エピソード#36 患者等搬送事業者として~大雨の中の搬送での出来事~
事前情報がほとんど無い、全くの新規のご依頼。依頼があったのは2日前、担当ケアマネジャーからでした。「数日前から食欲が無く、今日と、明日は点滴して、明後日の朝一で通院介助をお願いしたい。車椅子には座れると思うが、ご自宅前に数段の階段があり、歩行は出来ないと思う。」との内容でした。
迎えた当日、階段歩行出来ないが、車椅子には座れるとの事前情報でしたので、2名介助での車椅子階段介助でと介助方法は決めました。ただ、車両の選択は悩みました。ご自宅前の道路が狭いため、軽自動車で行くことも考えましたが、その次と、更に次の案件が大型車でないと対応出来ない案件でしたので、大型車で行く事に決定し、自分と看護師の2名で行くことに決定しました。この決定が、後に大きな意味を持つことになるとは、想像すらしていませんでした。
ご指定の時間に訪問すると、ご本人さまはベッド上で、ご家族が更衣介助を行っていましたが、途中までで出来ていない状況でしたので、引き継いで更衣介助を行いました。ご本人様の顔色などは、特変なく、お声掛けして、ベッドから車椅子へ移乗介助を行いました。そして、気温が低く、雨も強い時間帯でしたので、上着と雨具を着用して、車まで、狭い通路を移動して、階段介助を慎重に行い、移動しました。
そしていざ、乗降介助を行う段階で、ご本人様が意識消失してしまいました。大きな声での呼びかけにも反応無く、とっさに、寝たきり状態の方を車椅子に座らせた事による、起立性低血圧だろうと判断して、土砂降りの中、先ほどと逆の手順で階段を引き上げ、狭い通路を抜けて自宅に戻り、ベッドに戻しました。そして、足を高く挙上して、大きな声で呼びかけました。
そして、かかりつけの医師に電話で報告しました。
電話で状況を報告している間に、ご本人様の意識が戻り、声かけに対して受け答えが出来る様になりました。ですが、また車椅子に移してしまうと、また意識消失する可能性がありました。車椅子で大丈夫との事前情報でしたので、ストレッチャーは積んでいませんでした。
次の案件の事を考えると、ストレッチャーを営業所に取りに戻る時間もありません。救急要請しかないかと、一度は考えましたが、3人掛けシートに寝た状態で、足先を挙上して搬送する方法なら、対応出来ますと提案して、それで行きましょうという事になり、更にかかりつけの先生から病院の方に、ストレッチャーを用意して迎えてくださるように連絡してくれる事になりました。
そう決定したものの、日常的に使っている、肩ベルト付きの布担架は持ってきていなかったので、肩ベルトの無い、布担架で、自分と看護師の二人で抱え上げ、土砂降りの中、ご家族に傘を差して頂き、狭い通路と階段を降りて、3人掛けシートに移乗しました。そして、足を高く挙上し、看護師が、すぐ横について、ご本人様の様子を観察すると共に、常に声かけを行い、目的地の病院まで無事に搬送しました。
病院に着き、受付に事情を説明すると、話がスムーズに伝わっており、直ぐにストレッチャーが来ました。正面玄関の前に車を停める事が出来ず、正面玄関の前に停まっている車の移動を待つ事も出来なかったので、土砂降りの中、自分と看護師で担架を抱えて、ストレッチャーまで移動介助し、無事にストレッチャーへ移乗、そしてすぐに病院の看護師に引き継ぐ事が出来ました。
今日の事、反省点は色々あります。最大の反省点は事前情報は、少しでも多く情報をもらうという事。特に最近は、当日や前日予約の緊急対応が多くありますので、緊急対応こそ、事前情報を多くもらうべきだと思いました。逆に良かった点は、かかりつけの先生に、すぐ相談して、搬送先の病院に連携していただけた事です。とてもスムーズに引き継ぐことが出来ました。反省すべき点は反省し、また明日からも頑張ります。
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