わらず、文句を言っている人も多かった。
私は、税金で生きていくことは惨めなことだと強く感じた。
このようなことから、私はリッチなシングルマザーになろうと決めていた。
そのために男性と肩を並べて働く必要があると思っていた。
それは間違った考え方なのだろうか?
ある日、息子のBirthday Partyを開いた。
来てくれた友だちが声を揃えていう。
「スーパーお母さんだ!」
「やっぱりカッコいいよねー」
「仕事できそう!」
と言う。
そうか、そうなんだ。
息子は尊敬してくれている。
私はもう迷わなかった。
そのまま突っ走っていき、息子たちに、たくさん頼った。
お弁当を作ることを忘れても
毎日のハグとありがとう!だけは、忘れなかった。
こんな母なのに、母の日のお祝いをしてくれた。
こんなに感謝できる息子に育てつもりはないのに。
息子たちにありがとうしかない。
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